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グループホーム使用禁止判決を考える

使用禁止判決
NPO法人日本住宅管理組合協議会/集合住宅管理新聞『アメニティ』2022年5月5日付第475号「論談」より

◇管理規約違反判決

 マンションでグループホーム(GH)を運営することは是か非かを問う裁判の判決が1月20日に大阪地裁であり、「障がい者が暮らすGHは住宅以外の使用を禁じている管理規約に反する」という理由でGHの使用禁止命令が出された。

 もちろん、これは確定判決ではなく、GHを運営する社会福祉法人側は控訴する意向を示し、また判決は仮執行を認めなかったため、確定前に入居者が退居する必要はないのだが、今後の推移を見守る必要がある。

◇疑問点残る判決

 法人のGHは、たしかに管理規約には反するかもしれないが、今回の判決については疑問点が残る。

 消防法に基づく防火対策の規制が必要であり、そのための費用の増加を一つの要因としてとらえているが、このGHは15年以上も当該住戸を借りて住民とともに生活をしてきたのであり、利用者は住民票を置きながら暮らしてきたのだという。

 また、そもそもGHは、その名のように「住宅として利用」の一種には違いないといえる。
 その間、管理組合側からGHに対してどのような話があったか、報道からは読み取れないが、長きにわたり利用者は周囲の支援を受けながら暮らしてきたという事実を見延ばすことはできないであろう。


◇解決方向を考える

 費用の問題の解決には自治体の支援を求める方向が考えられるが、行政としてはGHの運営について、「施設から地域へ」という方針を提示しており、今後の推移から目を離すことはできない。

 何よりもマンション居住者はマンションにおける快適な居住環境を整備し、維持していくためには、相互に円滑な共同生活を営むためのルールを遵守していくことは当然だが、同時にマンションで生活する上で住民相互のあいさつを心がけるなどのよりよいコミュニケーションは必要不可欠である。

 また、居住者においても年齢を重ねる中で認知機能の低下や身体能力の衰えは避けられず、GHとは違うが、同じような形の支援関係が求められる状況でもある。
今回の判決は、何が「共同の利益」につながるか、住民で考えていく必要があることをマンション居住者全体に問いかけているのではないだろうか。

(NPO日住協論説委員会)

(大規模修繕工事新聞 149号)


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