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大規模修繕工事新聞2025年1月 第193号

第29回R&Rリフォーム&リニューアル建築再生展2025

 ㈱テツアドー出版に事務局をおく建築再生展組織委員会は12月9日(火)・10日(水)・11日(木)の3日間、東京ビッグサイト東8ホールで第29回R&Rリフォーム&リニューアル建築再生展2025を開催しました。
会期中は40社・団体が展示ブース(117小間)を開設しました。事務局による結果速報では、入場登録者数は3日間合計5,782人でした。


【主な展示ブースの紹介】

㈱LIXILリニューアル
・窓改修・玄関ドア改修で、どれだけ「騒音・暑さ・寒さ」が変わるのか?防犯ガラスがどれだけ強いのか?などの実物展示と体感展示で紹介。

リノ・ハピア㈱
・展示ブースでは、①ソラーパネル・架台・屋上防水のワンストップ施工「ベルベース(㈱ベルテック)」、②屋上防水での最新工法「ガムクールFRAT工法(田島ルーフィング㈱)」を紹介。

ジャパン・エンジニアリング㈱
・総合加工管メーカー。全建センターのセミナーで発信している「取り残された排水通気管」を解決する伸長通気管ハート工法などを紹介。
●全建センターでは、給排水設備改修相談室(木村章一室長)で給排水設備改修の相談を受け付けています。

YKK AP㈱
・電力使用・電気料金上昇など省エネ化(断熱化)対策、さらに災害の避難対策として、YKK APブースでは窓の断熱、ドアの対震の比較体感展示を実施。
●全建センターでは、玄関ドア・サッシ改修相談室(箕輪貴弘室長)で窓改修・玄関ドア改修の相談を受け付けています。

キロンマテックス㈱
・展示ブースでは、①速乾性を追求した床材「ハイスイカラットHK」、②それに連動した階段用床材「タキステップHW」の新シリーズを紹介。

第78回管理組合オンライン・セミナー採録Part.1

一般社団法人全国建物調査診断センターが12月21日に配信開始した第78回管理組合オンライン・セミナーの要約を採録します。今回は山村行弘弁護士が講師を務めた第1部「マンションと認知症の法律問題」を採録します。
視聴動画は下記URLよりVimeoとYouTubeで公開しています。
//zenken-center.com/78sm

 「マンションと認知症の法律問題~住民・管理組合のための法的備えと対応~」について、弁護士の立場から説明させていただきます。
高齢化の波と「2025年問題」
 2025年は、いわゆる団塊の世代である800万人全員が75歳以上、つまり後期高齢者となります。この2025年問題は、高齢化社会が訪れることで生じる様々な影響をさせます。
 さらに、認知症高齢者数は約320万人に上ると考えられており、今後急速な増加が見込まれます。
 認知症の症状は、重大な損害賠償事案に直結するだけでなく、他の住民の平穏な生活を侵害するリスクがあります。

事例1 水漏れ・火災リスク
 私も実際に現在進行形で高齢の方が水道の水を出しっぱなしにして、下の階に漏水被害を生じさせてしまったという事案で、下の住民から訴えを起こされたという事案を担当しています。
 失火については、不注意による失火で他人に損害を与えても、重大な過失がなければ損害賠償責任を負わないことが失火責任法で定められていますが、重大な過失があれば損害賠償を負ってしまう点に注意が必要です。
 これらに対する対応としては、水道などの定期点検や止水栓の確認のほか、他人に損害を生じてしまった場合の保険である個人賠償保険や類焼損害補償特約付きの保険に加入することが考えられます。


事例2 徘徊によるトラブル
 例えば、高齢者が徘徊して他人の専有部分に侵入してしまったり、共用部分を汚染してしまったり、扉を壊してしまうようなケースもあれば、徘徊することで車にひかれてしまうなどの交通事故にも注意が必要です。
 それらに対する対応としては、区分所有者による高齢者の見守り体制の構築や緊急連絡網の配備、家庭や地域包括支援センターへの連携が考えられます。
 なお、地域包括支援センターは保健士、社会福祉士、主任支援専門員などの専門職が配置されており、主に総合相談支援、介護支援ケアマネジメント、虐待などからの権利擁護、包括的継続的ケアマネジメント支援などを担当しています。


