大規模修繕工事新聞2025年5月 第185号

「共用部分の欠陥の100%補修ができない!」-区分所有法改正案が2025年通常国会(第217回国会)に提出され、審議されています。しかし、共用部分の瑕疵に対する損害賠償請求権について、専有部分の転売があった場合にその請求権が元区分所有者に帰属するという改正案を問題視し、弁護士、建築士、消費者団体らが国会での是正を訴えています。
4月3日、参議院議員会館1階講堂で欠陥住宅被害全国連絡協議会(欠陥住宅全国ネット)とNPO全国マンション管理組合連合会(全管連)が「マンション共用部分の100%補修の実現を求める」第2回院内集会を開きました。その様子を取り上げます。まずは、弁護士、建築士、全管連メンバーによる寸劇から。
寸劇「欠陥マンション法の欠陥!?」
【プロローグ】
Aマンションで外壁タイルが剥がれ落ち、大きな問題になった。管理組合としてはデベロッパーに責任追及をしたいと思い、理事長が弁護士、建築士に相談に行くが…。
~法律事務所にて
理事長:…そういうことで、こちらの事務所に相談に来たのです。
弁護士:このまま放置したら、通行人にも危険が及ぶので、応急対策をしたうえで、デベロッパーに対して、現実の補修か、金銭賠償を求めることになります。
建築士:今回タイルが落ちた場所だけでなく、全面打診調査が必要です。相当な費用が掛かるでしょう。
弁護士:金銭賠償の請求額は最終的には交渉次第です。ただし、いずれにしても共用部分の欠陥はみなさん全体の問題ですから、管理組合総会を開いて方針を固めていく必要があります。
~臨時総会にて
理事長:議案は、共用部分であるタイルの剥落に関する損害賠償訴訟の件です。
現所有者1:(挙手して)はい。タイル剥落は施工の瑕疵です。私たちのお金で直すなんてありえない!訴えるしかないでしょう!
一同:そうだ、そうだ。
旧所有者1:私は反対です。
現所有者2:あ、前の持ち主さん!あなた、関係ないじゃないですか。
旧所有者1:法改正で、前のオーナーにも反対する権利が認められたんですよ。 別段の意思表示です。
現所有者3:さては、デベロッパーからの回し者だな!
旧所有者2:私も旧所有者ですが、賠償金が入ったら分け前を下さいね。別段の意思表示です。
現所有者4:あなた、今、このマンションに関係ないじゃないですか。外壁タイルを直すためのお金ですよ。
旧所有者2:そんなの関係ないでしょ。これは、新しい区分所有法で認められた私の権利なんです!
現所有者5:そもそも、どうして、あなた達のような昔の人たちがここにいるんですか。 誰が呼んだんですか?
理事長:そ、それは、私です。通知すべし、という法律になったので…。
一同:え?そんな法律、おかしいよ。欠陥マンションの法律の欠陥だよ裁判で勝訴しても100%補修できない!?

裁判で勝訴しても100%補修できない!?
