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シェアルームは違法貸し!?それとも?

シェアルームは違法貸し!?
それとも?

ひとつの住居を複数人で共有・共同使用する「シェアルーム」

昨今の経済事情により社会的ニーズに受け入れられていますが、防火関係規定等の建築基準法違反の疑いのあ
る「違法貸しルーム=脱法ハウス」などの問題も広がっています。
こうしたことから9月6日、国土交通省の不動産業課長、建築指導課長、市街地建築課長名で、マンションにおける「違法貸しルーム」への対応について、「専有部分の改修を行おうとする場合は、関係法令に違反しない」などを周知するよう一般社団法人マンション管理業協会、公益財団法人マンション管理センター宛に通知が出されました。

なんと!マンション1室を8部屋に改修
管理組合の禁止申し立てを東京地裁は却下

10月24日東京地裁
シェアハウスに改造はOK!?

東京都港区麻布十番の分譲マンション7階の1室(83㎡)を計8室のシェアハウスに改造して貸し出した不動産業者に対し、「区分所有者の共同の利益に反する」として、同不動産業者を相手取り使用禁止を求めた仮処分申請を管理組合が出しました。
これに対して東京地裁は10月24日、管理組合の申し立てを却下する決定を下しました。
地裁の判断は「トラブルが著しく増加するとは認め難い」とし、シェアハウス転用を禁止した管理規約の変更は無効としています。組合側は即時抗告しました。

【解説】
築年が古く地方の団地再生の一環として、NPO住民団体等が団地の空き家を取得し、近隣の大学と連携して学生に団地の1室をシェアして入居してもらい、地元商店会などを拠点に多世代コミュニティーを育むことで、地域活動の活性化を図るという検討が国土交通省、日本マンション学会などで行われています。
地域の過疎化、団地のスラム化に対する解決策の検討であって、営業用の思考ではありません。
都市部の分譲マンションで住居用の専有部分を区切ってシェアすることを肯定すれば、区分所有法等の法律を無視したトラブルが起こることが目に見えていると考えていいでしょう。
トラブル例でいえば、火災等安全面での法律違反のほか、勝手な増改築により、のちのち原状回復にしなければならなくなることが「できる、できない」といった争いになることです。
そうした争いを避けたければ、専有部分の使用、専有部分の修繕等に関するルールをきちっと決めておくことが大切です。
今回の東京地裁の判決例は、一般例として参考になるものではない「レアケース」といえそうです。(編集部)

国土交通省からの通知

「マンションにおける「違法貸しルーム」への対応について」 
          一般社団法人マンション管理業協会、
          公益財団法人マンション管理センター宛
~居住者─区分所有者─管理組合のみなさまへ~
① 違法貸しルーム問題とは
マンションの一住戸を簡単な壁で小さな空間等に区切って多人数に貸し出す物件については、火災等安全面で大きな問題のある事例が多く見受けられる
② 行政の対応(情報提供のお願い)
建築基準法の疑いのある物件についての情報を国土交通省又は特定行政庁に提供していただきたい等
③ マンションの区分所有者のみなさまへ
専有部分の改修を行おうとする場合は、関係法令に違反しないよう留意していただきたい等
④ 管理組合の皆様へ
・ 違法貸しルームへの改修の疑いのある物件を把握した場合等は、管理会社等と相談のうえ、特定行政庁まで相談していただきたい
・ 特定行政庁は、相談案件について、違反の有無に係る情報を適宜提供することとしている
・ 建築基準法違反である旨の情報が、特定行政庁から提供された場合には、専有部分の改修を不承認として差し支えない
⑤ 管理規約などの規定について
・ 管理規約に専有部分の改修についての承認規定を定めることや、承認規定について法令違反を不承認事由に定めることは、今後のトラブル防止に役立つこととなる。

(大規模修繕工事新聞 2014-1.5 No.49)


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