事例3 衛生・環境問題
 ゴミ出しのルールの無視や騒音、ゴミ屋敷化などがあげられます。
 このような場合、悪臭や害虫、火災誘発リスクが増大し、近隣住民の平穏な生活を侵害することになってしまいます。
 これらに対する対応としては、管理規約に基づいて是正指導を行うことのほか、行政や福祉との連携も重要となります。


認知症の方に「責任能力」はあるか?(民法713条)
 高齢者が損害賠償責任を負うという話をしましたが、責任無能力の賠償責任を否定している民法713条について説明したいと思います。
 民法713条は、認知症などにより責任能力がなければ、その本人に損害賠償は請求できないと規定しています。ただし、裁判所の判断により、軽度やまだら認知症の場合は責任を問われる可能性があります。
 また、本人に責任能力がないとされると、直接本人に損害賠償請求ができませんので、その場合、監督義務者、これは配偶者や同居の家族などを指しますが、その監督責任が問題となります。


家族責任による賠償が受けられないリスク
 家族の監督責任が問題となったJR東海事件を紹介します。
 認知症の91歳の男性が深夜に徘徊し、列車と衝突して、死亡してしまった事件で、JR東海が当該男性の妻と長男に対して、約700万円の損害賠償請求を行ったものです。
 この事件で、裁判所は、責任無能力者との身分関係や日常生活における接触状況に照らし、第三者に対する加害行為の防止に向けて監督を厳に行い、その対応が単なる事実上の監督を超えているなど、その監督義務を引き受けたとみるべき特段の事情が認められる場合に限り、法廷の監督義務者に準ずる者として責任を負うという基準を示して、高齢養介護状態の同居の妻や別居していた長男は、いずれも特段の事情が否定され、家族の責任は認められませんでした。
 他にも、特段の事情がなければ、家族責任を否定する判断した裁判例があります。このように、裁判所は家庭への過度な負担回避を重視する傾向にあるようです。
 このような判例の傾向によって、マンション管理の実務では、認知症居住者による水漏れや火災トラブルで家族へ損害賠償請求しても認められない可能性が高いという判断基準として使われています。

「マンション管理」家族信託に特化した家族信託
 高齢者が所有するマンションについて、将来の認知症や判断能力低下に備え、お子さんなど信頼できる家族に管理、処分権限を託す仕組みが家族信託です。
 特にマンション管理に特化した家族信託では、マンションの管理、運用、処分に関する権限を受託者に移し、委託者である高齢者が安心して生活できるように設計されます。
 高齢者のマンション管理に家族信託を活用する主なメリットとしては、高齢者が認知症などで判断能力を喪失しても、受託者がマンションの管理や売却などの法律行為を継続できるため、財産の凍結や管理不能が防げます。
 受託者に管理権限が移ることで詐欺被害や不適切な契約締結のリスクを低減できます。 マンションの売却代金を信託財産として管理して、施設入所費用や生活費に充てることも可能です。
 ただし、身上監護権である施設契約や医療同意はないため、任意後見との併用が望ましい場合もあります。
 信託契約の内容や目的の設定が不明確だと、信託が有効に機能しないリスクがありますので、専門家の助言を受けて設計することが推奨されます。

管理組合が考慮すべき法的な環境整備
 管理規約の見直しについて、緊急時の連絡先届ける義務を明記することや、トラブル対応手順と証拠の記録化のルール作りが重要です。
 高齢者の区分所有者が認知症の場合、そのプライバシーに配慮するためには、個人情報保護法や関連ガイドラインに基づき、情報の取扱いや管理体制に十分な注意を払う必要があります。
 特に、認知症の兆候など特定の個人を識別する情報を管理組合が取得、利用する場合は、あらかじめその取扱いについて管理規約などで定めておくことが望ましいとされています。
 管理組合は、個人情報の取扱い方針や管理体制を明確にし、規約などで区分所有者に周知することが重要です。
 取扱いに関する基本方針や自己点検チェックリストなどを活用して、組織として継続的にプライバシー保護に取り組むことが推奨されます。


早期の備えがあなたとマンションも守る
 保険の確認やトラブルの早期記録などのマンション側の事例に加え、高齢者側でも任意後見や信託を活用する、遺言や資産整理などを行うなどの事前策を取っていただき、管理組合では規約の明確化、地域包括支援センターなどとの連携体制を作り、様々なリスクを最小化していただければと思います。
 私からは以上になります。

講師 弁護士・山村行弘氏
(一般社団法人全国建物調査診断センター 協力弁護士)