欠陥住宅被害全国連絡協議会 代表幹事・木津田秀雄氏
今回の院内集会のテーマとなるマンションの瑕疵の承継問題については、日弁連の土地・住宅部会のメンバーと協力しながら協議を進めてきたところです。
我々は、実際にタイルの剥落事故や行動に関する不具合など、マンションの欠陥の相談を多数受けております。
日々、管理組合、区分所有者の方々と一緒に欠陥住宅問題に取り組んでいます。
今回、旧区分所有者に共用部分の損害賠償請求権が残っているということを前提とした法案が審議されており、今のまま法案が可決されてしまいますと、欠陥で本当に困っているマンションが、たとえ裁判で勝訴しても100%補修できないという事態が生じてしまいます。
マンションは社会が共有する一部という考え方からしても、社会正義に反するのではないかと私たちは考えています。
今回の法改正で困ったことになると懸念

NPO全国マンション管理組合連合会 副会長・野村善彦氏
分譲マンションを購入した人は、専有部分を自由に使用する権利を得ると同時に、外壁や廊下、エレベーター、設備、配管などの共用部分を、区分所有者全員でお金を出し合って、維持・管理する義務が生じています。
それを担うのが管理組合であり、その拠り所となるものが区分所有法です。今回の区分所有法改正において、共用部分の欠陥で問題が起きた際に、私たち非常に困ったことになるのでは、と懸念しています。
管理組合が当事者になって、共用部分の100%の補修工事が実現する法改正にするべきだと思っております
求められる現区分所有者への「当然承継」
区分所有権を売って出ていった人が、共用部分の損害賠償請求権を持ち続けられるなどという考え方は、共用部分の共有持分を分離して持ち出すことと同じこととなり、区分所有法の根本原則に反することになります。
区分所有権が転売されれば、損害賠償請求権も当然に一緒に移っていくこと(当然承継)になるはずです。欠陥住宅被害全国ネットおよび全管連では、この「当然承継」があるべきだと訴えています。
一般社団法人全国建物調査診断センターはこのほど、ニューヨーク支部監修のもと、東京大学松尾・岩澤研究室の原田けんおう氏とマンションに特化した独自生成AI『マンションAI』について、商標登録を申請いたしました。
出願番号 商標2025-033073
『マンションAI』の利用に際しては、全建Libraryのメンバー登録が必要です。未登録の方は全建センターホームページからご登録ください。
//zenkencenter.com/media/z-library/

一般社団法人日本マンション学会は4月19日、20日、横浜市開港記念会館で第33回学術大会<横浜大会>を開催しました。
本大会の全体テーマは「マンションの未来を創る」。区分所有法改正案など一連のマンション法制の改正を控えたこのタイミングで、さらに未来のマンションを展望する報告とディスカッションが行われました。
メインシンポジウムのテーマは「マンション法の改正を踏まえた未来─シン・社会的資産としてのマンション─」です。
管理組合の主体性、区分所有者の責務、都市政策、都市法(の視点を踏まえたマンション法)および住宅政策の5つの視点から、管理組合団体会長、弁護士、大学教授がパネリストとして参加しました。
なお、マンション法制改正の審議は4月18日、衆議院で開始しています。
一般社団法人全国建物調査診断センターはこのほど、ニューヨーク支部監修のもと、東京大学松尾・岩澤研究室の原田憲旺氏とマンションに特化した独自生成AI『マンションAI』を共同開発しました。
16年分の大規模修繕工事新聞、74回分の管理組合セミナー、54冊の全建文庫、大規模修繕工事コンサルタント、施工会社、全世界のインターネット情報がすべて網羅されます。
今回のセミナーでは開発した原田氏により、有効な活用方法を解説してもらいます。
「生成AIの仕組みと活用方法」
1)AIとは
最近さされているものはChat GPTのような言葉を話すようなものかもしれませんが、古くからはカーナビのように経路選択、どのように道を選べば最短で早く着くことができるのか、Googleマップのようなカーナビシステムも、ある時代においては最先端の技術としてAIと呼ばれていました。
近年ですと、プロの囲碁棋士に勝ったALPHAGO(アルファゴ)や、テスラ社が開発する自動運転のシステムなどもAIとして指されるものかなと思います。
