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「外壁タイル落下」から考える品質問題

「外壁タイル落下」から考える品質問題

NPO日本住宅管理組合協議会/集合住宅管理新聞『アメニティ』2019年6月5日付第441「論談」より


築浅マンションの外壁タイル落下

 4月17日正午過ぎ、熊 本市中央区の築5年・11 階建てマンションの11階 部分から外壁タイル2枚 が落下し、走行中の軽乗 用車に直撃。運転してい た女性と後部座席の女性がけがを負った。  タイルは縦40cm、横30cm。施工しやすいシート状で、 20枚程度の小さなタイルがユニットになっていると思わ れる。
 このマンションでは熊本地震の際、タイルが落下し補 修していたが、今回の落下との関連は不明である。
 新築時の施工会社は、地震によってタイルが落下したと思わせたかもしれないが、今回のタイル落下は施工の 悪さを想像させる。
外壁タイルの浮き問題
 マンションの外壁タイルの浮きは、この数年耳にするが、表面化していない。それは新築時に施工したゼネコ ンが、管理組合との交渉過程で口封じを和解の条件とす るからである。
 自らの施工品質を棚上げし、お金を払えば済むとの考え方は品質問題に対する真の反省とは言えない。このような例は後を絶たないが、改修工事における施工品質も 同様である。
 今も手抜き工事があるが、設計監理会社や施工会を売 上や資本が大きいという理由だけで選定せず、それらの会社の基本姿勢や実績、そしてウワサも知りたい。それ らは一定の批判力(正しい知識・考え方・整理力など) を持っていないと真実をつかむことはできない。
次の50年に向けた日住協元年
 NPO日住協は創立50周年を迎えているが、その端緒は 古くて新しい問題である。
 当時、旧日本住宅公団が分譲した団地でベランダの落 下や雨漏りが多発。14団地管理組合が集まって旧公団との交渉に臨み、その結果やっと問題が解決に向かった。
 NPO日住協は瑕疵問題をきっかけに誕生したのである。
 団地やマンションの瑕疵問題は今も続いている。冒頭 の外壁タイル落下の管理組合は、どのように対応してい るのであろうか。
 改元の最初の年を元年というが、画期的な物事の出発 点という意味にも使われる。次の50年に向けた新たな NPO日住協元年であるとの認識に立ち、原点を見つめな がら管理組合のために活動していきたい。 (NPO日住協論説委員会)

(大規模修繕工事新聞116号)