第78回管理組合オンライン・セミナー採録Part.2

認知症問題にマンション管理組合はどのように向き合うべきか
講師 全建センター筆頭理事・佐藤成幸氏(マンション管理士)
//zenken-center.com/78sm

1.マンション居住者の「老い」の実情
 国土交通省のマンション総合調査よりますと、「世帯主の年齢」は60歳代、70歳以上の割合が増加する一方、40歳以下の割合が減少している事実があります。
 さらに完成年次が古いほど、70歳以上の割合が大きく、昭和59年以前のマンションにおける70歳以上の割合は55.9%となっています。
 「トラブルの発生状況」についてみてみると、完成年次が古いマンションほど管理費等の滞納のある割合が大きくなる傾向がある。さらに「管理組合運営に関わる将来への不安」ということになると、「区分所有者の高齢化」が57.6 %と最も多く、次いで 「居住者の高齢化」 46.1 %、「修繕積立金の不足」 39.6 %という数字となっています。
 厚生労働省より、認知症についての説明が分かりやすくありましたので、参照させていただきます。


 我が国では高齢化の進展とともに、認知症と診断される人も増加しています。65歳以上の高齢者を対象にした令和4年度(2022年度)の調査の推計では、認知症の人の割合は約12%、認知症の前段階と考えられている軽度認知障害(MCI)の人の割合は約16%とされ、両方を合わせると、3人に1人が認知機能にかかわる症状があることになります。

 すなわち、これは他人事ではなくて自分事であるとこうして捉えるべきでありまして、マンション管理組合においても、まずは意識改革からはじめ、何らかの取り組みが必要な時期に来ているのではないかと、重要な点として提言したいと思います。

※厚生労働省「認知症及び軽度認知障害(MCI)の高齢者数と有病率の将来推計」から政府広報室作成資料より

2.ケーススタディ
 ※以下は日本認知症官民協議会/認知症バリアフリーWG/マンション管理組合の取組むべマンション管理会社における『認知症』の接遇をめぐる現状と課題及び課題の整理/(2019/10/23)ナイスコミュニティー株式会社の講演資料より一部抜粋引用
・○階のおばあちゃんが、エントランスに座り込んでいることがあり、鍵を持たずに出て、オートロックを開けられない様子(居住者からの通報)。声をかけたところ、「デイサービスが迎えに来るはずなのに来ない」というが、早朝6時前のことで、徘徊なのではないか?
・認知症の家族が外出したままかえって来ないので、マンションに設置している防犯カメラの映像を確認したい。
・認知症の独居老人が仏壇に線香を上げたまま外出し、座布団に引火。警報機が鳴動しボヤで収まる。
・集合郵便受けの開錠番号を忘れた。
『“点検”と言って人が来たので招きいれた(訪問販売の無用な契約や窃盗被害の可能性)。
・ 「親族が勝手にものを持っていく」といって聞かない。
・ 「鍵をなくしたので、鍵を交換したい」。思い込みで何度も無用な交換をしてしまう。
・自宅ではない住戸の扉をドアをたたきながら、「開けろ!」と暴れていた。
・隣戸の高齢男性が「うるさい!」と怒鳴り込んでくる(心当たりなし)。
・ルールを守らないごみ出しがあり、目撃した方から認知症の居住者が出したものとの連絡がある。
・管理費等が滞り、連絡を取ったところ、本人や親族から認知症であると告げられる。
・輪番制で管理組合役員を決めているマンションにおいて、番が廻ってきた際に、認知症気味のため引き受けられないとの申し出を受ける。

 私が実際に体験してことでは、大規模修繕工事をしていた現場で、空き巣に遭ったと警察沙汰になったことがありました。
 曰く「工事関係者が疑わしいんじゃないか」ということで事情聴取も受けたわけですけれども、被害に遭ったと言われるご高齢の方の話の辻褄がだんだん合わなくなってきた。
どういうことかというと、戸棚にしまっていた誰々さんのお葬式で集めた香典がそっくりなくなったというわけですが、ご家族の方が来られて、そもそもそんな香典など置いていなかったということがわかりました。
 当時、工事の現場を預かる立場として、作業員全員の名簿の提出ですとか、事情聴取なんかを受けて大変騒がしかったといった経験がありました。