ここ近年、「生成AI」「Generative AI」という言葉がよく使われていますが、これらの簡単な定義は、文章や画像、音声などの高品質なコンテンツを生み出す人工知能システムとして呼ばれています。
特に「生成AI」と呼ばれるゆえんとなっているのは、ここ2、3年の技術進展によって目を見張るほどの生成クオリティになったため、この言葉が「生成AI」として使われているといえます。
2)生成AI
「生成AI」は入力に応じてコンテンツを生成できるものです。
例えば、画像生成で説明しますと、「ジブリ風の駅」という文章を入れると、まるでジブリスタイルのような駅の画像ができるものがあります。
また、言語生成においては、与えられたテキストからその答えを生成するように、「生成AIについての授業のアウトラインを考えて」という指示文を与えたところ、ちゃんと授業のアウトラインを考えてくれるというように、入力に応じてコンテンツがいろいろ生成できるのが「生成AI」です。
3)大規模なデータと学習
1世代前のChat GPTのGPT-4と呼ばれるモデルは約1.3億冊の文章を読んでいると報告されており、東大図書館が約130万冊、国会図書館が約4,700万冊の書籍を所有しているというデータと比べ、かなり膨大な数のデータを見て、生成AIが学習されています。
大規模な計算資源でモデルを学習する際には、高性能なコンピューターを2万5,000基ほど集めて100日ほど学習させるとChat GPTができることとなります。
また、近年X社がChat GPTのようなモデルを開発したのですが、コンピューターを20万基ほど使っています。それぐらい大規模なコンピューターで訓練されているのです。
資本を投下すればどんどんいいモデルができるので、資本の勝負というところが今の「生成AI」の競争の現場であります。
4)「生成AI」の言語モデル
今までこのような文字が続いたから次の文字はこうなるはずだというものを数式で表現します。
例えば、「日本の首都は?」というような文章が与えられたら、東京、大阪、鹿児島などいろいろ候補の中から、自然な文章として日本の首都は「東京」の文字を選べばスコアが高くなるように学習されているものが言語モデルとなります。
そして、ウェブ上の文章のデータをもとに、ひたすら次の単語を予測し、その予測が間違っていたら予測が当たるようにひたすら修正するというものが言語モデルの学習になります。
例えば、「我が輩は猫である」という文章がウェブ上にあったところ、言語モデルがどのように学習するかというと、まずは「我が輩」というものをモデルに入れます。
その次に、モデルの予測として、我が輩はの「は」を予測できたら正解です。次に「我が輩は」と入れ、次の単語を予測させたときに「犬」とモデルが予測してしまったら、正解は「猫」なので、ひたすら次の単語の予測が当たるように修正させていくものが言語モデルの学習になります。
これをウェブ上のデータで、ひたすら次の単語を予測させていくことでモデルは学習させていきます。
次に大きな学習のフェーズとして、人間と対話できるようにするため、それ専用の訓練を行います。それがクエスチョン&アンサー、質問と回答のデータで、人から与えられた文章に対して、その答えとなる応答ができるような学習をします。
この「生成AI」言語モデルの中身は膨大な掛け算や足し算などの組み合わせになっており、数千億や数兆回の計算を行うパラメーターが内部で動いて、最終的な出力結果が得られる仕組みになっています。
5)プロンプティング(指示出し)
プロンプティングとは、生成AI言語モデルが学習した知識を生かして、特定のタスクを解くようにモデルの振る舞いを指示するものになります。
例えば「日本語に翻訳して」とか、「5歳児でもわかるように説明して」とか、「生成AIについての詩を書いて」というように、一つのモデルに対しても、いくつか聞き方を変えることでモデルがさまざまな返答をします。
そのような指示が、プロンプティングと呼ばれる技術です。
ここの指示出しがうまくいかないと、狙った出力が得られないということになります。
プロンプティングのコツは、文字でしか情報を伝えられない相手に対して、わかりやすくどのような作業をしてほしいか伝えるような場面を意識してモデルに聞いてみるということが大事です。
6)「生成AI大規模言語モデル」の弱点
弱点の一つがハルシネーションと呼ばれるものです。ハルシネーションとは、事実としては間違っているのに、AIがもっともらしく聞こえる出力をしてしまう現象のことです。
