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Q&A エレベーターと地震 その③

25Q8  エレベーターの外側の扉は簡単に開くことができるのですか?
A8 外側の扉は、外側から開けられない構造になっていますが、内側からは一般の方でも理解できる構造ですので、開けられると思います。
ただし、ご自身が乗っている箱が床より高い位置にある場合、脱出の際には十分注意が必要です。
この方法は、あくまでも大規模災害が発生して建物内で火災などの非常自体が発生した場合の手段です。メーカーや機種により対応が異なりますが、一般的な想定でお話したものと考えてください。この方法でも、階と階の間に停止している場合は外に出ることはできません。
Q9  では、階と階の間に停止した場合にはどうしたらいいのですか?
A9 一番は救助を要請することです。ただし、広域で大規模災害が発生した場合、メンテナンス会社や消防などの到着は時間がかかることが予測されます。
もし、エレベーター内に閉じ込められた乗客がいた場合には、まず火災を発生させないようにすることです。
エレベーターの中に長時間いても窒息することはありません。
26Q10 住民の力で救出することはできませんか?
A10 昔のエレベーターには脱出口がありましたが、いたずらをする人や無理な脱出の際に事故が起きる場合が多く、脱出口は中から開くことができない救出口にかわりました。
したがって、エレベーターの中から乗客は脱出できなくなりました。
Q11 ではどうすればいいでしょうか?
A11 エレベーターは消防法で防火構造になっています。また、防火地域内に設置される最新のエレベーターには扉が防煙構造のものもありますので、閉じ込められた乗客がいることがわかった場合、エレベーターシャフト内に煙が入られないように防火扉を閉めたりすることが、一般の住民ができる最良の処置でしょう。
建物の被害状況により判断が異なりますが、無理に素人が救出するより安全だと考えられます。※ホームエレベーターは防火構造ではありません。
Q12 他に住民でできることはありませんか?
A12 エレベーターはメーカー、機種により、構造が異なりますので、マンションに応じた非常事態時に対応できるエレベーターサバイバルマニュアルのようなものを作成して備えたらどうでしょうか?
住民の中に電気、機械関係のお仕事をされている方がそのマニュアルをみれば、ある程度の緊急処置が可能なようなマニュアルを作成しておけば、非常事態時に何もできないより、多少なりとも心強いのではないでしょうか。
いわば、航空機の非常マニュアル的な存在として活用できれば、最悪の事態だけは避けられる可能性はあると思います。
火災さえ発生しなければエレベーター内は比較的安全です。
建物の耐震構造は異なりますが、アメリカのロサンゼルスで大地震が派生したときなど、建物は倒壊したにも関わらず、エレベーターシャフトだけは建っていたこともありました。
エレベーターシャフトは一般的に4本柱の中にあるため、他の共用部分より強固な構造になっているのが一般的です。
緊急マニュアルの取り扱いには十分な注意が必要ですが、住民の皆さんで協議されてはいかがでしょうか?
(大規模修繕工事新聞 第78号)