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マンションの価値は「資産価値」から「居住価値」へ

マンションの資産価値が上がるとか落ちる―なんてことをよく耳にしますが、「資産価値」ってなんでしょう?そもそもあなたにとって、「資産価値」は重要なことでしょうか。
「資産価値の9割は立地条件で決まります」
「眺望の優れた高層物件や共用施設が充実した物件など、セールスポイントのある物件は値下がりしにくい」
「いくらで貸せるのか、インターネットで家賃相場を調べることで収益力をみて、資産価値を推測することができます」
以上、とあるフリーペーパーからの抜粋です。
とはいえ、「私、おととしから35年ローンです。老後もここに住むつもりです」というアラフォーの既婚男性。彼にとってみれば、フリーペーパーのいう「資産価値」なんてまったく意味がない。売ったり貸したりしなければ、資産価値は関係ないのです。

そこで最近、はやりのワードが「居住価値」です。
横須賀のニュータウンにあるAマンション(300戸)では、新築マンション特有の空き巣が多発しました。居住者同士、だれも顔見知りはいないのです。そこで「あいさつ運動」を開始。今では防災活動やさまざまなサークルで住民同士がみんな顔見知りになり、「事実、同じニュータウンの他のマンションより不動産屋での販売価格が上がっている」と分譲当時の理事長が得意気に話しています。
川崎市のBマンションは、32戸の小規模物件。ここの理事長も「昔の日本の村落って、だいたい30世帯でできていたらしい。だから物事を決めたりするには30世帯くらいがちょうどいいんですよ」と、これまた得意気。マンション内で野球チームをつくったり、ゴルフにいったりしているそうです。
埼玉の奥地にある築40年の大型団地(700戸)では「ここに資産価値があるわけない」と割り切って、広い敷地を利用してりっぱな丸太小屋を作ったり、かまどを作ったり。また近隣の川の掃除を行ったり。「もはや生きがい」と理事長。団地内の小修繕はたいがい管理組合で直してしまうそうです。そうして楽しんでいるうちに、不思議と若い世帯の入居が増加してきたといいます。

「終の棲家にしたい」と考えている人は、より積極的にコミュニティに関わるべきでしょう。「うちのマンションはいい」って得意気に話す人がいるのだから、それなりの苦労に見合ったこともあるようですよ。
それこそ「居住価値」といえるのではないでしょうか。

(大規模修繕工事新聞97号)


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