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<管理組合役員勉強会>なぜ大規模修繕工事を失敗したか③

<管理組合役員勉強会>

なぜ大規模修繕工事を失敗したか③

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全国建物調査診断センターが9月22日、東京・京橋で行った管理組合役員勉強会「役員さん、大規模修繕工事の備えは十分ですか?」から、今回は見積書の中身を掲載します。

講師は1級建築士事務所の㈱リノシスコーポレーション・佐藤成幸常務取締役。

見積書の理解の仕方
値引きと諸経費の正しい見方とは…
例として表にした見積書を参考に解説します。
工種ごとの比較をした場合、1位の業者がすべての工種で最安値を見積もりしているわけでないことが判断できます。
今般はこのように複合工種(足場、塗装、防水等)の組み合せわせでの工事見積もりでは、一般的にみられる事象で、むしろこうした現象が発生していることのほうが望ましいといえます。
各社ともに工種ごとに専門業者への発注や、材料を購入しますが、比較的安価に購入が可能な工種と他社比較で高額になりがちな項目が当然、各社の差として出てくるからです。
競争をシビアにすればするほど、自社で安価に購入できるものはできるだけ安く見積もりを計上して構成していくことが競争に勝つ方策であるので、このような状況が発生します。
安価に購入できる材料等の要因としては、年間使用ロットの大小による仕入れ値の削減や、自社所有の仮設物の提供、協力作業員(下請け)の錬熟した作業量の伸び見込み等、多種多様ですが、いずれにしても全体としての見積価格を抑える努力をしています。
このようにして比較した最高金額と最低金額の比率を工種ごとに確認すると、その比較差はいっそう際立って見ることができます。
それでも見積金額の範囲にあまりに大きな差がない場合は、部位・数量の間違いはなく、各社の努力による競争になっていることを裏付けているというがいえるでしょう。
一方、諸経費はその会社の現場代理人人件費、一般管理費、間接原価、現場経費、利益等で構成されるのが一般的で、これは各社によって独自の計算式があるので、高い安い=良い悪いに直結するものではありません。なので、比較評価は難しいといえます。
このように工種ごとの分析・見積書記載事項をみてきましたが、この限りでは、1位、2位の業者を優先選定候補とし、3位までをヒアリング対象とすることが客観的で正当性がある、ひとつの判断材料になるようです。

(大規模修繕工事新聞 2013-12.5 No.48)


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