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管理組合も個人情報保護法の対象に

個人情報保護法が昨年9月に改正され、2年以内に施行される予定だが、これまで個人情報取扱業者の適用から除外されていたマンション管理組合も対象にされることになった。
これまで個人情報取扱業者は、個人情報データベース等を事業の用に供し、特定の個人の数が過去6カ月以内に5,000件未満は除外されていた。
管理組合も例外なく除外されていたが、法改正でこの規定が廃止された。もちろんこれまでも適用外であっても大多数の管理組合が個人情報保護法の精神に則って個人のプライバシーの保護に留意してきたことはいうまでもない。
管理組合では、組合員名簿、要援護者名簿などを作成しているが、これが対象となる。改正法によれば、個人情報とは生存する個人に関する情報で、氏名、生年月日、その他の記述で、電磁的方式でつくられる記録とされている。
また、改正法第2条で、要配慮個人情報が定義された。本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取り扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいう、とされているが、改正法17条2項で、あらかじめ本人の同意を得ないで、法令に基づく場合など6項目の場合を除き、要配慮個人情報を取得してはならない、と枠をはめている。
違反行為に対する直接的な罰則はないが、主務大臣の求める報告に応じなかった場合などに、罰金、科料の罰則が定められている。
法改正で、個人情報保護委員会が今年1月設置され、パブリックコメントの公募、結果の好評など、すでに活動しています。
こうした活動の中で管理組合等、小規模な団体についての扱いを定めるとしています。その上で、来年9月までに施行されるが、できれば来春には、全面施行させたいと同委員会は説明している。
管理組合の運営にとって、正確な名簿作成は、どうしても必要な業務である。区分所有法では法人について名簿作成義務が規定されており、本来どの管理組合でも規約でその旨を明記すべきものである。
理事会には住民プライバシー保護に十分な留意をしながら、住民の理解を得て、個人情報保護法の趣旨に沿った名簿を作成することへの努力・配慮をお願いしたい。(NPO日住協論説委員会)

(大規模修繕工事新聞 第84号)