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日本マンション学会見学会 低層19棟にエレベーター新設

千葉市稲毛区/稲毛ファミールハイツ団地管理組合法人日本マンション学会見学会
低層19棟にエレベーター新設

第25回日本マンション学会(梶浦恒男会長・大阪市立大学名誉教授)2016千葉大会が4月23・24日、千葉市稲毛区の千葉大学西千葉キャンパスで行われた。大会の最後に稲毛ファミールハイツ団地を見学した。2012年に5階建て住棟にエレベーターを新設することに成功した事例である。エレベーターを設置しやすい共用廊下型であることを生かし、全19棟で合意形成に導いている。見学会当日は、全国から参加した人々の注目を集めた。
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稲毛ファミールハイツ団地は昭和48年~ 50年に竣工された、高層棟(11階建て)5棟657戸、低層棟(5階建て)19棟685戸、合計24棟1,342戸の大規模な団地型マンションである。
管理組合法人では平成19年、大規模修繕特別委員会にエレベーター設置プロジェクトチームを発足。本格的な検討を開始したが、当時はエレベーター新設の事例はなく、200万円を調査費用として捻出し、どのような課題があるのか検討を行った。
管理組合法人の方針として各戸からの一時金徴収なし、エレベーターのメンテナンス費の各階の負担額案を提示し、21年プロジェ
クトチームを「エレベーター設置推進委員会」に格上げした。
22年の定期総会で特別決議により、エレベーター設置を決定。設置場所および地質調査を実施した。工事は23年7月に開始。翌年1月から5月までの間に全5工区を完成させた。
工事費は約5億3,600万円で、1棟当たり約2,800万円。棟別の修繕積立金ですべて賄った。設置後のメンテナンス費用は、利便性の度合いから1階300円、2階500円、3階700円、4階900円、5階1,100円を管理費に増額することが総会で通っていた。
エレベーター新設後、住民の高齢化によっても住み続けられることから、高齢者の稲毛ファミールハイツ団地離れをとどめることができたという。また、住戸の販売価格が平均100万円アップ、他の団地からの取材も相次ぎ、千葉市長も来訪するなど、エレベーター新設が成功したことによって各方面で良い影響が生じているようだった。
(大規模修繕工事新聞 第78号)

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