「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。首都圏、関西圏の約30,000の管理組合に直接、無料で発送しています。また、同じ内容のメルマガ版は登録いただいた方に無料配信しています。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」の過去から現在に至るまで、全ての記事を収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を左下の検索窓からキーワードを入れるだけで必要な情報を得ることができます。

Q59 ペット飼育、規約なしから禁止は可能?

Q59 ペット飼育、規約なしから禁止は可能?

私たちのマンション管理規約にはペット・動物の飼育に関する定めがありません。ペット飼育可でも禁止でもないのですが、20%くらいの住戸でペットを飼っています。
ところが最近、糞尿や悪臭の問題から飼育マナーが悪いという苦情が多くなってきました。そこで総会で規約改正を行い、ペット飼育を禁止することにしました。
すると今度は飼育者から、「私は承諾していないから規約改正は法律違反で無効だ」とクレームが上がっています。
管理組合としてはどのような対応をすればよいでしょうか?

ベストアンサーに選ばれた回答

生活文化として社会的に定着
1代限りなどルールの厳守を

ペット飼育を認める、認めないという規定は管理規約にきちんと定めておく必要があるため、今回の規約の変更で明文化することは必要だといえます。
問題はすでに飼っている住戸への対応です。
マンションは区分所有法で共同管理の方法について定められています。
今回の相談では、①ペット飼育が「区分所有者の共同の利益に反する行為」(法6条)に該当するかどうか、②管理規約を変更する場合は、その変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす場合はその承諾が必要となる(法31条)が、この場合が該当するかどうかがポイントとなるでしょう。
ペット飼育が「共同の利益に反する行為」に反するかどうかは、他の区分所有者が被る不利益(騒音、異臭、アレルギー、生理的嫌悪等)の程度が受忍限度を超えるものであるのかないのかが検討されることになります。
盲導犬等はその必要性から、「特別の影響を及ぼす」ものとされる判決例が出ています。
単に個人の趣味、嗜好、情愛でペットを飼育している場合はどうでしょうか?近年のペット飼育が生活文化のひとつとして社会に定着してきた現在、「共同の利益に反する行為」と即断するのは妥当ではないという意見も多くなっています。
やはり、規約で禁止にするにしろ、1代限りは認め、ペットクラブで管理するなど、暫定的な解決策で合意形成をはかるケースが少なくないようです。
ただし、2代目をこっそり飼っていたものに飼育禁止を命じた判決例(2016・3・18東京地裁)も出ていることから、ルールの厳守について、放置しないようにしたいものです。

(大規模修繕工事新聞104号)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ツールバーへスキップ