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『「マンションAI®」活用術⑭ 「マンションAI®」に相談してみよう!

「マンションAI®」に相談してみよう!

現在、全建センターの「マンションAI®」は数多くのマンションの理事、あるいは組合員からご質問が寄せられ、それに対してマンションAIが回答している、という実例があります。
このコーナーでは、実際にこの数カ月の間に管理組合の皆さんが「マンションAI®」を活用されている実例を紹介します。
【監修】全建センター筆頭理事・佐藤成幸

Q   

最近、区分所有法等が改正されたことで、うちのマンションの管理規約を見直さなければならないと言われています。
現在の管理規約ではなぜいけないのでしょうか?

A    

現在の管理規約のままで放置してしまうと、「法律違反によるトラブル」や「必要な修繕・決議が行き詰まるリスク」が生じることになります。
2026年4月に施行された改正区分所有法(およびそれに伴う国土交通省の「マンション標準管理規約」改正)は、建物の老朽化や所有者の高齢化・所在者不明といった、現代のマンションが直面している課題を解決するために行われました。
現在の古い管理規約のままだといけない具体的な理由は、大きく以下の4点です。
1. 管理規約の一部の条文が「法律違反(無効)」となり、無用な混乱を招く
区分所有法の改正事項の中には、それぞれのマンションの管理規約を改正しなくても強制的に適用される「強行規定」が含まれています。
つまり、今の管理規約が改正された区分所有法に矛盾している場合、区分所有法が優先されるため。自動的に効力を失い、無効となります。
今の管理規約に、改正区分所有法のルールに適合しない条文がそのまま記載されていて、「まだこのルールが有効だ」と住民が誤解してしまった場合、総会での手続きミス、決議無効、といった法的トラブルを招くことになります。
2. 「決議のハードルを下げる」新ルールの活用
今回の区分所有法改正により、総会の多数決議のハードルが緩やかになりました。
これまでは、管理規約の変更や共用部分の重大な変更といった重要事項(特別決議)を行う際、「全区分所有者」を基準とした厳しい賛成数が必要でした(絶対多数決議)。
しかし、改正区分所有法では、区分所有者の無関心や高齢化による決議の停滞を防ぐため、「出席者」(実際に出席した人、委任状・議決権行使書を提出した人)を基準にして決議できる仕組み(出席者多数決議)などが導入されたのです。
このルールは、管理規約を見直してこの仕組みを取り入れないと活用できません。
「規約に別段の定めがない限り」(改正区分所有法第39条第1項)という文言が明記されていて、各マンションの管理組合は、それぞれの事情に合わせて管理規約で異なる決議要件を定めることが可能となっているためです。
このため、管理規約を改正しないままでは、管理組合は古い厳しいルールのまましばられ続け、必要な修繕工事の合意や、時代に合わせたルール変更も、決議のハードルが高いままとなります。
3. 「連絡が取れない所有者」への対策
長期間連絡がつかず、管理費を滞納したり、建物の維持に支障をきたしている所在不明の所有者に対し、改正区分所有法では「裁判所の決定で議決権の分母から除外する制度」や「管理不全の部屋に専任の管理人を置く制度」、海外に住む所有者などへの対策「国内管理人制度」などが創設されました。
しかし、実際にこれらの制度についても、スムーズに運用するには、それぞれのマンションにおける管理規約で、あらかじめ運用に関する明確なルールを定めておく必要があります。
4. マンションの「資産価値」や「管理評価」が下がるリスク対策
法改正に対応していない古いままの管理規約は、外部から「適切な管理・アップデートが行われていないマンション」と見なされる要因になります。
これは、自治体の「マンション管理計画認定制度」などでの評価が下がる原因になるだけでなく、中古市場において将来の買い手に対する不安要素となり、結果的にマンション全体の資産価値の低下を招く恐れがあります。
5.まとめ
管理規約の見直しは時間のかかる作業ですが、古いまま放置することは管理組合の機能を低下させる原因になります。国土交通省が公表している新しい「マンション標準管理規約」を参考に、現在のルールとのズレを確認し、総会での特別決議を経て最新の状態へアップデートすることが強く推奨されています。(上表をクリックすると全文を表示されます)

大規模修繕工事新聞 2026-9月 201号