この人に訊く―
三和建装株式会社 中 衆司新社長
「凡事徹底」
当たり前の継続・積み重ねを大切に
「人のくらしを美しく」を社是とし、昭和53年から首都圏を中心にビル・マンションの改修工事を手がける三和建装㈱は昨年11月28日、株主総会後の取締役会において組織改革を行い、元角昌三社長が代表取締役会長に、中衆司専務取締役が新たな代表取締役社長に就任した。新社長就任直後の中社長に話を聞いた。
−新社長に就任しましたが、今の意気込みは?
経営理念に「凡事徹底」というスローガンを掲げました。
マンション大規模修繕工事はお客様が住みながらの工事ですから、当たり前のことを当たり前に継続的にやる―それを徹底することが大事だという意味です。
米大リーグのイチロー選手も高校時代365日、3年間毎日寝る前に素振りを繰り返したと聞きます。
中途半端に仕事をするのではなく、「ちょっとしたこと=僅差」の継続的な積み重ねが大きな差につながると思い、社員に伝えていくつもりです。
−具体的には?
身近なところで例えば、社内トイレの掃除を当番制で毎日行うことにしました。すると、「次だれ?」「きれいで気持ちいいね」など、自然とコミュニケーションも広がっていることがわかります。
現場でもこうした姿勢が浸透することで、お客様に対するあいさつなどにつながり、働きやすい良い現場になっていくと考えています。
−社員フォローも十分に考えられているとか
社員は人材ではなく、「人財」です。
会社として予防接種の徹底、災害時用のリュックの携帯、安否システムの導入等、「この会社で守られているから安心して働ける。だから仕事に対するモチベーションが上がる」という雰囲気を作りたいのです。
職人さんも他社との取り合いになれば価格競争になります。三和建装で働けば安心だと思ってもらうことで、現場がまたよくなります。
結果的に、お客様の満足が得られる工事を行うことができるようになります。
「協力・結束・調和」「常に真摯であれ」「サービスが先、利益が後」の姿勢が三和建装の企業としての力を生み出していくはずです。
−今後の抱負を
まず、地域コミュニティーの形成に寄与することを考えています。
地域で信頼され、社会貢献を行っていくことが仕事に対する誇りです。若者が生涯働きたいと思える会社、現場を目指していきます。
(大規模修繕工事新聞 2014-1.5 No.49)