3.マンション管理組合の取り組むべき事とは


(1)まずは認知症について正しく知る
 認知症は何もできない人、かわいそうな人、トラブルを起こす面倒な人だなど、聞きかじりや偏見、先入観で判断してはダメだということです。
 認知症にも様々な種類があります。厚生労働省の報告によると、アルツハイマー型の認知症というのが全体の67.6%、血管性認知症19.5%、レビー小体型認知症4.3%となっています。


 レビー小体型認知症は割合が少ないものの、幻覚や幻聴など、周りから見ると、非常に異常な行動を取っているかのように見えたりする場合があるんですが、本人においては、そこにちゃんと、例えば人がいるように見える、声が聞こえる、ということがあるようです。
 アルツハイマー型の認知症とは違うこともある。まず正しく認識するというのは一応大事かな、と考えております。


(2)入居者名簿の整備
万一に備えて、世帯主、同居人など現に居住する方々の名簿と連絡先を整備しておく。ご自身のお名前や部屋番号が言えないということも含めて、まず「一体誰か」ということを管理組合としても先に把握する必要があるわけです。
入居者を含めた方の名簿連絡先(緊急連絡先も含め)を整備して、常にそれを確認できるようにしておくことが必要です。
そして新しい連絡先、緊急連絡先、新しい入居者の方々の名簿、これをアップデートしたものを置いておくことも必要かと考えております。


(3)政府や自治体の取組みについて把握する
 2024年1月、認知症基本法(共生社会の実現を推進するための認知症基本法)が施行され、政府では認知症に関する施策を進めています。
 基本計画を取りまとめた上で基礎自治体である市町村に、実際の医療や介護サービスなどのサポート体制を整えていくわけです。
管理組合において何ができるか、どこまでやるか、プライバシー保護とのバランスも大変難しいわけですが、こうした基本法をはじめとして、社会としての受け皿、システムがあるわけです。ですから、お住まいの地域で、どのようなサポートメニューが取りそろえられているのか、現実的に把握しておくということが非常に大事になってまいります。


(4)できることの限界を把握する
 管理組合としてできることの限界を把握しておくということも非常に大事になります。
 管理組合としてどこまで関わるのかあらかじめ決めておくということ、どこまで関わるのか、何をして何をやらないのかあらかじめ決めておく。ルール化しておくということが重要です。
 管理組はここまでやるんですよ、逆に言えば、ここから先はやらないんですよ。ここから先はどうするかというと、地域、行政機関、介護福祉機関、医療機関などにお任せする。

 要するに社会全体との連携を図る、管理組合だけで問題を抱えてはいけませんよということを、私としてはお訴えをさせていただきたいと思います。
 認知症トラブルがご自身の管理組合で起こった場合、慌てたりパニックになったり、それから一番やってはいけない、例えば排除をするとか、そういったことにならずに、一緒に暮らしていくにはどうしたらいいのか、さらに管理組合でできることはどこまでか、そして親族の方とお話しする以外の方法もあるし、行政の機関等との連携もあるんだということを、最後にお伝えをさせていただきます。
 以上にもちまして、私の方のお話を終わらせていただきます。

※厚生労働省「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能への障害への対応」(平成25年5月報告)より

この人に訊く―株式会社 繕  葭葉 恒成 社長

建設業界が深刻な人手不足と高齢化に直面している中、マンション大規模修繕工事を手がける全建センター会員工事会社・株式会社繕(本社東京・葭葉恒成〈よしば・つねのり〉社長)はこのほど、令和7年度東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞の大賞を受賞しました。社員の人材育成・処遇改善に向けて、どのような取り組みをしているのか、葭葉社長にお話を聞きました。

 

 

 

社員教育、人材育成に尽力し、現場の「平準化」を目指す

―まずは「繕」という社名の由来からお聞かせください
 「大規模修繕工事」から1文字とって「繕」としました。私自身、塗装職人から会社を立ち上げました。


―人材育成に向け、取り組みをはじめたきっかけは?
 2002年の会社設立当時、改修業界ではいまだ未熟な部分があって現場によって進め方がバラバラ、代理人や作業員個人の能力で品質に差が出ていました。そこで業界における課題である大規模修繕工事の「標準化」のためにも、個々の能力だけに頼らない仕組みの整備、社員教育、人材育成への取り組みを開始しました。


