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管理組合を地域コミュニティとして扱う自治体

管理組合を地域コミュニティとして扱う自治体

NPO日本住宅管理組合協議会マンション管理総合研究所/『マンション管理の「なぜ?」がよくわかる本』より


 マンション標準管理規 約における「コミュニ ティ条項」をめぐって議 論が起きているが2014 年4月、千葉市が「管理 組合を自治会と同様に取 り扱う」としたことが注 目を浴びた。  千葉市は従来の管理組合と自治会との間に一線を画すという方針を改め、今後は一定の条件を備える 管理組合については、これを自治会と同じ「地域団体」 としてみなすことにしたというのである。
 その理由として千葉市は、「管理組合と自治会が並 存しているマンションへの負担軽減」をあげている。
 すなわち、管理組合役員の担い手不足が言われて いる昨今であるが、その問題は自治会でも同様であり、こうした中では1つのマンションにおいて、管 理組合と自治会の2つの組織をつくり、それぞれの 役員を選出するのは負担が大きすぎるので、管理組 合という1つの組織において「地域コミュニティ」活動を行うことが適切であろうというわけである。合理的判断といえよう。
 なお、「一定の条件」というのは、管理規約に「コミュ ニティ形成」の条項が記載されているということで ある。
 つまり、千葉市はマンション標準管理規約の「コ ミュニティ条項」を積極的に捉え、これをもって管理組合の「地域団体」性を担保するという考えで、 ここでは「コミュニティ条項」は有意な役割を果た している。
 また、管理組合を「地域団体」として取り扱って いる他の自治体もあるが、その条件では規約第1条 での「良好な住宅環境を確保…」、第32条の「規約の 中身まで確認してはいない」ところもあるという。
 結局、管理組合と自治会との「線引き」議論は意 味がなく、むしろ管理組合を自治会と同じ土俵に上 げることにより、コミュニティ議論を深めていくこ とが重要と考えられる。
 その意味で千葉市の方向転換を契機に、さらに多 くの自治体が管理組合を地域コミュニティとして位 置づけていくことを期待したい。
(NPO日住協マンション管理総合研究所)

(大規模修繕工事新聞115号)