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マンションの給水方式について

 厚生労働省は2013年3月、 「新水道ビジョン」を策定・発表し、 全国に浸透しています。
 この「新水道ビジョン」の基本概念は「安全な水・快適な水 を、安定して供給する」ことです。
 マンションでも20年程前まで、水道局の規定で貯水槽を設 置しなければなりませんでした(貯水槽水道方式)が、現在は 材料や設備機器の技術進歩もあり、「貯水槽を介さない給水方 式(直結給水方式)」に改修するケースが圧倒的に増えています。
受水槽や高置水槽などの貯水槽は定期的にメンテナンスをしな ければなりません。また貯水槽の劣化による漏水や部材腐食な ど、修繕あるいは更新の費用負担が発生します。
 このため、厚生労働省や地方自治水道局では、増圧直結給水 方式や直圧直結給水方式といった直結給水方式を推進している のです。
 ただし、マンションによっては、地域の水理状況や立地環境 など、直結給水方式の導入には条件がある場合があります。管
理組合としては、まず自分のマンションがどのような給水方式 になっているのか確認し、その後でどのような給水方式にして いくことがベターなのか検討することが大事なことと言えま す。
〈文/全国建物調査診断センター・給排水設備担当〉(大規模修繕工事新聞99号)