事故・瑕疵・倒産等 発生後の補償のため
「工事保険、瑕疵保険、完成保証加入」の確認
先日、マンション改修工事で仮設足場の解体作業中にパイプが落下し、通行人が死傷した事故が発生しました。
お亡くなりになられた方には心より御冥福をお祈り致します。また、負傷された方には、お見舞い申し上げます。
どんなに実績ある会社でも、何らかの「ミス(事故、瑕疵)」つまり人災は、100%防ぐことは、難しいのかもしれません。
やはり作業するのは人間です。「100%大丈夫」はありえません。ましてや、職人の不足・高齢化・技術力低下などで、リスクは高まる一方です。
工事を行う管理組合には、自分で身を守るために、自らリスク対策を行うことが求められます。
(1)「工事会社選びで予防」
工事会社選定の入札条件に、過去の事故・瑕疵などの有無、安全対策方法を提出するよう記載する。さらに、工事中に安全確認する(気が緩まないように)。
(2)「事故・瑕疵・倒産発生後の損害賠償、瑕疵補修対応の備え」
事故・瑕疵・倒産等を起こした後に、しっかり補償してもらうために、工事会社選定の入札条件に「工事保険(請負業者賠償責任、PL)、瑕疵保険、完成保証に加入」(補償額、特約付帯も明記)を記載し、加入しているかの確認も行う。
最後に、ある管理組合理事長の印象深い言葉を紹介します。
「私は、管理組合理事長となった以上、住民の住生活を守る責任があります。マンションは共有財産、共同生活のようなもの。だから1%でもリスクを減らすために、できることはしっかり対策したい。管理会社や工事会社など第三者の言葉を鵜呑みにはしない。しっかり備えと確認をする」
(大規模修繕工事新聞 第83号)