―現在、行っている主な能力開発への取り組みを教えてください
 毎年度、方針計画発表会を開催しています。部門ごとに社員各人が具体的な数値目標を立て、重点項目をつくり、自らの役割と進むべき方向を明確にすることで、それぞれが主体性を持って持続的な成長を目指す体制を整えています。
 また、建築施工管理技士などの国家資格取得にも支援しています。受験費用の補助、社内勉強会の開催など、社員のスキルアップを会社が後押しする体制を整えています。


―その他、人材育成に関する取り組みは?
 リニューアル工事に特化した業務アプリの開発にも携わっていて、ITツールの導入による業務効率化にも力を入れています。その結果、残業削減や有給休暇の取得率アップを実現しました。こうした点も今回の選考で評価いただいたのではないかと思います。
 また、建材メーカーと協力して社内で作成した独自教材『大規模修繕の教科書』は、管理組合の理事会や修繕委員会での説明資料ほか、新入社員教育における講習会でも活用しています。新人がつまずきやすいポイントを丁寧に解説することで、業務への理解が深まり、安心して仕事に取り組める環境づくりに役立てています。


―最後に「繕」の今後の抱負をお聞かせください
 今後は、中長期的な視点を持ちながら、事業の基盤づくりと人材育成の両立に力を注いでいきます。
 関わる皆が前向きに成長できる環境を整え、持続的に発展する組織づくりを目指してまいります。

 

株式会社 繕 葭葉 恒成 社長

本社ビルは2025年5月竣工

社内会議の様子(193-4-2-2025年度方針計画発表会)

社内風景(社員デスク)

会社内観(フリースペース)

社内で作成した独自教材『大規模修繕の教科書』
管理組合への説明資料や新入社員教育に活用

大規模修繕の教科書(中身①)

大規模修繕の教科書(中身②)

工法紹介/次世代の排水管更生 『TT-SLトルネード工法』

 マンションの排水管・給水管更生工事を手がける㈱東京トルネード(本社東京・文京区、鶴谷将良社長)では、排水管を取り換えることなく、新品同様に更生する特許技法『TT-SLトルネード工法』(財団法人建築保全センター認可)により、マンションの実績を上げています。
 『TT-SLトルネード工法』は、排水管内のヘドロやサビを高速回転する特殊治具で削り取り、その後にエポキシ樹脂を塗布し、元の状態に戻すという工法です。
 排水管を取り替えるということになると、床・壁・天井を剥がす必要が出てきます。そうすると4~5日の工程が必要になり、その間に騒音、ほこりが出るので日常生活に支障が生じますが、『TT-SLトルネード工法』は1日(9時~17時)で終了するため、夕方には日常の生活に戻ることができます。
 工事費も更新工事の1/3ほどとなるため、排水管改修では需要が高まっています。
(画像193-5-1.jpg)


SETP00
調査・診断(作業前)
排水管の状況を調査し、施工に問題がないかを確認します。


SETP01
事前準備
施工計画書、申請書類の提出、住民説明会や事前工事を行います。


SETP02
準備作業
排水禁止のご連絡。作業場所が傷や汚れが付かないように、養生シートで保護します。機材を設置し、排水器具の取り外し、通気管の切り離しを行います。


SETP03 (画像後送り)
研磨作業
最上階から1階の順に、研磨を行います。超強力吸引車の負圧の力を利用し、高速回転する特殊治具で、排水管内のサビやスケールを除去します。

また、研磨材でより滑らかに仕上げた後、研磨度・漏洩・乾燥度を検査します。


SETP04 (画像後送り)
ライニング工程
一次塗膜形成
腐食の進行をおさえ、また二次塗膜形成との密着を高めるための塗料を投入します。
二次塗膜形成
耐熱性、耐摩擦性、耐薬品性にすぐれた耐久性のある仕上げ塗料をライニングします。 管内の表面を均一にするために、ライニング治具を投入します。

SETP05 (画像後送り)
乾燥工程
塗料を硬化させるために、自然乾燥または強制乾燥させる場合もあります。

SETP06 (画像後送り)
塗膜検査工程
ライニングの状態(塗り残し)を検査・確認します。また後日発注者立会のもと、硬度測定および塗膜厚測定を行います。

SETP07
復旧・通水工程
配管・排水器具を復旧し、排水禁止を解除します。

SETP08
完成検査
発注者立会いのもと、検査します。水漏れが無いかなどの排水テストです。


株式会社東京トルネード
【本社】〒113-0033東京都文京区本郷1-33-13 春日町ビル4階
TEL:03-6801-2281/FAX:06-6195-1031///www.tokyo-tt.co.jp/

