昭和34年から53年続いた団地新聞『The KEY』『The New KEY』の取材記者で編集長も務めた編者が、同紙の報道写真約13万点から、143団地328点を厳選掲載した写真集。
昭和40年代後半、皇太子殿下(現天皇陛下)が公団住宅を視察した写真から、往時の運動会、夏祭り、小学校の入学・卒業式など、近代日本が歩んだ足跡が公団住宅を通し、余すところなく表現されている。
日本住宅公団が設立したのは昭和30年。中堅所得者向けの住宅供給がはじまり、「団地族」が流行語になった。木造長屋や木賃アパートが当たり前の時代、鉄筋コンクリート造りで食事室と寝室を完全に分離し、内風呂付きで、流し台はステンレス、トイレは水洗などというスタイルが登場したのだった。
現在のマンション生活の原型ともいえるライフスタイルの歴史が写真で彩られている。
団地新聞『The KEY』は日本初のタブロイド判。平成24年に廃刊した。(大規模修繕工事新聞 第81号)
『フォトアーカイブ「昭和の公団住宅」』
編者/長谷田一平
発行/智書房
発売/星雲社
A5 判・211ページ
定価/2,000円+ 税
2015年10月10日発売
ISBN978-4- 434-211546