事実でないことが文脈として与えられても、次の文字はこうなるはずだと、もっともらしい口調で補完、予測してしまうため、AIが嘘をついてしまうことがあります。
もう一つはナレッジカットオフで、知識のアップデートが途中で止まってしまうというものです。
もしモデルが2024年度に学習されていれば、2025年度に新しく出たデータはモデルに学習されていないため、ちゃんと答えられない。また、その知識がデータに出てこないものであれば、モデルが覚えられない弱点となります。
これらの弱点をうまく軽減する技術として、RAG(RetrievalAugment Generationリトリーバル・オーギュメンテッド・ジェネレーション)があります。
例えば「大谷翔平の最新のホームラン数は?」と与えられれば、「大谷翔平・ホームラン・今シーズン」のようにWeb検索し、出てきたWebページに飛び、最新成績などが載っているデータからテキストを抽出します。抽出したテキストデータをモデルに入れることで、最終的に大谷翔平選手が今シーズン何本のホームランを打っているかということが答えられるということになります。
検索と結びつけた「生成AI」の活用方法がRAGです。
7)全建センター「マンションAI」のシステム
大規模修繕工事新聞、全建文庫の書籍データ、大規模修繕Q&Aデータ等、上質な信頼性の高いデータをもとに、疑問に答えるAIを開発しました。数秒で膨大な数の情報から関連情報を検索して回答する流れになります。
ユーザーからの質問があったときに、その質問に対して全建センターのウェブサイトに載っている情報をウェブ検索します、また大規模修繕Q&Aから類似事例を検索します。
そして、大規模修繕工事新聞、全建文庫の書籍データに書かれている記述から関連文書というものを検索します、それらの検索を組み合わせ、検索して得られた関連する文書を得て回答を生成するというのが今回のシステムになります。
また、文書での問い合わせが可能で、「管理会社を変更した場合、どのような相談窓口がありますか?」という質問に対しても、ウェブ記事やFAQのデータ、書籍のデータから関連文書を取得してきて、その相談窓口を案内するというような回答が行われます。
今回開発したシステムを使いこなすコツとしては、まずは聞いてみる、利用してみるのが一番かなと思います。

「マンションAI」の使用開始とその具体的な手順
マンションAIの仕組みと特徴
全建センターが今回開発した「マンションAI」は、15年間以上にわたって蓄積してきた大規模修繕工事新聞の情報、全54冊を超えた全建文庫の内容、マンション管理組合セミナーのレジュメ、これまで所属のコンサルタントや協力弁護士などに寄せられた質問および回答など、クローズな情報ボックスに入っている情報をまず優先的に検索、取り組み、ついで「マンションAI」がインターネットにある情報から自動的に検索したものと合わせて整理したものを回答する仕組みです。
今後は、大規模修繕工事に関連する資材メーカーや信頼のおける工事会社などの情報も取り込んでいく予定です。
また、国土交通省や各都道府県市町村などから発表されるニュースリリースや調査資料など、公開された情報などもその都度取り込み、迅速かつ精度の高い情報の蓄積に努める方針です。
したがって、『マンションAI』を利用することによって、これまでの単なる検索エンジンでは得られなかった、より精度の高い情報収集が簡単にできることになっていきます。
この「マンションAI」を活用する管理組合と、そうでない管理組合では、今後大きな差が生まれてくることになるといえるでしょう。
マンションAIの利用制限
「マンションAI」はクローズで正確な情報を重視している関係で、利用できるメンバーを限定しています。すなわち、全建センター設立15周年を記念して昨年スタートさせた全建Libraryの登録メンバーに限定させていただきました。
ただし、より多くの管理組合様に活用していただくため、今回、管理組合の代表者が全建Libraryに登録していただくだけで、そのマンションの全居住者がマンションAIと全建Libraryを利用できることにしました。
全建Libraryの費用は月間300円ですから、例えば100戸のマンションの場合、戸当たり費用は月間3円ということになります。
「マンションAI」の利用制限は、まじめに運営している管理組合様に限定させていただくことで、「マンションAI」の健全な普及に資するためですので、ご理解くださいますようよろしくお願いいたします。
