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漆喰コーティングによる抗菌・抗ウイルス段ボール製「トイレ」

総合塗料メーカーの関西ペイント販売㈱は漆喰(消石灰)技術を生かし、抗ウイルス塗料や抗ウイルス製品を展開しています。今回はその中から、漆喰コーティングによる抗菌・抗ウイルス段ボール製製品を紹介します。

簡易トイレは最優先防災備品

 近年、地震や台風、局所的な大雨、落雷による停電、新型コロナウイルスなどの災害が頻発し、私たちが被災する確率は年々高まっています。
 災害発生時はまず命の安全を守ることが第一ですが、社会インフラが壊滅的被害を受けるような災害ではライフラインの寸断・停止が発生します。
 食事や入浴は我慢できても、避けては通れないトイレや睡眠に関する備えはまだまだ十分とはいえません。
 鳥インフルエンザ発生時に撒かれていた白い粉(消石灰)をテレビのニュース映像などで見た記憶のある方も多いと思います。漆喰の原材料である消石灰(水酸化カルシウム)が持つ強アルカリ性は抗ウイルス性能を有しており、その昔ながらの漆喰の抗ウイルス性能に着目し、関西ペイントは2007年に刷毛やローラーで塗装可能な漆喰塗料を開発し、内装・外装用塗料として展開してきました。
 その後2016年には紙や布、ペットフィルム等の様々な柔らかい素材に塗装可能な漆喰塗料を開発し、その塗装素材を加工し「アンチウイルステクノロジーシリーズ製品」として、接触感染対策シート、接触感染対策テープ、抗ウイルス〈置くだけ〉卓上ボード等を販売しています。
 そして今回、災害時用に漆喰コーティングされた紙を活用した抗菌・抗ウイルス段ボール製簡易トイレの販売を開始。災害対策として備蓄検討されているマンションに対し、最優先防災備品といえる簡易トイレの提案をしています。
 また今後はトイレ用簡易袋やトイレットペーパー等をセットした「緊急用トイレ100回セット」の発売も検討中です。


漆喰(しっくい)とは…

 漆喰は消石灰(水酸化カルシウム)を主原料とした建築材料のこと。石灰岩を焼成等行うことで製造される消石灰は水と接触することで、強アルカリ性となり、抗菌・抗ウイルス性、汗等の酸性臭気を中和消臭する性能やホルムアルデヒドを分解する化学的特徴を持つ。またその表面は多孔質な物理的特徴もあり、漆喰壁が呼吸をすることで調湿性を有する等、より良い住環境を保つことができる。


【製品の問い合わせ】
 関西ペイント販売㈱
 東京 TEL. 03−5711−8905 大阪 TEL. 06−6203−5701
 関西ペイントの漆喰製品に関する公式サイト
 //www.kansai.co.jp/antivirus
【販売価格】
 抗菌・抗ウイルス段ボール製簡易トイレ:10,890円(税込み)
 抗ウイルス<置くだけ>マット(7枚入り):29,260円(税込み)
 抗菌・抗ウイルス段ボール製パーテーション:32,890円(税込み)


大規模修繕工事新聞8月号No.152