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マンション管理計画認定制度 いよいよ4月1日スタート

資産価値や管理水準の向上金利優遇などに期待
マンションが管理計画を作成し、一定の基準を満たす場合に地方公共団体の認定を受けられる「マンション管理計画認定制度」が4月1日スタートします。認定を受けることにより、市場の評価・資産価値や住民の管理意識(管理水準)の向上、住宅金融支援機構の金利優遇などが期待できます。
具体的な制度内容は、マンションが所在する地方公共団体作成の「マンション管理適正化推進計画」に基づき、「長期修繕計画の計画期間が一定期間あるか」「計画に基づいて修繕積立金が設定されているか」「定期的に総会を開催しているか」といった点が審査され、認定されることになります。
一方、マンション管理が不適切と判断される場合は、地方公共団体から必要に応じて助言や指導、勧告が行われることになります。

管理適正化推進計画の作成意向東京23区、政令指定都市20市は100%
国土交通省が各地方自治体へ実施したアンケート調査によると令和4年2月16日現在、全国255の自治体でマンション管理適正化推進計画を作成の意向があるという結果になりました。
東京23区、政令指定都市20市では作成予定時期に差があるものの100%で作成予定の意向があると回答。都道府県は47のうち34(72.3%)、中核市・特例市は85のうち66(77.6%)が策定予定の意向あるという回答になりました。
市区等独自のマンション管理適正化指針の策定・検討状況では政令指定都市の65.0%が策定済・今後定める予定と回答。全国の計画作成自治体では20.4%にとどまり、約8割が「定める予定なし」という結果でした。
マンション管理計画認定にかかわる手数料の設定意向については、全国の計画作成自治体0.4%が設定済、36.7%が設定を予定している、38.7%が今後検討するとし、設定を予定していないと回答したのは24.2%で、約4分の1となりました。
下記は首都圏で、公表を可とした地方公共団体をまとめたものです(掲載のないものでも推進計画作成を予定している団体あり)。質問や相談についてはマンションが所在する地方公共団体に個々に問い合わせてください。


住宅金融支援機構「すまい・る債」利率上乗せへ
独立行政法人住宅金融支援機構は3月18日、令和4年度予算案を含む第17回事業運営審議委員会の審議概要を公表しました。
マンション管理計画認定制度に関する国土交通省の令和4年度予算要求において、管理計画認定を取得したマンションの取得等に対する金利引下げ【住宅金融支援機構融資(フラット35、マンション共用部分リフォーム融資)】が項目に上げられています。
これについて、同機構ではフラット35に維持保全型を創設し、管理計画認定マンション等を対象に年0.25%の融資金利引き下げを行います。マンション共用部分リフォーム融資についても年0.25の引き下げとなります。
マンションすまい・る債では令和5年度募集分から利率上乗せ制度も創設することが決まりました。
 また、管理組合の管理適正化支援に対応する取り組みとして、「大規模修繕の手引き~マンション管理組合が知っておきたい工事・資金計画のポイント~」を作成します。マンションライフサイクルシミュレーション~長期修繕ナビ~結果の活用方法の詳細解説、マンションの年代別の仕様の特徴や仕様に応じた修繕工事の選択肢、大規模修繕の資金的課題の解決方法、具体の大規模修繕成功事例等を掲載します。
 管理組合の資金面での不安を和らげ、大規模修繕工事を円滑に進めることが目的で、令和4年3月末、機構のホームページに公開される予定となっています。

大規模修繕工事新聞 148号