『マンションAI』の使用開始とその具体的な活用手順
① まず全建センターのホームページより、「全建Library」にアクセスしてください。
画面左側の茶色のドアをクリックしてお入りください。次に暗証番号が求められますから、管理組合役員から知らされた暗証番号を入力してください。
もしまだ暗証番号が知らされていない場合は、管理組合役員に相談して全建Libraryに登録して暗証番号を取得するよう相談してください。
全建Libraryに未登録の場合は、右側の緑色のドアから入ると、全建Library登録サイドが開きますので、こちらから登録してください。
すでに管理組合の代表者または役員が全建Libraryに登録済みの場合は、新たな登録は不要です。
② 暗証番号を入力すると、全建Libraryのトップページが開きます。全建LibraryスタートOKの緑色のバナーをクリックして全建Libraryにお入りください。
トップページにはこれまで開催した管理組合セミナーの一覧が表示されているはずです。
必要な回のバナーをクリックすると、その回のVTR、
YouTube映像またはvimeo映像を見ることができます。
また、左側にある目次をクリックすると、それぞれの現在から過去までの資料を閲覧することができます。
大規模修繕工事新聞では、これまでの新聞を電子ブック版で読むことができます。また、大規模修繕工事新聞記事をクリックすると、最新の記事から過去の記事まで閲覧することができます。
全建文庫では、現在まで発行された全54冊の表紙が一覧表示されますから、それぞれの書籍を電子ブックで読むことができます。
③「マンションAI」の利用方法です。
全建Libraryの各ページの上部に「マンションAI」のバナーが表示されていますので、ここをクリックして『マンションAI』利用画面を開いてください。
次に開いた画面下の窓にプロンプト(指示出し・質問)を入力してください。プロンプトとは、「マンションAI」を利用する際、利用者が入力する指示や質問のことです。
キーワードまたは文章で入力してください。事例として、「修繕積立金 不足 対策」とキーワードを入力して、青いバナーの送信をクリックしてください。
すると、30秒から1分で整理された回答が表示されます。画面には表示サイトのURLも表示されますから、ここをクリックするとそのサイトが表示されます。
次に、最近大規模修繕業界を騒がせている「大規模修繕工事談合問題」と入力してみました。このように最新の情報も確実に拾ってきて、回答してくれることがわかります。
以上でお分かりのように、マンションAIを上手に使いこなすには、プロンプト、いわゆる指示出し・質問の書き方が重要です。
④同一マンション居住者なら全員利用OK
マンション管理組合の代表者が全建Libraryに登録することで、当該マンション居住者全員が全建Libraryを利用でき、『マンションAI』を使用できます。
生成AIを使いこなせるかどうかが、個人としても管理組合としても大事になっています。
マンション管理組合の運営もマンションAIを活用することによって随分無駄が省け、円滑な運営ができるようになります。
全建センターとしては、今回のマンションAI開発を手掛かりに、マンション大規模修繕工事の多くの分野で生成AI活用によりマンション高齢化問題や修繕積立金問題などの諸問題の解決に寄与していきたいと考えています。
全建文庫最新刊「管理組合を変える『マンションAI』の活用法」電子ブック版閲覧無料開放
//z-book.jp/zjt54/
閲覧暗証番号:250501DdGg
※紙書籍はAmazonで購入出来ます。
公正取引委員会が大規模修繕工事を手がける施工会社に立ち入り検査を行った問題は、当初の20社から、さらに複数社に立ち入りが入り、さらには施工会社の選定に関わる設計コンサルタント業者数社を調査していることも判明しています。こうしたことから、前号で「談合問題打開策!」その1として『マンションAI』活動員によるセカンドオピニオンサービス、その2としてコンサルタントのいらない新工事発注方式≪TM方式≫を紹介しました。
今回はその第3弾として、『マンションAI』認定!修繕コンサルタントを紹介します。

全建センターが商標登録申請している『マンションAI』が導き出した真のプロ中のプロのコンサルタント会社を紹介するサービスです。管理組合の管理形態や修繕ニーズに合わせ、関連業界や管理会社等と取引の無い完全中立な修繕コンサルタントを数社紹介します。
