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耐震スリット工事の特許工法

61-13-01

旧耐震基準建物の外壁にスリットを施工することでIs値(耐震指標)を基準値まで引き上げることができる建物が少なくない。そこで、マンションの大規模修繕工事を手がけるリノ・ハピア㈱は、工期半減、コスト半減、生活環境の変化ゼロをスローガンに、ゴンドラを用いた単独の耐震スリット工事が行える新工法『耐・スリ・ゴン』を開発し、管理組合等に提案している。
※ 公益財団法人東京都中小企業振興公社『平成23年度都市課題解決のための技術戦略プログラム製品開発プロジェクト助成事業』採択工法
※ベターリビング評定工法

ゴンドラ単体工法開発で耐震工事促進へ

61-13-02 建築基準法は1981年(昭和56年)6月の改正で建物を旧耐震基準と新耐震基準とに大別した。新耐震基準は震度5程度の地震に対してほとんど損傷せず、震度6、7程度の地震に対しても人命に危害を及ぼすような被害を生じさせないことを目標としている。一般的に住宅にはIs値0.6以上が求められている。
このため、旧耐震基準建物で基準値に達しない建物所有者に対し、行政などが耐震補強工事の推進策を積極的に講じているが、高額な費用などを理由に進んでいないのが現状である。
一方、大規模な耐震補強をしなくとも耐震スリットを施すだけでIs値を基準値まで引き上げることができるケースも少なくない。
ただし、耐震スリット工事は、足場を設置する大規模修繕工事と同時に行う以外、単独ではゴンドラを用いるほかなく、ゴンドラは作業床が不安定でスリット工事には不向きな問題点がある。

低コストな補強工事で基準値をクリアできる建物が増えることができれば…そこでリノ・ハピア㈱では耐震工事を前進させる手段として新工法『耐・スリ・ゴン』を開発した。
『耐・スリ・ゴン』は3点吊りのゴンドラ単体工法で、ゴンドラ固定用の吸着装置を搭載、荷揚げ用可動式ウインチを搭載、スリットカッターにカバーを取り付けて集塵機と接続し、粉塵の飛散を大幅に低減するなどの特徴がある。
ゴンドラの単体工法を実現することで、仮設費用の削減、作業場所のピンポイント選択、居住者の生活環境の変化を抑えることができる。
この新工法開発により、耐震工事がさらに進んでいくことが期待される。

●問い合わせ

リノ・ハピア株式会社
本社 〒145.0062 東京都大田区北千束3.1.3
城東支店・多摩支店・神奈川支店・埼玉支店・千葉支店
代表:渡辺清彦 資本金:1億円 設立:1964年(昭和39年)5月 0120.270.451 www.daikibo.net

(大規模修繕工事新聞  No.61)


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