国交省・
長期優良住宅化リフォーム工事推進事業活用
補助対象は全体工事費の約26%・3億8200万円
横浜・緑区の霧が丘グリ-ンタウン第一住宅管理組合は2021年、3回目の大規模修繕工事の実施にあたり、国土交通省・長期優良住宅化リフォ-ム推進事業を活用した。
一般的な大規模修繕工事のほかに窓サッシの断熱化、高効率給湯器の導入などの省エネ対策を工事項目に加え、全体工事費の約26%・3億8,200万円を得た。
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管理組合は2017年、第3次大規模修繕工事専門委員会を設置。当初の計画では、大規模修繕工事は15年周期だったが、塗材などの品質向上からまずは周期の延期を決定。その間に、国土交通省・長期優良住宅化リフォ-ム推進事業活用の検討を行った。
同専門委員会は発足後から工事終了まで50回開催。広報紙25号発行、住民説明会8回、サッシおよび給湯器説明会を4回開催した。
給湯器は専有部分であるが、管理組合の修繕の予定を広報で繰り返したり、「よろず相談」を設けて対応したり、
周知は徹底した。補助金がでることによって費用がかかる各戸の改善工事も一気にやることができる。「各戸任せではバラつきがでるので、団地全体が目指す長命化、住環境の改善にならない」と兵藤弘幸委員長。
ただし、補助金申請は工事業者が行うことになっており、本事業に登録している工事業者を選定するタイミングと申請の締め切りの調整に苦労したという。
また、今回は1年目にインスペクション、2年目に本工事を行った。本事業では全体設計承認申請書を提出し、国土交通省の承認を受けることで、本事業を2カ年度にわたって実施することができる。マンションの大規模改修等において、工事期間が年度をまたぐ場合は2カ年申請をすることがポイントである。
高効率給湯器はエコジョーズ給湯器を採用。15街区は屋内式で、27街区は屋外式を設置した。作業は1住戸当たり1日程度。既設給湯器撤去後、外壁塗装を行い乾燥後、新設給湯器を設置。配管・配線接続後、化粧カバーを取り付けて完了する。
大規模修繕工事新聞 23-05 161号