東京五輪・パラリンピックや新型コロナウイルスの影響もあり、家電量販店には4Kテレビがずらりと並んでいますが、せっかく購入した4Kテレビも建物環境(ハード面)で4K放送の一部が映らないマンションが多々あるようです。
ここではスカパーJSAT方式(周波数変換パススルー方式)による新4K8K衛星放送を導入したマンションを紹介します。
採用した工事は光回線を利用するため、アンテナや機器交換が不要という利点があります。既存設備をそのまま使用しつつ、光回線の高周波を集合住宅用の周波数変換装置(V-ONU)で低周波に変換し、各戸に配信する方式です。4K8Kチューナー入力手前では、高い周波数に戻
す「光対応新4K8K衛星放送対応アダプター」が必要となります。
かかった費用は2棟で約100万円、ランニングコストとして2棟で年間38万4,000円(税別)。令和2年度積立金会計の予備費に収まることから、工事を決定したといいます。
管理組合理事長は「いつかは4K8K視聴が当たり前になる。4K8K対応マンションだと不動産価値も高い。大金がかかるものではなかったのでスカパー側と金額交渉のうえ4K8K導入に至った」と話してくれました。
大規模修繕工事新聞148号
【マンション概要】
東京・江東区・トーカンマンション大島
1982年10月竣工・2棟・262戸(A棟176戸、B棟86戸)
【新4K8K導入工事】
工事内容:
スカパーJSAT㈱「テレビ視聴サービス」(光回線で地デジ・BS/CS・新4K8K衛星放送、全ての放送が受信できる)
イニシャルコスト:
40 ~ 50万円/棟(=V-ONU設置費用含む)
ランニングコスト:月額1回線で1.6万円/棟
各戸の「光対応新4K8K衛星放送対応アダプター」
アダプター費用:9,000円/台