大規模修繕工事新聞は、2025年6月号よりWEB版での発行となりました。WEB版は毎月2日に発行されます。下記から無料登録いただきますと、毎月2日に大規模修繕工事新聞ダイジェストメルマガが配信されるほか、大規模修繕工事新聞<特版>が随時無料配信されます。(登録は無料です。また、登録解除・変更も随時可能です)

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大規模修繕工事新聞2026年8月 第200号

全建センター/ 先着20管理組合にAI建物診断サービスを無料提供

2010年1月5日付けで発刊した『大規模修繕工事新聞』は、2026年8月号を持ちまして、通巻200号を迎えることができました。長きにわたり温かいご愛読とご支援を寄せ続けてくださった読者の皆様に、編集部一同、心より深く御礼申し上げます。

創刊当時、マンションの老朽化が進み、大規模修繕工事の必要性が高まっていました。しかし、管理組合や住民が修繕工事に関する知識を十分に持たず、適切な計画や業者選定が難しい状況が多く見られました。
このような背景の中で、マンション管理や修繕工事に関する情報を提供し、管理組合の意思決定をサポートする専門的な情報媒体として『大規模修繕工事新聞』が誕生しました。

全建センターでは、通巻200号記念キャンペーンとして、
先着20管理組合AI建物診断サービス無料提供を行います。
<お問い合わせ先はこちら>
TEL:  050-3852-3770
Enail:  info@zenken-center.com

創刊から11周年を迎えた2020年には、記念号として座談会を開催いたしました。
この座談会では、マンション管理組合の代表やコンサルタントが集まり、過去の事例や課題について議論が行われました。
例えば、あるマンションでは、住民への説明不足が原因で設計コンサルタントや施工業者の選定が取り消される事態が発生したことが紹介してきました。
大規模修繕工事をテーマに取材した、『管理組合修繕奮闘記』は100件以上の記事を超え、アーカイブし、キーワード検索で過去の事例や判例を参照できるようにすることで、管理組合や住民が効率的に情報を収集できる環境を提供しています。
このように『大規模修繕工事新聞』は、マンションの大規模修繕工事に関する情報を提供することで、管理組合や住民の意思決定を支援し、業界全体の発展に寄与してきました。
創刊当時の時代的背景としては、マンションの老朽化と修繕工事の必要性が高まる中で、情報不足を補う役割を果たすことが求められていました。住民への説明不足が原因で工事計画が見直された事例が多数上がっており、情報共有の重要性が強調されています。
 
これからも皆様の期待に応える、確かな情報(あるいは交流の場)をお届けするよう務めてまいります。今後ともよろしくお願いします。
全建センター代表理事 吉野笙一
 

窓・ベランダからの転落事故多発!守れ、子どもの命!!

 国土交通省は7月16日、関係団体向けに「住宅の窓及びベランダからの子どもの転落事故への対応について(再周知)」を通知しました。
それに先立ち、消費者庁が5月27日、第164回消費者安全調査委員会を開催し、住宅での子どもの転落事故に関するヒアリングが行いっています。「住宅の窓及びベランダからの子どもの転落事故」(令和7年6月報告書公表)に関する消費者安全調査委員会からの意見に対し、国土交通省、経済産業省、子ども家庭庁より、取組状況、確認事項が述べられました。
住宅の窓及びベランダから子どもが転落する事故が32 年間で134 件発生しています。何より子どもの転落事故防止の観点から、各所各方面で注意を徹底することが望まれます。



・消費者庁HPより「窓・ベランダからの子どもの転落再現動画」
//www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_025/movie_001/
・ 「子どもの転落事故」防止のためのチェックリスト
//www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_025/assets/csic_cms201_250624_40.pdf
・子育てに配慮した住宅と居住環境に関するガイドライン(改訂版)
//www.nilim.go.jp/lab/hbg/kosodate/guideline.html

第81回管理組合オンライン・セミナー採録 『マンション管理組合が談合問題を乗り越えるための手法とは』《その1》

 一般社団法人全国建物調査診断センターが6月28日に配信開始した第81回管理組合オンライン・セミナーを抜粋・採録します。今回は、『マンション管理組合が談合問題を乗り越えるための手法とは』をテーマに、一般社団法人全国建物調査診断センター所属・瀬川香里氏(アバター理事)による講演の様子を紹介します。


