マンションのごみ置き場の一例
神奈川・川崎/シャルム新丸子管理組合法人 筋田一行さん
マンションのごみ置き場の問題は、毎日直面する重要なことなのに案外、無関心な人が多いと思う。
私たちのマンションは分譲当初から、ごみをごみ置き場に捨てるだけであったため、カラスの被害に悩まされ続け、築15年目以降はカラスよけネットをかぶせるようにした。
ただし、毎朝5時ごろにプラスチック製の大きな容器を4個並べ、これにネットを張らなければならない。管理員は通勤で早朝は不在のため、住民の有志の方に謝礼金(薄謝)を払ってお願いしてきたが、8年が過ぎ、有志の方もご高齢になり、体調を崩されたため「辞めさせてもらいたい」という話が持ち上がった。
ごみ置き場の管理は、雨の日も、雪の日もほぼ毎日やらねばならず、骨が折れる仕事のため、代わりの方を公募しても希望者はいない。
さらに早朝出勤する人から、「出がけにごみを捨てるため汚れたネットを触るのは手が汚れ不潔だ」などという苦情。被害は少なくなったとはいえ、カラス被害も絶えず困っていた。
平成16年4月、川崎市で事業系ごみ収集が有料化され、これに伴い家庭用と事業系のごみ置き場を別にすることが義務付けられた。
私たちのマンションは店舗と住宅の複合用途であり、理事会で検討した結果、ごみ収集庫(1,050ℓ、11万4,000円)を2個購入した。
このごみ収集庫は衛生的で便利で、住民からの評判もよく、「ごみを出すのが楽になった」と感謝され、近隣マンションからも見学者が訪れるほど。汚れも水洗いで簡単に落とせる。
ごみ収集庫を設置以来、ごみ収集庫の劣化も見られず、設置した当初の状態を維持してくれている。
(大規模修繕工事新聞 2011-10 No.22)