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民泊解説セミナー 3月15日までの方針決議が重要!!

マンション管理センターは10月26日、東京・文京区の住宅金融支援機構1階すまい・るホールで、住宅宿泊事業法(民泊新法)公布に伴う「マンション標準管理規約」改正についての解説セミナーを行いました。講師は国土交通省住宅局市街地建築課マンション政策室・五箇孝愼課長補佐が務めました。

五箇氏は講演で次のように述べました。
住宅宿泊事業法が2018年6月15日から全面施行され、今後、分譲マンションにおいても住宅宿泊事業(民泊)が可能となります。分譲マンションにおける住宅宿泊事業(民泊)をめぐるトラブルの防止のためには、住宅宿泊事業(民泊)を許容するか否かについて、あらかじめ管理組合において、区分所有者間でよく議論していただき、その結果を踏まえて、住宅宿泊事業(民泊)を許容するか否かを管理規約上、明確化しておくことが望ましいものと考えられます。
現在、管理組合がもっとも認識してほしいことは下記のとおりです。
マンションでの民泊を禁止する場合は、来年3月15日までにその決議を行うことが重要ということです。
住宅宿泊事業の届出は法律の全面施行に先立って3月15日から開始されます。いったん、届出が行われると、後から禁止措置をとっても、届出者との間でトラブルになることが懸念されるためです。

(大規模修繕工事新聞96号)

マンションエントランスにある英語、 中国語で書かれた民泊禁止の掲示

管理組合が認識しておきたいこと
・管理規約で住宅宿泊事業(民泊)を許容するか否かについて、明確化してくことが重要である!
・管理規約改正の手続きが住宅宿泊事業法施行までに間に合わない場合は、少なくとも総会あるいは理事会において、住宅宿泊事業(民泊)を許容するか否かの方針を決議しておくことが重要である!
・遅くとも来年3月15日からは住宅宿泊事業(民泊)の届出が開始されるので、それまでに、管理組合として上記いずれかの決議を行うべく、速やかに検討をはじめることが重要である!

住宅宿泊事業および特区民泊をともに禁止する場合の規約例
第12条 (略)
2 区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業にしてはならない。
3 区分所有者は、その専有部分を国家戦略特別区域法第13条第1項の特定認定を受けて行う国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に使用してはならない。

管理規約の改正を検討するにあたっての留意点
管理規約を改正する必要があるのか?
住宅宿泊事業法における「住宅」の要件を満たす住宅については、民泊が解禁されることとなり、分譲マンションにおいても民泊が実施され得ることとなる。標準管理規約第12条において、「区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない」と規定しており、同規定を準拠した管理規約も多いと思われるが、上記規定をもって住宅宿泊事業(民泊)の可否を解釈することは難しいため、トラブル防止のためにも、住宅宿泊事業(民泊)を許容するか否かについて、明確化しておくことが望ましい。
すでに管理規約を改正している場合、あらためて改正する必要があるのか?
今回、住宅宿泊事業(民泊)の可否について、第12条第2項における規定として示したが、「宿泊料を受けて人を宿泊させる事業」等、住宅宿泊事業(民泊)を包含する事業の可否について、管理規約上すでに定めている場合、あらためて管理規約を改正する必要はない。
いつまでに管理規約を改正しなければならないのか?
 住宅宿泊事業法は公布(本年6月16日)され、施行は来年6月15日であるが、その準備行為として住宅宿泊事業(民泊)の届出手続き規定の施行は来年3月15日から開始される予定。
 個々の管理組合においては、標準管理規約を参考にして、3月15日までに可及的速やかに住宅宿泊事業(民泊)を許容するか否かについて、明確化しておくことが望ましい


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