本日のセミナーのテーマは、『マンション管理組合が談合問題を乗り越えるための手法とは』ということで、お送りをさせていただきます。
1.報道されていない談合問題の真実とは

講師:瀬川香里氏 一般社団法人全国建物調査診断センター所属/アバター理事

 2025年3月4日、公正取引委員会が関東圏のマンションの修繕工事業者に対し、独占禁止法違反の疑いがあるとして立入検査を行いました。報道では、20社あるいは拡大して30社。コンサルタントも関与しているのではないかということでした。
 各報道機関による報道は、ほぼほぼ施工会社さんの数に集約されていますが、実際ここに報道されていない真実がありまして、立入検査を受けた会社は20社や30社という数ではなく、実質的に60社を超えると言われています。
 つまり、関東地区のマンションにお住まいの皆様が監修工事を依頼しようとする、ほぼ全ての会社が立入検査の対象であったとみなしていただいて間違いがないものであります。
したがって、皆様はこの事実を踏まえた上で現実的な行動をする必要があるということです。
 この1年間、管理組合の皆様が工事会社を選ぶ際、当センターへの問い合わせにもよくあることですが、「立ち入り検査を受けていない施工会社はどこだ、どこだ」と探し回り、「立ち入り検査を受けたところはダメな会社」、あるいは「立ち入り検査を受けていない会社は良い会社」と簡単に2分をして、施工会社選びに携わっている管理組合が多いのではないでしょうか。

 先ほど60社を超える会社が実際に立ち入り検査を受けたと申し上げました。この数を現実的に捉えると、立ち入り検査を受けていない会社を探すというのは極めて困難であるということになります。
 談合していない会社が、施工品質が良いものをご提供できると、必ずそう言えるのでしょうか?「談合していません」イコール「品質の良い会社」ではないということを、ここであえて皆様方に立ち止まってお考えいただきたいと思います。
 こうしたいわゆるパニック心理のようなものの状況であるところに、なりすまし理事、あるいはなりすまし委員、それに関連する工事会社がつけ込んでくる、つけ込む隙を与えている。
非常に危ない面が今その真理の中にあるということを申し上げたいと思います。
 マンション修繕工事でのなりすましは、刑事事件にまでなりました。大変な問題です。
これを知らない方、大変に多いんですけれども、談合の問題よりも、こちらの方が実は大変に重い、そして悩ましく、重大な問題であります。
ともかく、管理組合の皆様の「談合問題」に対する不安につけ込み、パニック心理になり、それをいいことに、そこにつけ込む会社があると、そうした営業手法をとる会社があることをご認識していただきたいと思います。


2.談合させない管理組合の行動指針
 実際に管理組合がどうやったら談合をさせないようにできるのか。具体的な手法を教えている専門家あるいは機関はありません。また、そうした報道もありません。
 逆に、先ほどから申し上げている管理組合のパニック心理を煽るばかりです。
 そこで、これが最も重要だと考えまして、行動の指針並びに具体的な手法について皆様方にご説明していきます。
どうやったら談合させない仕組みができるのか。
 まず、やってはいけないこと。それは談合に関与したか否かだけで排除をしていく、という行為です。
 談合への関与だけで、入口を狭くしてしまうとどうなるか。冒頭に述べた報道されていない事実、すなわち公正取引委員会の立ち入り調査の対象が60社を超えているという実態があり、そこには、実績や技術力も豊富で、高品質な工事を提供できる施工会社が多く含まれています。
 結果として、実績も技術力もなく、品質が悪い施工会社を選択する可能性が大きくなると言えるわけです。
 次に、この際やるべきこと。管理組合として談合させない仕組みをしっかりと構築することです。
 こうした仕組みの構築に対し、必要なことは、正しい情報を基にした検討が大前提となります。
 正しい情報とは何か。ネットで探した口コミにこう書いてあった、会ったこともない、見知らぬ人たちがあの会社は悪いと言っている。
 これは正しい情報ではありません。
 この時点で本当に正しい情報は何かといえば、最も信頼できるのは国土交通省から出ております指針や通達です。すでに国土交通省からは、談合防止のための様々な手法が公表されています。
 報道も煽るばかりで、国土交通省からの指針で談合が防止できる方法が出ているなどということは一向に報道してくれません。これも報道されていない事実のひとつです。
 正しい情報を基にした検討が大前提です。
 国土交通省から出ている指針や通達を利用することで、談合防止のための様々な手法が公表されているということ。これに対してしっかりと皆様方は、アクセスをして認識をして行動するということが非常に重要であり、やるべきことである。このようにお伝えをさせていただきたいと思います。(次号に続く)