その少数の設計事務所の中から、取材を通じてマンション大規模修繕の実績を多く持ち、ノウハウを蓄積している信頼できる事務所を、第三者としての立場から中立に、客観的に厳しく審査し、業績と口コミも参考にして、修繕コンサルタントを選定します。
中立・公正な修繕コンサルタントは区分所有者の合意形成から、修繕範囲の決定、工事会社の選定、施工、竣工立ち会いに至るまで担当します。管理組合へのトータルな支援により、工事失敗のリスクを軽減することが可能となります。
『マンションAI』認定「修繕コンサルタント」
①関連業種から完全に中立で利害関係がない
② 長期修繕計画の見直し、総会での合意形成、必要な修繕範囲決定等、業務実績が豊富
③ 管理組合の立場で、管理組合への気配り、配慮ができるため、評価が高い
④ 工事後のフォロー、相談も行い、管理組合との緻密な関係が維持できる
⑤ 外壁・防水、給排水改修のほか、窓サッシや玄関ドア改修のコンサルティングも可能
≪HP≫//www.syuzen-consul.com/

○制度の概要
○費用例
1. 月額3~5万円の相談コスト(契約期間1年以上)
( 30戸以下3万円/月、31戸~ 60戸4万円/月、60戸以上は要相談)
2. 長期修繕計画の再作成や給・排水管調査等、各調査等が発生した場合は実費
○全建センターの管理業務

≪HP≫//zenken-center.com/aisop/

①責任施工会社の選定アドバイス
1. 工事会社選定条件の設定と公募(会社規模、実績、技術力等の総合バランス判断)
2.工事会社選定の実施
3. 提出資料の比較・分析作業(見積書、提案企画書の査定比較と評価)
4.最終選考の施工会社選定に関わる評価と助言
②スケジュール設定管理
1.工事全体のマスタースケジュール作成(年単位)
2.各段階別スケジュール作成(月単位)
③工事会社管理
1. 調査診断業務における計画書作成の指示、内容の確認と指示
2.調査実施時の立ち会い
3.改修設計業務における設計内容の確認と指示および指導
4. 工事時の自主検査体制、「自主管理」事項内容の確認と指示および指導
④予算管理
1. 管理組合積立金予算の把握と全体予算案の提案(プロジェクト開始時に設定)
2.予算執行状況の確認と助言(工事期間中に実施)
○TM(トータルマネジメント)方式の管理料
( 工事価格1億円以上は1%、1億円以下から8千万円まで100万円、7千万円以下は一律70万円)
【事案の関係者】
原告:区分所有者
被告:管理組合法人
【事案の概要】
共用部分の利用行為(賃料を得ることを含む)を理事会に付託する、駐車場等特別会計の剰余金を区分所有者に返還するなどの臨時総会の議案について、管理規約に違反するものであるとして総会決議は無効とされた事案。
【無効確認が争われた総会決議】
決議①:共用部分の利用を理事会に付託すること
本件マンションには、建物内の共用部分として、管理事務室、倉庫、会議室、清掃員室、コインランドリー、自動販売機設置スペースなど20室およびその他共用部分がある。この共用部分の利用について、理事会に付託すること(利用行為は、賃貸して賃料を得ることも含まれる)が承認された。
決議②:駐車場収入余剰金の返還
本件マンションの管理規約に基づき、駐車場等特別会計の剰余金を返還する方針の説明があり、その上で「返還規程」にある算出方法を変更して、当該事業年度における剰余金が各区分所有者へ返還されることが承認された。
※ なお本件総会は、出席組合員数69.94%、議決権総数66.51%であり、本件各議案はいずれも可決承認されたが、特別決議の要件は満たしていない。
【原告の主張】
決議①:本件管理規約で共用部分の有償使用は総会決議を要するとしているものの、理事会決議のみで決定すると認めることは本件管理規約に違反する。
共用部分の賃料の条件等の組合員の利害および関心事項について、総会決議を経ることなく一切を理事会で決議できることになり、本件決議の瑕疵は重大である。
決議②:各組合員の個別返還額を、各組合員の管理費および修繕積立金の総計の比により算出するものとし、特定の区分所有者に著しい不利益を被らせるものである。
本件管理規約では共有持分に応じて返還すべきと規定されているため、特別決議を要するにもかかわらず、普通決議で可決されている。
【裁判所の判断】
