住宅分野は他の産業に比べて省エネ化、脱炭素化が進んでいません。一方、電気代、ガス・灯油代といったエネルギー費の高騰によって、日常生活が脅かされています。
そこで環境省、経済産業省、国土交通省では、既存住宅において熱損失の多い開口部(玄関ドア・サッシ)の改修を促進するため、3省連携による前例のない金額規模の補助制度を進めています。また、国だけでなく、各自治体でも補助制度を設けています。
管理組合としては、この補助制度を活用しない手はありません。
このため、全建センターでは玄関ドア・サッシ改修相談室を新たに設置し、管理組合からの相談を受け付けることにいたしました。
これまでの補助制度活用事例
2024年キャンペーン以前ですが、補助制度を活用した窓サッシ改修事例を紹介します。
東京都で窓サッシ改修を行った90戸のAマンションでは、樹脂複合窓とアルミの窓サッシの両方を使用しました。
樹脂複合の窓は先進的窓リノベで申請し、全体工事費で東京都の補助事業にも申請しました。それぞれ2,300万円、2,000万円近く補助金が出ましたので、管理組合の実質負担は5,000万円ほどで工事ができたという流れになります。
Bマンションは420戸で、2億7,200万円の総工事費に対して4,100万円補助金が出ているケース、それからCマンションは約100戸で1億1,000万円のアルミサッシ改修工事を行い、2,400万円という補助金が出ました。
さまざまな条件があり、申込等の手続きも手間がかかりましたが、実際これだけの金銭的な負担の軽減につながったという実例です。
玄関ドア・サッシ改修相談室では、管理組合が各補助事業を有効活用していただくためのお手伝いをいたします。
<問い合わせ>
一般社団法人 全国建物調査診断センター
玄関ドア・サッシ改修相談室
〒112−0012 東京都文京区大塚5−3−10−1102
TEL:03−6387−9047 E-mail:info@zenken-center.com
//zenken-center.com/alumi
大規模修繕工事新聞 178号2024-10
玄関ドア・サッシ改修相談室室長
全建センター理事:箕輪 貴
サッシ改修の流れ(カバー工法、Low-E複層ガラス採用)