 

マンション管理士監査方式をスタート/全建センター

 全建センターでは、管理組合・理事会を主体としながら、マンション管理士が実務・法務・技術面から支援する仕組みを構築しました。それが「マンション管理士監査方式」です。適切に機能するための支援体制を整えることで透明性の高い運営と円滑な合意形成を目指します。
全建センターの立場は、創立当初から一貫しています。管理組合運営の主体はあくまで区分所有者である。この考え方は今も全く変わっていません。
そうした考えを持つ全建センターが、なぜ今回、このマンション管理士監査方式というサービスを始めるのか、ここからはその経緯と背景について詳しくお話ししていきます。
全建センターのマンション管理士監査方式が目指すものは「理事会を機能させること」。これに尽きます。
とはいえ、昨今のマンションにおける最大の問題は、理事会役員の成り手不足です。
・管理会社が管理者になれば役員の負担が減ります。
・管理委託費も安くなります。
・大規模修繕工事のような大きな案件も皆さんが悩まずに済みます。
このような甘言を持って、管理会社から管理業者管理者方式への移行を促すケースがあるようです。
できれば責任を負う立場にもなりたくない。そう感じるのはごく自然なことです。
そうした考えに対して「理事長や理事会役員はとても大変だ」「責任も重い」という形で誘導し、国土交通省も「ガイドライン」なるものを作り、様々な制約が設けた上で、管理業者管理者方式にお墨付きがつきました。
もちろん、管理組合の役員業務が大変であることは事実です。多くの方が仕事を抱えながら、限られた時間の中で役員を務めています。
片手間でこなすには確かに厳しいのが現実です。それでも、皆さんの大切な資産、つまり区分所有権は自ら守る。これは大原則です。
しかし、管理業者管理者方式は理事会が消滅するため、管理者となる管理会社主導のもと、日頃の管理運営から大規模修繕工事まで、すべてが管理会社主導で進められるということになります。
そして、一度管理業者管理者方式に移行すると後戻りが難しくなります。場合によっては二度と理事会方式に戻せないそうしたケースさえ見受けられます。
全建センターの考えは一貫しています。管理組合運営の主体はあくまで区分所有者です。

マンション管理士監査方式ではやはり、理事会方式に戻したい。そう思った時に戻せるような契約としています。つまり、必要な時に使っていただければいい。それがこの仕組みです。
経験豊富なマンション管理士をはじめとするスタッフが、管理組合運営を主体としながらその運営を支援していきます。管理組合が運営を丸投げするのではなく、私たちが伴奏するのです。
では、全建センターマンション管理士監査方式の具体的な役割は何か。
主な役割は、理事会運営や合意形成の支援、区分所有法をはじめとした法的解釈のサポート、難解な管理規約の解釈支援、そして大規模修繕工事から日常の営繕工事に至るまでのチェックです。
プロのマンション管理士が道筋を示し、オーナーである理事会が判断する。これこそマンション管理士監査方式が目指すマンション管理のプロフェッショナルの仕事だと考えています。
ぜひ一度、全建センターのマンション管理士監査方式をお試しいただければと思いますご相談はホームページのお問い合わせホームから随時受け付けております。


詳しくはこちらまで。
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お電話でのご相談
050-3852-3770
メールでのご相談
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参考図書:全建文庫No.65 〖談合問題解決の決定打「マンション管理士監査方式」とは〗
//z-center.net/zenkenbunko

 

 

