「大規模修繕工事新聞」創刊から現在に至るまで、全ての記事をアーカイブ収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を上の<記事検索>にキーワードを入れるだけで表示させて、必要な記事を読むことができます。

自立管理の初心を忘れずに

自立管理の初心を忘れずに

NPO日本住宅管理組合協議会/集合住宅管理新聞『アメニティ』2018年11月5日付第434号「論談」より


 NPO日 住 協 は2019 年、設立50年を迎える。
NPO日住協ホームペー ジでの自己紹介は1969 年、「ベランダの落下、 頻繁な漏水などの欠陥マ ンション問題が起こり、 当時の管理組合の有志が集まり、連帯して問題解決 に向かおうと…管理組合が手をつなぎました」と述 べている。
自分たちで考える
 この話をするのは、歴史が長いということをいう より、自分たちで解決するという自立的な管理組合 が自主的に集まり、専門家の協力も得ながら、自律 的に解決案を作り、分譲業者に迫って解決してきた というNPO日住協の初心、消費者運動の原点を理解 していただきたいからである。
 今回の50周年のスローガンの中で、全面委託、部 分委託、自主管理などのような管理形態をとろうと も、判断の主体は管理組合であるという立場を貫く 自立管理を強調しているのもこの趣旨である。
組合員の総意反映
 NPO日住協は、他のマンション管理支援団体と異 なり、管理組合自身が協議会を作り出した組織=管 理組合団体である。
 管理組合の活動は理事長・理事会の姿勢いかんに よるところが大きく、NPO日住協としての日常活動 で接触するのも理事長・理事がほとんどである。
 しかし、自立的な管理組合の運営で重要なのは、 優れた理事長あるいは事務局長がいても、いつまで もその個人に頼りきりになることはできないという ことである。
 マンション管理組合が順調に活動する上でもっと も重要なのは、管理組合の運営方針を組合員がどれ だけ支持し、支援しているかにかかっている。
合意形成に全力を
 したがって、理事会としては、どのように管理組 合員全体の合意を実現するかに心を砕くことが求め られる。同時に、私どもNPO日住協の理事会もまた、 設立の初心にかえって、自立管理が定着し続けてい くよう、みなさま方との協力、連携を強め、改めていっ そうの努力をしていきたい。

(NPO日住協論説委員会)

(大規模修繕工事新聞109号)