「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。首都圏、関西圏の約30,000の管理組合に直接、無料で発送しています。また、同じ内容のメルマガ版は登録いただいた方に無料配信しています。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」の過去から現在に至るまで、全ての記事を収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を左下の検索窓からキーワードを入れるだけで必要な情報を得ることができます。

ゲリラ豪雨 水災補償特約は必要!?

ゲリラ豪雨 水災補償特約は必要!?

(株)グッド保険サービス 専務取締役 伊藤昌弘

主にマンション総合保険を専門に手がける保険代理店の立場で管理組合様と関わらせていただいています。
これまで私は「水災補償特約」を管理組合様で検討いただく場合、過去(30年位の間に)近隣で水害被害があったか?市町村が発表しているハザードマップで水害危険地域になっていないか?等 マンションの立地より水災が発生するかを十分検討して水災補償の有無を検討いただいていました。現に高台に立地するマンションでは水害が発生の懸念はありませんが、水災補償を付帯している契約を多く目にしています。
水災補償の保険料は保険会社により異なりますが、全体保険料の約15%前後を占めています。不必要な補償を外すことで保険料節約を強くご案内してまいりました。
水災補償特約とは、台風、暴風雨、豪雨等による洪水・高潮・土砂崩れ等によるマンション共用部分の損害の補償です。保険金の支払対象は①保険の目的である建物が床上浸水または地盤より45cmを超える浸水を被った結果、損害が生じた②水害によって保険の目的である共用部分にその再調達価額30%以上の損害が生じた、となります。
川沿い、海辺付近以外に立地するマンションでこうした損害をどれだけ想定できるでしょうか?
市街地や高台に立地するマンションの管理組合様に対して私は「不要な補償は保険料の無駄払いです」と言って保険料の節約を提案してまいりました。
ところが昨今、「ゲリラ豪雨」という、短時間のうちに予測困難な集中豪雨となる異常気象が増えています。
マンションでもピット式の機械式駐車場が水没したり、給水ポンプが冠水して断水になるなどの被害が報告されています。
こうなると川沿い、海辺付近に限らず、行政のハザードマップなどを参考に水災補償特約も検討に入れる必要があるのではないかと思うようになりました。
現に水災補償特約をつけていたおかげで1千万円強の保険金を受け取り、水没した給水ポンプ、消防設備、照明器具等の復旧費用に充てたマンションもあると聞きいています。
地震保険にしろ、水災補償特約にしろ、近年では「想定外」だったことも「想定内」として話し合う必要が出てきたと実感します。
マンションは集合住宅のため、合意形成が大前提です。保険を掛ける掛けないの前に、まずは検討し、その結果として管理組合が出した判断を記録に残しておくことを提案しています。
何事にも「想定外」はありえない時代です。ありえなかったことへの検討が必要になってきたと言えるのではないでしょうか。

(大規模修繕工事新聞 No.58)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA