月刊「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。コロナ過を契機に発行形態を紙媒体から全面的に電子版に移行いたしました。それにともない、これまで首都圏、関西圏のみの発行でしたが、ネット配信の強みを生かし、全国規模に拡大しました。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」創刊から現在に至るまで、全ての記事をアーカイブ収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を右の<記事検索>にキーワードを入れるだけで表示させて、必要な記事を読むことができます。今後とも、マンション管理組合さまのお悩みに寄り添い適切な情報をお届けしてまいります。

マンションのコミュニティは必須

yomoyamahanashi新・マンション標準管理規約について

NPO 日本住宅管理組合協議会/集合住宅管理新聞『アメニティ』2016 年5月 5日付第404 号「論談」より

国土交通省は3月14日、新しいマンション標準管理規約(以下、「標準規約」)を発表した。
この標準規約はマンション管理組合を制定あるいは改定する際の「参考」として作成されているものである。
しかし、実態としては過半数の管理組合が標準規約に準拠して作成されており、その改定のたびに標準規約に準拠して自らの規約を改めている例も多い。
これまでNPO日住協の見解発表などで指摘してきたように、今回の標準規約改定は問題点が多いので、各管理組合は自らのマンション・団地の実情をよく検討した上で対応することが必要だと思われる。
そのため、NPO日住協としては、各管理組合の役員の皆様に留意していただきたい点を述べておきたいと考える。
その基本点は、「外部専門家管理の導入」「コミュニティ条項の削除」「専有部分の面積から、購入時の価格を基準とした議決権への変更」は、行わないほうが望ましいということである。
「外部専門家管理の導入」はマンションの主権者である区分所有者の権限を狭めるものであり、「コミュニティ条項の削除」は建物管理の円滑化の上でも障害を作りかねない可能性があり、最後の「議決権の変更」は客観的根拠に乏しいものだと考えられるからである。
これら3点は、本来標準規約に採用すべきでないと私たちは考えているが、仮に管理組合の諸事情から採用したいという意見があるところでも、慎重な検討と討論の上に圧倒的多数の同意を得て、行うべきだと考える。
標準規約のコメントでは、新しい議決権基準は新築分譲のマンションにのみ適用することを考えているとのことだが、それでは区分所有者が全く事情を知らないままに新基準が押し付けられることになり、今回の改定の不当さを典型的に示すものである。
今回の新しい標準規約は、その他の部分も含めて、一般的に日常的に問題なく運営されている管理組合にとっては、特に改定をする必要はなく、慌てて新・標準規約に準拠して改定することは、害はあっても利はないことを指摘しておきたい。(NPO日住協論説委員会)
(大規模修繕工事新聞 第79号)