監視カメラの映像を無断で閲覧 被告職員の対応は不法行為に該当

 

 

 

 

 

【事件の概要】

 住宅部会と店舗・施設部会が対立している昭和62年建設の再開発型マンションで、理事の選任をめぐる住宅部会の会合に参加したメンバーの確認を目的に、管理組合事務所の監視カメラの映像を住宅部会の区分所有者の同意なく閲覧したとして、事務局職員2人を相手に住宅部会の委員5人が肖像権等侵害の不法行為による損害賠償を求めた事例です。
 全体共用部分は管理組合による管理運営がなされていますが、別に施設共用部分等は施設部会が、住宅共用部分等は住宅部会が管理に関する業務を行っています。被告の事務局職員は当時、施設部会に雇用されていました。
 マンションには48カ所に監視カメラが設置されており、中央監視室モニターで、施設部会および住宅部会とそれぞれに契約している警備会社が監視しています。
 被告は警備会社社員に対し、住宅部会の会合の時の映像を住宅部会の区分所有者に無断で閲覧させるよう要請し、閲覧したとして、住宅部会の委員5人から不法行為として損害賠償を求められました。


【映像の閲覧権限】
 マンションには監視カメラに関する規定・細則はありません。
 数年前に警備員が区分所有者から頼まれて映像をプリントアウトしたものを交付する事件があり、それ以降「防犯VTR閲覧申請書」に記入し、理事長の承認を得て、閲覧する運用になっていました。

【大阪地裁の判断】
争点1被告の閲覧権限
①監視カメラの映像は区分所有者の肖像権やプライバシー権等の人格権ないし、人格的利益に直接関わるものであることから、管理組合に雇用されている事務局の職員にすぎない被告が区分所有者の承諾なくして自由に監視カメラの映像を閲覧する権限はない。
②日々の管理業務を行っていたとしても、事務的な補助業務にすぎず、法律上、管理を行う権限があったとはいえない。まして、映像は区分所有者の肖像権やプライバシー権に関わるものであり、監視カメラの運営管理について被告に権限があるとはいえない。
③これまで不審者や不法投棄者を発見した場合、映像を閲覧し対応してきており、原告ら理事から異議がなかったという被告の主張について、不審者や不法投棄者でなく区分所有者と認識して閲覧していることから不審者とは事案が異なる。
争点2違法性
④理事長名を利用した管理規約違反の文書を出したものが誰であるのか事実関係を確認するための正当行為であるという被告の主張について、本件は内部対立を発端とすることであり、職員が「犯人探し」をするべきではなく、防犯行為も認められないことから違法性は阻却されない。
⑤第三者に公表したわけではないとする主張について、肖像権には自己の肖像をみだりに閲覧されないという人格的利益も存在する。
⑥マンション住民は日々監視カメラに撮影される状況にあり、原告は自己の肖像が映っている映像を閲覧されたことに恐怖感を覚え、その後も不安感が継続しており、原告の精神的損害は軽微なものといえないから、損害賠償を発生させるような違法性がなかったとはいえない。
結論
以上のことから、本件映像を閲覧した行為は不法行為を構成し、被告両名が支払うべき損害賠償額は、原告1人につき5万円、弁護士費用1万円とするのが相当である。

【コメント】
 被告は、施設部会に雇用された事務局職員ということですが、令和5年9月に公表されたマンション標準管理委託契約書では、個人情報の取り扱いがさらに厳しくなっています。
 以前から「守秘義務」として、管理事務に関して知り得た管理組合および組合員等の秘密を漏らすことを禁じる規定は存在していましたが、見出しが「秘密保持義務」と改められ、目的以外を禁ずる旨が新たに定められました。
 事案のマンションは、住宅部会と店舗・施設部会が対立による、特殊な例かもしれませんが、一般のマンションでも、監視カメラの映像はだれが、いつ、どのような理由で閲覧することができるのか、細則等で運用規定を作成しておくことが望ましいといえます。

