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マンション耐震化への取り組み事例と課題

26-01耐震改修に踏み切るには高額な費用がかかると思われがちです。
ところが、大規模修繕工事の一環で部分的にでも耐震改修ができれば、大きな費用もかからずにマンションの耐震化が図れるということをご存知でしょうか。
26-02ここでは、平成23年度第3回「マンション相談員等のCPD研修」セミナーで講演した奥沢健一氏(一級建築士事務所㈱スペース・ユニオン代表取締役)より、「外壁改修工事と連動したプロポーザル方式(提案型)による耐震補強」の事例紹介をします。
どの事例をみても意外と補強費用負担が軽く、耐震化へ前向きに考えられるケースが多いです。問題はどの程度の耐震改修を行うかということと、部分的な改修であれば大規模修繕工事と同時に進めることでいかに工事会社の経費を減らすことができるかということでしょう。

(大規模修繕工事新聞 第26号 2012-02)

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プロポーザル方式で実施した事例①

<マンション概要>
建設年度:1980年(昭和55年)
建物規模:7階建て・64戸
建物構造:鉄筋コンクリート(RC)造
<問題点の整理>
⑴エントランス回りの平面・立面的構造バランスの崩れ ⑵ エントランス回りのピロティ構造
(長柱と短柱の混在)
<大規模修繕工事としての特徴>
・新しい色彩計画により外観を一新
・手すりをアルミに交換
・共用廊下の美装・侵入防止柵の設置
・ 共用玄関にスロープ新設、手すり取り付け
・ オートロック、メールボックスの新設など

<プロポーザル(提案)した補強工事の内容>
⑴短柱部分への炭素繊維シート巻き
⑵長い独立柱の下部に耐震壁を新設
<かかった費用>
大規模修繕工事費用7,100万円
耐震補強費用380万円

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プロポーザル方式で実施した事例②

<マンション概要>
建設年度:1971年(昭和46年)
建物規模:10階建て・150戸
1階・大型店舗、2階・駐車場の、いわゆるゲタバキマンション
建物構造:鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造
<問題点の整理>
⑴ 1階に店舗、2階に診療所と駐車場、3階以上が住戸となっており、上下階のバランスが不良
⑵ エントランスと1階の一部、2階駐車場店舗内が独立柱の構成
⑶駐車場外周の独立柱は腰壁付きの短柱
<プロポーザル(提案)した補強工事の内容>
⑴独立柱へのポリエステル繊維シート巻き
⑵ 駐車場外周の腰壁付きの短柱は、腰壁上部に壁を新設して短柱を解消
<かかった費用>
大規模修繕工事費用11,000万円
耐震補強費用1,500万円

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