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マンションの大規模修繕工事における工事中の変動要素の取り扱いに関する調査結果

東洋大学理工学部建築学科・秋山哲一研究室と(公財)マンション管理センターはこのほど、管理組合に対して発注者 支援を行う コン サルタントの視点から 工事中の変動要素についてどのような対応を行っているのか、その実態を明らか にするため、協同でアンケート調査を実施、その結果を発表しました。

(大規模修繕工事新聞 118号)

実数精算方式と責任数量方式の特徴  

 実数精算方式では、工事着手後に実際に施工する数量 が確定するため、契約時の暫定数量と差が生じると、工 事費(支払額)の増減が発生する。
暫定数量の設定方法 によっては工事費の増減が大きくなる可能性があるが、 実際の施工数量に基づいた工事費になるので、工事請負 者が過剰な利益を得ることはない。  
 責任数量方式では、工事終了後の工事費の増減がない ため、発注者である管理組合にとっては総会で了承が取 りやすいというメリットがある。これは数量については 全て施工者責任となるため、工事中の増額要因が多かっ た場合の工事請負者のリスクが大きくなる。一方、当初 予定していた数量より実際の数量が少なかった場合にも 工事費の減額はない。

■一番多く採用している数量設定方法(一つ) □その他採用している数量設定方法

(コメント)  
簡易調査・詳細調査から暫定数量を設定するコンサルタント が多い一方で、過去の経験から算定するコンサルタントの存在 もあり、暫定数量の設定にあたっては、かなりのばらつきがあ る。

(コメント)
工事竣工時の精算の傾向は「追加精算になることが多い」が 最も多かった。追加精算となる主な要因は、「タイルの張替え 補修に伴う数量の変更が大きい」などがあがっている。

(コメント)
アンケートでは55社のうち87%のコンサルタントが予備費 を見込むよう助言。予備費の設定割合は、工事請負金額の10% 程度としているコンサルタントが最も多かった

(コメント)
実数精算契約における精算工事費の増額や工事中の追加変更 工事等に係る費用に対応するためには、管理組合では追加の予 算が必要となるが、それを見込んで事前に予備費を確保してい る。

(コメント)
 工事金額の変動状況は、「追加精算になることが多い」が最 も多かった。追加精算となる主な要因は、「調査時点で足場を 架けないことから、タイルの張替え補修に伴う数量の変更が大 きい」「足場を架けない調査では、設計数量を見込むことがで きない」などの実数精算契約における追加精算の傾向が多い。
 改修工事着手後の管理組合からのバリアフリー対策、省エネ 対策、防犯対策などのグレードアップの要望による工事対応で 追加精算となることが多いと回答したコンサルタントが8社 あった。  また、実数精算契約の工事項目を含め、若干の増加程度に納 まるように管理組合、施工者との調整等を図り、コスト管理を 行っているコンサルタントもあった。
 一方で「減額精算になることが多い」は13%。減額精算と なる主な要因は、実数精算契約における減額精算の傾向と同様 「安全率を見込んでいる」が4社で、安全率の見込み方などの 設定によるものと思われる。


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