新刊紹介/『必携!認知症の人にやさしいマンションガイド 多職種連携からみる高齢者の理解とコミュニケーション』

 全建センターセミナーでは、迫り来るマンション居住者高齢化時代に対して、認知症対策をテーマに山村弁護士、全建センター・佐藤筆頭理事に講演を行った。
マンション居住者における認知症患者の増加について、管理組合がこの問題とどのように向き合うのか、または認知症患者にもやさしいマンション環境をどのように築いていくのか、真剣に考えて行かなければいけない時代に入っている。
本書では、実際の事例を紹介しながら、どのような対応が適切か、そのヒントが書かれている。
【参考】マンション標準管理規約第32条関係コメント
⑩マンションにおいて、区分所有者等にひとり歩き等の認知症の兆候がみられ、区分所有者等の共同生活や共用部分等の管理に支障を及ぼすおそれがあると認められる事案が発生した場合は、管理組合は、区分所有者等の緊急連絡先を把握している場合には当該緊急連絡先に連絡し、緊急連絡先を把握していない場合や緊急連絡先へ連絡しても状況が進展しない場合等は、地域包括支援センター等へ相談を行うことが望ましい。

『必携!認知症の人にやさしいマンションガイド 多職種連携からみる高齢者の理解とコミュニケーション』
2019年8月1日初版発行
監修/一般社団法人 日本意思決定支援推進機構
判型/B5判・88ページ
定価/1,760円(税込)
発行/㈱クリエイツかもがわ
ISBN 978-4-86342-264-3
(リンク)
//www.creates-k.co.jp/genre/ninchisho/1473/

 

 

2026年の目標 自分の財産は自分で守る、マンションの管理に関心を持つ マンション管理に努める住民に協力する気持ちを持つ

 2025年を振り返れば3月、本誌でも「業界激震!!大規模修繕会社20社に公取委が立ち入り検査」という見出しで、1ページ目に大規模修繕工事を巡る談合問題を取り上げました。
公正取引委員会が独占禁止法で禁止されている「不当な取引制限」の疑いで、大規模修繕工事会社に焦点を当てたものとなり、現在、その対象は30社以上、管理会社、設計コンサルタントにも調査が入っていると報道されています。
この今春には行政処分が下される予定で、再発防止に向け、談合行為を直ちに止めさせる排除措置命令、違反売上額の最大10%となる課徴金納付命令等の制裁が科されることとなります。
そして、談合に次いで大規模修繕工事を巡る問題として、一般報道で大きく取り上げられたのが「なりすまし」事件です。
昨年3月、千葉の800戸超のマンションで、修繕委員へのなりすましが発覚しました。施工会社が住戸を購入し、その社長が修繕委員会に参加。設計コンサルタント選定の議論を誘導していた疑いがあるとして、同じ修繕委員から「あなた、誰ですか?」と問い詰められ、「なりすまし」グループの一員だということが発覚しました。
5月には神奈川の大規模マンションでは、施工会社の社長が住民になりすまし、修繕委員会を主導し、発覚後逃げ出したところを逮捕されました。管理組合は偽計業務妨害と詐欺未遂で訴え、現在も捜査が続けられているという状態です。
談合となりすまし事件。両者に共通するキーワードは、「キックバック」です。
談合では管理会社ないしは設計コンサルタントの差配のもと、順番を決めて受注し、その際にキックバックが発生します。
なりすまし事件においても、マンション住民になりすまして理事会や修繕委員会に入り込み、設計コンサルタントまたは元請け施工会社に発注が行くように誘導する。その見返りとして下請けで入ることができるという仕組みです。
なりすまし事件の発覚は、「おかしい」と思った修繕委員がいたから問題になったわけで、無関心層が主流のマンションでこれまでどれほど彼らの思うようにやられてきたか図りしれません。自覚のない管理組合は、自覚のないまま修繕積立金を支払っているだけですから。

このような事件が相次いでも、「うちのマンションじゃないでしょ」と他人事と捉える人が多いようです。つまり、「マンション管理は誰かがやってくれる」「管理会社に任せているのだから大丈夫」と。
しかし、自分の財産を人に預けて安心できる世界がどこにあるでしょうか?
他人任せだと、そのうち修繕積立金の値上げという話になります。悪徳業者に流れていったお金の不足分は、家計が負担することになります。
そんなことは許されません。そうならないためにも、自分の財産は自分で守る。マンションの管理に関心を持つ。自分でできないのなら、マンション管理に努める住民に協力する気持ちを持つ。
2026年は、少しでもそのような気持ちを持っていただけたらと思います。
全建センターも大規模修繕工事新聞も、そのような方々のお役に立てるよう、情報提供を行って参ります。


<全建センター・大規模修繕工事新聞論説委員会2026/1/02>

『マンションAI』活用術⑤ 『マンションAI』に相談し『マンションAI』に相談してみよう!

