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前理事会が決めた工事、借入金の署名は次期理事長!?

yomoyamahanashi 今年も、5、6月の総会シーズンがやってきます(マンションによって様々ですが)。
総会といえば、理事会のメンバーの入れ替りです。
そこで問題なのが「引継ぎ」。仕方なく理事長や理事に就いた人とっては、跡継ぎができ、お役御免となる待ちに待った日ですから、もう一目散に退散したい。ところが、管理会社にとって、こういう人は都合がいいんです。
「はっきりいって、引継ぎはあやふやなのが最高に楽ですね」というベテランフロントマンの証言もあります。「銀行印だけ次の理事長に渡して、あとは管理会社にお任せ!ってのが一番ですよ」。
本来ならば、月次報告書や理事会の議事録などを見ながら、今後の課題を引き継ぐのでしょうが、「ここは管理会社の対応が悪かった」「ここは業者に住民からクレームがついた」なんて、余計なことまで引継ぎされたくないのが管理会社の本音。
とはいえ、こんな事例もあります。
大規模修繕工事を行うため、住宅金融公庫(当時)に借り入れをすることになった。署名と代表者印は、次期理事長。
「絶対に嫌だ!!!」―理事長になってしまった結果、自分名義でマンションの借金をするなんて、そりゃ誰だって理事長なんてやりたくありません。金額だって個人のレベルじゃないんですから。
自分で決めたわけでもないのに、「決まっていることだから仕方ないでしょ」といわれても、納得できませんよね。「新年度の予算の組み立てを、前理事会がやること自体がおかしい」という主張です。
結局、公庫には前理事長の名義で申請して工事を行い、日常の組合運営は新理事会がやるという、2つの管理組合があるような形になってしまいました。

冒頭では管理会社の都合を書きましたが、管理組合のことを思っていうと、理事会はやはり、継続性という面で、2年任期で1年ごとに半数が交代するような形が望ましいのではないか…と思います。
キーワードは「継続性」です。
(大規模修繕工事新聞 第05号)


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