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しっかりした完成保証(履行保証)は金銭保証にあり!

66-5-1 『マンション大規模修繕工事完成保証制度』とは、工事会社の倒産等による工事中断など、万が一の際に管理組合が受ける被害に対して、工事が完成するまで保証(履行保証)する制度。
工事会社の倒産した場合、すぐに工事現場や工事会社の状況を確認し、引き継ぎする工事会社のあっせん、前払いなど金銭被害があっても大手損害保険会社の保証を得ているため、確実に、スムーズに工事の継続を約束します。
支払い済みの前払金は第三者期間が調査。工事の進捗と支払い済みの金額とに差が生じた場合の損害を保証します。
引き継ぎ業者への支払いが当初の契約金額を超える場合にも保証されるので、工事完成までの追加費用も不要です。
全建センターの『マンション大規模修繕工事完成保証制度』に加入できるのは、事前に登録をした工事会社のみ。管理組合が大規模修繕工事の業者選定をする際には、全建センターに登録しており、全建センターの保証制度に対応可能かどうかを確認してください。

<工事会社が完成保証制度に入っていれば>

○工事会社の倒産にも迅速に対応
・ 工事会社の倒産等による工事中断時には、工事現場や工事会社の状況を確認し、迅速に代替施工を行い、工事完成へ導きます。
○損保会社のバックアップで安心
・ ㈱ジェイ・モーゲージバンクが主体となり、損害の一部を大手損害保険会社の保険によって保証。工事完成までをサポートします。
○費用面での損害にも対応
・ 工事が継続不能になった時点の進捗状況と、支払い済みの着工金・中間金を第三者機関が調査。差異が生じた場合の損害金を保証します。代替工事会社への支払いが当初の契約金額を超える場合も保証されるので、工事完成までの追加費用は不要です。
○最適な引き継ぎ業者をあっせん
・ 無理なく工事を継続できる工事会社を選定・あっせん。すでに施工済みの作業のやり直しなども少なくなるため、工期の変更などをできるだけ抑えることができます。

17億円超の大規模修繕工事
同業他社の完成保証人は頼みづらい

 

青山学院大学の広大なグラン ド跡地に立地するグリーンサ ラウンドシティ
青山学院大学の広大なグラン
ド跡地に立地するグリーンサ
ラウンドシティ

今年7月からはじまる、18棟・945戸の大規模マンションで、全建センターの『マンション大規模修繕工事完成保証制度』を利用する。工事は今年7月下旬から開始、工期は1年2カ月に及び、工事金額も17億円以上になることから、制度の活用を選択した。
保証委託者は全建センターに登録している㈱アール・エヌ・ゴトー。工事契約における支払い条件は着工金が工事費総額の10%、中間金として工事出来高45%時に30%、工事出来高78%時に30%、竣工引き渡し後1カ月以内に残り30%。
㈱アール・エヌ・ゴトー東京支店の渡邊一之常務取締役は、「見積もり参加要項に同等以上の同業他社の完成保証人を立てることとありました。しかし金額が17億円超にもなることから、信頼関係のある会社じゃないと保証人を頼みづらい。そこで完成保証制度を管理組合にお勧めしました」と話している。
業界関係者からは「同業他社の完成保証人を立てること自体、談合の温床になるのでは」と指摘する声もあるようだ。
■工事件名/グリーンサラウンドシティ大規模修繕工事
■建物概要/ 2003~2006年竣工・RC造7階~11階建・18棟・945戸
■設計・監理者/㈱T.D.S
■工事会社/ 長谷工リフォーム・アール・エヌ・ゴトー共同企業体
■工事期間/
2015年7月20日~2016年9月30日

(大規模修繕工事新聞 第66号)

66-5-3


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