決議①:共用部分の利用行為について、有償使用も含めて、個別の総会決議を要さずに、包括的に理事会に付託するものであり、共用部分の管理に関する事項を集会の決議事項とした区分所有法18条の趣旨を没却するものであり、区分所有法および本件管理規約に違反するものと言わざるを得ない。
共用部分の利用に関する事項について個別の総会決議を要さないとなると、共用部分の使用方法や対価の設定等の是非について、適切な監督を及ぼすことができなくなるおそれがあり、組合員の被る不利益が大きいものと認められる。よって本件決議は無効と認めるのが相当である。
決議②:屋外駐輪場の使用料は、本件管理規約の定めに従い、「駐車場等使用料取扱い規程」が定められ、剰余金の区分所有者への返還金について規定されている。そうしたところ、返還額の算出方法を変更することは、本件管理規約に違反することは明らかである。
そして、区分所有者によっては2つ算出方法で150万円超の差が生じる場合もあったことから、組合員の重大な利害に影響するものと認められる。
本件決議は、実質的に規約変更に当たるというべきであり、特別決議を要するところ、特別決議の要件を満たしていないことから、決議無効と認められる。
【コメント】
まず、本件では、共用部分の有償使用など、本来総会で決議すべき事項を包括的に理事会に一任するのは法18条や管理規約に違反し無効であると判断されました。
標準管理規約では理事会の決議事項として「総会から付託された事項」が挙げられており、本件管理組合法人の規約にも同様の規定があることから、被告管理組合法人はこの規定を根拠に理事会への付託が許されると反論しましたが、判決では規約によって別段の定めを置くのでなければ、理事会へ付託することはできないと判示しています。
また、駐車場収入の剰余金について、本来「各所有者の共有持分に応じて返還」すべきところ、変更された新しい返還方法(管理費と修繕積立金の納付額に応じた返還)は、実質的に管理規約の変更にあたり、このような事項は総会の特別決議で議決すべきであり、その要件を満たさないことから決議が無効であると判断されました。
実務上、「柔軟な財産管理のための権限委譲」や「運用ルール変更」が求められる場面も多いですが、本判決は、そうした柔軟運用のためであっても、区分所有法や管理規約との整合性を確保することが不可欠であることが強調されています。
本判決は、管理組合の透明性・適法性確保の観点と言う視点からも重要な判断を行ったものと言えるでしょう。
◆山村弁護士への相談は…
大空・山村法律事務所
〒100−0012
東京都千代田区日比谷公園1−3 市政会館4階
☎03−5510−2121 FAX. 03-5510-2131
E-mail:yamamura@oylaw.jp
独立行政法人住宅金融支援機構はマンションすまい・る債について2025年度の募集を開始しました。管理計画認定を取得したマンション向けの「認定マンションすまい・る債」は通常の新規応募債券の利率に0.05%を上乗せします。
また、すまい・る債を利用すると、マンション共用部分リフォーム融資の金利年0.2%引き下げ、保証料の2割割引といった特典があります。
昨年度の応募実績は、通常分159,868口・3,199管理組合・799億円/認定分45,590口・393管理組合・227億円でした。
【2025年度募集債券】
応募受付期間:4月21日~ 10月10日
債券の利率:10年満期時平均利率0.525%8
(税引後0.4447%)
<認定マンションすまい・る債>0.575%
(税引後0.4870%)
募集口数:544,777口(総額2,723億8,850万円)
購入口数:1口50万円として複数口購入可能
購入回数:最大10回(毎年1回)継続購入して積立可能債券の購入額:1年間の修繕積立金額に、前年度決算における修繕積立金会計の残高(定期的に積み立てた修繕積立金の残高や修繕積立基金の残高等、修繕積立金会計の各科目の残高の合計額から借入金額を除いた額)を加えた金額の範囲内利息の受取:満期まで毎年1回定期的に利息が支払われる。
債券の満期:各債券の発行時期から10年後
保護預り:盗難・火災・紛失等の事故により財産の保全に支障を来さないよう、全ての債券は機構が無料で保管
(保護預り)する。
主な応募要件
①管理規約が定められている。
②長期修繕計画の計画期間が20年以上である。
③反社会的勢力と関係がない。
応募書類
①積立申込書兼送付先指定依頼書
②管理規約(全文)の写し
③ 代表権等確認書類(管理組合の名称および代表者の代表権を確認する書類)
