海の塩害対策 鉄部塗装に苦慮
マンション名がby the sea(海のそば)というだけあって、まさに目の前に海がある場所に立地する。このため、建物維持管理での大きな障害物は海からの塩害である。
今回、1回目の大規模修繕工事の前に、実は鉄部工事を単独で3年前に行ったばかりだったが、大規模修繕工事の事前調査の結果、外階段の柱や梁などについて、塗料メーカーの保証範囲として再工事の必要性が判明。前工事会社が再修繕することになった。
このため、それ以外の部分で、階段の段を中心にエポキシ系の錆止め塗料を塗り、塩ビシートで補修を行った。
住戸の玄関部分では、表面のシートが塩害となり、既存のシートをはがして錆を落とし、新たなシートで保護することとした。
設計・監理を担当した㈱建物保全センターの福市博臣氏によると「塩害がきつく、露出の鉄部は可能な限り撤去するようにし(1F駐車場シャッター他)、できないところは直接海風が当たらないように塩ビシートを貼るようにした」。
鉄部といっても、ベランダの手すり、面格子などのアルミ、金具に使われているステンレスも錆ているという。今回アルミはクリーニングし、錆の汚れを落とした。
(大規模修繕工事新聞 第09号)