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 File Data. 110 神奈川・横浜市/並木二丁目第一住宅管理組合

実働メンテナンス委員会

漏水の原因究明、足場で検査立会も

築30年を超え、3回目の大規模修繕工事を実施する554世帯の大規模マンション。ベテランの管理組合は外壁補修、塗装、防水などの一般修繕を「MUST項目」とし、その他、こうしてほしい、ああしてほしいという「WANTS項目」(建物機能維持改善、生活環境対策、防災対策等)についてメンテナンス委員会を中心に検討し、修繕項目に組み込む形をとっている。
WANTS項目の例として今回は1階エレベーターホール階段のバリアフリー化を検討した。具体的にはエレベーターホール前にスロープを設置するという工事だが、この承認を求める前にモックアップ(実物とほぼ同様に似せた模型)を作成。実際に設置して、見学会を実施した。メンテナンス委員会では「本工事を行うとなれば費用も多大、失敗は許されません。是非、体験され、実感されて設置可否のご意見をお聞かせください」と広報で周知した。
また、ベランダの床や天井からの漏水やサビ汁がにじみ出ている住戸に対しては、メンテナンス委員会も一緒に立ち入り、散水試験などで原因究明を行った。結果、漏水は給湯器配管貫通部からの雨水の流入、外壁タイル下地面のコンクリート打継ぎ部の欠損が原因と判明。漏水による劣化がひどい部位はベランダ床、室内の床、天井を打ち直したケースもあった。
実働するメンテナンス委員会は工事中も足場に上がって検査(全14回)に立ち会い、施工のやり残しがないかなどを確認するほど熱心。竣工検査でもコンサルタント会社の㈱英綜合企画設計、施工会社の建装工業㈱とともに検査を実施。「特に大きな不具合の指摘はなく、合格・承認といたしました」と報告している。
管理組合の方針は「居住者のみんなが安心して平穏に暮らせる優しいまちづくりを目標に、建物の物理的・社会的老朽化や居住者の高齢化に伴う課題に取り組んでいく」こと。管理組合が雇用する清掃員の控え室の環境が悪いとあって、劣化の激しいミニキッチンと換気扇、出入り口ドアの交換、さらに床の段差解消も実施した。
最終検査会終了後、計画段階から工事完了まで3年余りの関係者の労をねぎらい、竣工式では管理組合からコンサルタントと施工会社に感謝状と花束を渡した

(大規模修繕工事新聞95号)

工事説明会は近隣中学校にて

工事データ
○工事名/並木二丁目第一住宅大規模修繕工事 ○建物概要/1982(昭和57)年3月年竣工・RC、SRC造・地上8階建て9棟、地上11階建て1棟・554戸 ○発注者/並木二丁目第一住宅管理組合 ○設計・監理者/㈱英綜合企画設計 ○施工者/㈱建装工業㈱
○主な工事内容
共通仮設/足場架設/躯体下地補修(タイル面)/躯体下地補修(塗装面)/シーリング打ち替え/外壁塗装/鉄部塗装/屋上防水/バルコニー防水//開放廊下・階段室防水/鋼製建具改修/電気/建築雑工事
○工事期間/2016年8月~2017年3月


設計・監理者:株式会社 英(はなぶさ)綜合企画設計
■本社
〒238-0004
神奈川県横須賀市小川町25-5-203
でんわ046-825-8575
代表者:島村 利彦 創業:1987年(昭和62年)
資本金:1,200万円
http://www.hanabusa.e-arc.jp

施工者:建装工業 株式会社
■本社
首都圏マンションリニューアル事業部
〒105-0003
東京都港区西新橋3-11-1
でんわ03-3433-0503
■横浜支店
〒220-0023
神奈川県横浜市西区平沼2-2-7
でんわ045-290-6090
代表者:髙橋 修身 創業:1903年(明治36年)
資本金:3億円
https://www.kenso.co.jp

漏水住戸のベランダ床の打ち直し

玄関エントランス階段手すりを新設

スロープのモックアップ (模型)を作成
漏水住戸のベランダ床の打ち直

メンテンナンス委員会メンバーが足場に上がり

検査立ち会い

竣工式では管理組合からコンサ ルタント会社、施工会社に感謝 状と花束の贈呈式があった