月刊「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。コロナ過を契機に発行形態を紙媒体から全面的に電子版に移行いたしました。それにともない、これまで首都圏、関西圏のみの発行でしたが、ネット配信の強みを生かし、全国規模に拡大しました。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」創刊から現在に至るまで、全ての記事をアーカイブ収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を右の<記事検索>にキーワードを入れるだけで表示させて、必要な記事を読むことができます。今後とも、マンション管理組合さまのお悩みに寄り添い適切な情報をお届けしてまいります。

増える空き駐車場問題/時代の流れは機械式撤去、平置き化へ

自治体によっては附置義務が設けられるなど、かつて都市部のマンションの機械式駐車場は必須のものでした。国土交通省が発表しているマンション標準管理規約でも、「マンションの住戸に比べて駐車場の収容台数が不足」「駐車場の利用希望者(空き待ち)が多い」という状況を前提に作られています。
ところが時代は進み、高齢住民の増加や若者の車離れなどから、現在は「空き待ち」が多いどころか、空き駐車場の問題が管理組合の悩みのタネとなっています。
問題のポイントは、機械式駐車場の維持には点検費や修繕費など非常に大きなおカネがかかることです。
下記は、3段昇降式30基90台の機械式駐車場における30年間の支出を予想したものです。あくまで参考例ですが、点検費をとってみてもフルメンテナンス契約で年間180万円、30年間で5,400万円かかります。これは駐車場の利用がなくても同じだけの費用が支出されていきます。
維持・修繕費においても、駐車場が空いていても30年で1億8,600万円かかるという試算です。管理組合はこの金額をどこで賄うのでしょうか。
近年、全建センターには駐車場問題の相談が増えてきました。機械式駐車場を平置きにして台数を減らせないものかという相談です。時代の流れは機械式の撤去、平置き化へ向かっているようです。各自治体でも昨今の社会情勢に合わせるように、附置義務基準の見直しを行う動きが出てきています。


 

(大規模修繕工事新聞 第142号)