<例:総会議事録(必須)、理事会議事録等>
認定すまい・る債の提出書類
① (応募時)認定通知書の写し(地方公共団体が発行し、
公印のある認定通知書の写し)
② (継続購入時)認定状況に関する申出書(継続購入の
『ルポ秀和幡ヶ谷レジデンス』
管理組合を私物化した理事会vs民主化を願う住民の1,200日闘争の記録。住民有志の会が理事長を交代させ、「適切なマンション管理を取り戻す」ために結束を深めていく。
25年間にわたり君臨する理事長と固定メンバー。「入居前面談」「バランス釜しか認めないリフォーム」「外部者は17時以降出入できない」など、謎のルールに反対を述べれば人格否定ともとれる罵詈雑言の数々。総会
で反対意見が出ようが、議論になろうが全く関係ない。「委任状で数を得ている」からだ。
住民有志の会による活動で勝ち取った旧理事会の打倒。しかし、管理室の鍵の受け渡しは拒絶されるなど旧理事による引き継ぎが行われず、対立は続く。旧理事の職務執行停止を求める訴訟などを経て、本格的に新理事会が稼働するのは“政権交代”から約1年後だった。
『ルポ秀和幡ヶ谷レジデンス』
著者/栗田シメイ
発行/毎日新聞出版
サイズ/四六判並製・240ページ
定価/ 1,600円(+税)
2025年3月5日
ISBN 978-4-620-32826-3
環境省は、開口部の断熱改修(リフォーム)に対する補助事業(先進的窓リノベ2025事業)の申請受付を開始しました。
戸別は3月31日からで、集合住宅の一括申請は5月下旬の予定です。一括申請とは、窓リノベ事業者(施工業者)が、マンション等の管理組合や全住戸の所有者の委託を受けて、同一建物内で複数の居住用の住戸にリフォーム工事(ガラス交換、内窓設置、外窓交換、ドア交換)を行い、その交付申請にかかる手続きを一括して行うことをいいます。
事業概要は下記のとおりです。
補助事業の相談については、全建センター/玄関ドア・サッシ改修相談室で受け付けています。お気軽にお問い合わせください。
//zenken-center.com/alumi/
今年1月下旬に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故は、私たちに都市施設の老朽化という問題に正面から向き合うことを求めるものとなった。
同様にマンションの居住者にとっても、建物や設備の老朽化対策と維持管理が重要な課題となっている。
特に2つの老いが進む中で、地震災害を含む災害時対応の問題がより深刻である。
その中で、最も切実な課題の一つであるトイレ対応を見てみたい。
◆地震時のトイレ逆流
大地震が発生すると、建物の揺れによって排水設備が排水立管や横引管の破損で、上階からの汚水が下階で逆流し、トイレや浴室から汚水が溢れることが起こる。
また、下水道の詰まりや損傷が発生すると、正常な排水ができずにマンション内の排水が滞留し、各戸のトイレや排水口から逆流することになる。
特に停電時には、排水ポンプの機能が停止するので、排水の流れが悪化し逆流のリスクが高まる。
◆事前準備が必要
管理組合は、給排水設備の図面を確認し、各住戸の排水経路や点検必要個所を把握、排水設備の定期点検を実施し、老朽化が進んでいる場合は補修・改修を行うことが求められる。
管理組合として、非常用の携帯トイレや簡易トイレを備蓄することが必要である。最近ではかなり使いよい製品も出ており、十分に備えたい。
また各家庭でも可能なかぎり備蓄するよう勧めることも望ましい。一般的には「1人当たり最低3日分が目安」とも言われているが、食料品と違って支援があまり期待できないので、できるだけ多く確保する方がよい。
あらかじめの対応として、災害直後から「トイレをすぐに使用しない」ことの重要性を徹底しておくことが必要である。
管理組合が主導して、便器の破損や漏水の有無を確認し、迅速に業者と連携し、排水設備の点検・復旧を進める。
◆マニュアル作成と周知
災害時におけるトイレ対応は、マンション住民にとってすぐ直面する死活的な問題である。
管理組合は、自治会などと協力し、防災委員会をつくるとともに、事前の備えとしてトイレ使用マニュアルを作成し、居住者全員に周知することが求められる。
適切な対応を行うことで、被害を最小限に抑え、安全・安心な生活を維持することが可能となる。
すべての住民が協力しあって、防災訓練も繰り返し行い、日頃から防災意識を高めておくことが肝要である。(NPO日住協論説委員会)









