月刊「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。コロナ過を契機に発行形態を紙媒体から全面的に電子版に移行いたしました。それにともない、これまで首都圏、関西圏のみの発行でしたが、ネット配信の強みを生かし、全国規模に拡大しました。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」創刊から現在に至るまで、全ての記事をアーカイブ収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を右の<記事検索>にキーワードを入れるだけで表示させて、必要な記事を読むことができます。今後とも、マンション管理組合さまのお悩みに寄り添い適切な情報をお届けしてまいります。

<管理組合修繕奮闘記>神奈川・大和市/グランシーナ大和ステーションプレイス管理組合

79-56月4日、工事見学会を実施
「大規模修繕で大切なのは準備」

6月4日10時、神奈川・大和市のグランシーナ大和ステーションプレイスのコミュニティールームでNPOかながわ県央マンション管理組合ネットワーク(NPOかながわ県央ネット)の工事見学会が開かれた。
2p-0 見学会のあいさつに立った工事着工時の理事長は「大規模修繕工事で大切なのは準備です。設計コンサルタントに手伝ってもらいながら、丁寧に準備を進めていった」と話してくれた。
2015年3月に修繕委員会を発足。NPOかながわ県央ネットに相談しながら、インターネット等で探した7社の設計コンサルタントから、設計費用の見積もり、ヒアリング等を行った。結果、(株)建物保全センターを選定し、同年7月末に業務委託契約を締結した。
委託契約締結後、すぐに108戸より主にバルコニー等の不具合のアンケート調査(一部立ち入り調査)を実施。さらに建物調査や試験を行い、修繕項目の内容・費用等に関して修繕委員会と協議を重ねていった。
この間、総会において修繕積立金が2倍となる値上げを通した。従来の資金計画で設定されていた段階的値上げを先延ばしにしている経緯もあり、さらに修繕委員会から「値上げをしないと長期的な視点から将来は一時金の発生もやむなし」というシミュレーションが提示された。一般区分所有者からは大きな反対意見もなく、値上げ案は通った。
施工業者は公募により13社がエントリー。書類選考で見積依頼業者を7社に。さらに現場確認を経て見積書提出後にヒアリング依頼業者を2社に絞った。
この2社のうち、「工事中の居住者への配慮、住環境への提案がよかった」(修繕委員長)という(株)カシワバラ・コーポレーションが施工業者として採用された。
工事内容は一般的な1回目の大規模修繕工事だが、建物が林立する立地条件から、足場仮設や資材の搬入が難しいというのが、このマンションでの工事の特徴である。
駐車場・駐輪場の出入り口ではゴンドラを採用し、マンション裏側では道路を通行止めにしてトラックやクレーンを入れ、枠組み足場を組み立てた。
とはいえ、理事会や修繕委員会が一丸となって工事に取り組んでいる様子もうがかえる。現場代理人の宮下浩規さんは「状況報告や追加作業など、工事をしっかり把握していただき、会社の提案に対してはっきり決断もらえているので、作業がしやすい。こんなに団結している管理組合さんはあまりありません」。
管理組合にとって、満足できる工事とは「お任せ」ではなく、管理組合の高い関心度が大きいようだ。


かながわ県央ネットによる工事見学会を実施。あいさつする工事着工時の理事長
かながわ県央ネットによる工事見学会を実施。あいさつする工事着工時の理事長
参加者は約30人。足場から屋上へと、普段目にしない光景を見学
参加者は約30人。足場から屋上へと、普段目にしない光景を見学
共通仮設工事として作業員休憩所、資材倉庫を設置。現場事務所はマンション内の2階コミュニティールームを借用した
共通仮設工事として作業員休憩所、資材倉庫を設置。現場事務所はマンション内の2階コミュニティールームを借用した
駐車場からの出入りにより、部分的にゴンドラ足場を設置
駐車場からの出入りにより、部分的にゴンドラ足場を設置
建物に隣接した駐輪場付近でも枠組み足場が採用できす、ゴンドラを採用
建物に隣接した駐輪場付近でも枠組み足場が採用できす、ゴンドラを採用
屋上に設置したゴンドラの架台の状況
屋上に設置したゴンドラの架台の状況
見学会中に作業していた外壁高圧水洗浄の様子
見学会中に作業していた外壁高圧水洗浄の様子

 

設計・監理者: 株式会社建物保全センター
■本社
〒221-0835 横浜市神奈川区鶴屋町3-35-11 ストーク横浜二番館504
でんわ045- 324-6152
代表者:福市 博臣 設立:1986年(昭和61年)12月
資本金:1,000万円
www.k-tateho.jp

施工者:株式会社カシワバラ・コーポレーション
■本社
〒108-0075 東京都港区港南一丁目8番27号 日新ビル9階
でんわ03-5479-1400
■西関東営業所
〒194-0215 東京都町田市小山ヶ丘1丁目10-5
でんわ042-798-0660
代表者:柏原 伸介 創業:1949年(昭和24年)3月
資本金:2億5,010万円
www.kashiwabara.co.jp


2p-8工事データ
○工事名/グランシーナ大和ステーションプレイス大規模修繕工事 ○建物概要/2005(平成17)年竣工・SRC造・地上14階建て地下1階建て・1棟・108戸 ○発注者/グランシーナ大和ステーションプレイス管理組合 ○設計・監理/(株)建物保全センター ○施工者/(株)カシワバラ・コーポレーション
○主な工事内容
・共通仮設/作業員休憩所、資材倉庫、お手洗い場等。現場事務所は2階コミュニティールームを借用
・直接仮設/鋼製足場、飛散防止メッシュシート
・下地補修/鉄筋爆裂、タイル浮き、ひび割れ
・シーリング/タイル目地、サッシ回り
・外壁高圧水洗浄/高圧水洗浄
・外壁塗装/外壁、天井
・鉄部塗装/玄関扉枠、竪樋
・防水/屋上、庇、バルコニー、廊下側溝等
○工事期間/2016年3月1日~2015年7月30日