マンションAI』に相談してみよう!

現在、全建センターの『マンションAI』は数多くのマンションの理事、あるいは組合員からご質問が寄せられ、それに対してマンションAIが回答している、という実例があります。
このコーナーでは、実際にこの数カ月の間に管理組合の皆さんが『マンションAI』を活用されている実例を紹介します。
【監修】全建センター筆頭理事・佐藤成幸

Q   長期修繕計画は30年がベスト?


A    長期修繕計画の計画期間については、国土交通省が発表している「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、計画期間は30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とすることが推奨されています。これは、マンションの維持管理を適切に行うために必要な期間として設定されています。


【理由】
建物の劣化周期に対応
建物の外壁補修や屋上防水、給排水管の取替えなど、主要な修繕項目の劣化周期に合わせて計画を立てる必要があります。これらの修繕は通常10~15年ごとに必要となるため、30年という期間は2回の大規模修繕を含むのに適しています。
修繕積立金の計画性
長期的な計画を立てることで、修繕積立金を計画的に設定し、住民に過度な負担をかけずに必要な修繕を実施することが可能になります。
経済環境の変化への対応
材料費や労務費の高騰など、経済環境の変化に対応するため、定期的な見直しを行うことが望ましいとされています。

まとめ
30年という期間は、建物の劣化周期や修繕積立金の計画性を考慮した上で、現実的かつ適切な期間とされています。ただし、マンションの形態や立地条件によっては、計画内容を調整する必要があるため、専門家の助言を受けながら計画を作成することが重要です。

人間と寄生虫との歴史

 古代エジプトは、バイ菌や寄生虫の認識がない時代。おそらく、ナイル川で釣った魚をそのまま生で食べていたのだろう、有力市民のミイラなどは寄生虫だらけなんだとか。そう言えば、遠い古代のエジプトの話・・・と思うかもしれないが、日本の徳川家康も、人と話しているとき、突然、口から寄生虫が飛び出たというから、権力者と庶民の別なく、如何に体の中が寄生虫だらけだったかということだろう。
 ただ、昭和真ん中生まれの私の世代は、既に、虫下しの薬などがあったから、おそらく、寄生虫を目の敵にしていた最後の世代ではないかと思うが、それでも、小学校低学年の頃は「蟯(ぎょう)虫検査」と言って、マッチ箱に汚物を入れて学校に持って行っていた。女子なんかは嫌だっただろうと思う。もっとも、さすがに、そういう状態は低学年までで、途中からもう少し簡略化された物になり、高学年の頃からはお尻でシールを挟むだけのタイプに変わったように記憶している。
 私が学校時代の先生たちは大半が戦前生まれだったから、家康の時代と大差なかったようで、一度、大正生まれの先生が「サナダムシ」というモノについて話したのを覚えている。用を足そうと便器にまたがった時、お尻から平たい紐のような物がちょっと出ている。これがサナダムシで、割り箸をあてがうとくるっと巻き付くので、じわりじわりと巻き取っていくと、結構な塊になって出てくる。短気を起こして、一気に巻き取ってしまったりすると、そのまま、そこで切れて、二度と出てこない・・・と。
 なぜそういう話を思い出したかと言うと、先日、たまたま、カマキリの尻を水に付ける映像を見ていたところ、真っ直ぐなシャープペンシルの芯みたいなものがカマキリの尻から出てくる・・・。今流行りのCGってやつかと思ってみていたら、CGではなく、「これはハリガネムシという寄生虫です」という説明があった。カマキリの肛門を水に漬けるとハリガネムシが産卵しようとして体内から出てくるのだとか。当然、カマキリの身長より長く、20cm以上あり、人間に寄生することはないそうだが、人の掌の上でくねくねと動いており、あまり気色の良いものではなかった。
 さて、昔は肥料として糞尿を撒いていたから、作物に寄生虫の卵が付いていることもあり、今と違って、野菜を生で食べる人はほとんどいなかったが、今は時代がすっかり変わり、モデルの女性などは意図的に寄生虫の卵を飲むんだとか。そうすることで、栄養を寄生虫がとってくれるので、食事制限を気にしたりせずに腹いっぱい食べられ、いらなくなったら虫下しを飲んで体外に排出できる・・・。時代も変われば変わるものだなと。

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