『実務解説 改正区分所有法』

中級者向け。そして実務者向け。約23年ぶりの大改正で今年4月1日、改正区分所有法が施行されました。
主な改正点は、出席者多数による決議の導入、所在不明者の除外、建替え・一棟売却要件の緩和など。マンションの高経年化(老朽化)と所有者の高齢化・所在不明化という、いわゆる「2つの老朽化問題」に本格的に対応するためのものとなっています。
本書では、前半ではマンション管理の円滑化、管理適正化法、後半ではマンション再生の円滑化などを章立て、実務上の留意点(実務上の影響)、法改正の経緯、関連する裁判例などを交えながら、丁寧な解説を行っています。

『実務解説 改正区分所有法』
2026年4月2日発行
著者/大桐 代真子:弁護士、第一東京弁護士会所属
判型/A5判並製・312ページ
定価/3,850円(税込)
発行/㈱弘文堂
ISBN 978-4-335-36054-1
(リンク)
//www.koubundou.co.jp/book/b10159365.html

漏水発生元住戸、立ち入りを拒否に対し 部屋の立ち入り、損害額・間接強制金の支払を認容

令和7年2月18日東京地裁

【当事者】

原告:1階の株式会社X、同代表X1(デイサービス〈通所介護事業所〉経営)
被告:2階の区分所有者Y

 

1  事案の概要
上の階からの水漏れを頑なに無視し、部屋への立ち入りを拒否し続けた区分所有者Yに対し、裁判所が「部屋に入らせろ」「損害額100万円支払え」「工事が終わるまで毎月5万円を払え」と命じた裁判です。

【トラブルの流れ】
1.激しい水漏れの発生
 2023年(令和5年)6月頃から、1階のデイサービスの天井から水漏れがはじまりました。1階の会社は、天井にビニールシートを貼り、ホースやバケツを使って必死に水を流す応急処置を続けながら営業していました。
2.上の階の住人が「立ち入り拒否」
 水漏れの原因を調べるため、管理組合が2階の区分所有者Yの部屋へ入らせてほしいと何度も頼みましたが、Yはこれを頑なに拒絶。そのため、原因がどこにあるかも分からず、保険の手続きも修理工事も一切進まない状態になってしまいました。
3.しびれを切らして裁判へ
 1階の会社は「これ以上営業を邪魔されては困る」と怒り、Yに対して「管理組合の調査や工事を邪魔するな」「売上が減った分の損害などを賠償しろ(約470万円+日当)」と求めて裁判を起こしました。

【裁判所の判断】
 裁判所は1階の会社Xの訴えを大部分で認め、Yに対し、以下の命令を下しました。
①部屋への立ち入りを邪魔してはならない
 Yは、管理組合が水漏れの調査や工事のために2階の部屋に立ち入ることを、絶対に邪魔してはならない。
②これまでの損害賠償として「100万円」を支払え
 水漏れを放置し、調査を拒否し続けた責任として、Yは1階の会社に100万円(+利息)を支払え。
③解決するまで「毎月5万円」を支払え
 2024年(令和6年)11月1日から、部屋の調査と工事がすべて完了するまでの間、Yは毎月5万円(間接強制金)をXに支払え。※民訴法248条に基づき、修理見積もりなどを参考に、工事が終わるまで毎月5万円の損害が発生していると裁判所が認定

【裁判所の判断の理由】
1. 専有部分の立ち入り
 区分所有法や管理規約では、「他の人の部屋を修理したり原因を調べたりするために必要な場合は、その部屋を使わせてもらう権利がある」「正当な理由なく立ち入りを拒否してはならない」と決まっています。
 2階の真下で水漏れが起きている以上、2階に原因がある可能性が極めて高く、Yが理由もなく立ち入りを拒み続けるのは完全に違法(不法行為)だと判断されました。
2. 損害賠償金について
 1階の会社は「水漏れのせいでデイサービスの売上が落ちた。だから減った分(470万円)の売上を全額補償しろ」と主張しました。
 しかし、裁判所が過去の売上データを細かく調べたところ、水漏れの後でも売上が増えている月があるなど、「売上が減った原因が、100%水漏れのせいとは言い切れない」と判断されました。
 ただし、天井が水浸しでバケツやホースを並べて営業している以上、建物が大きなダメージを受けているのは間違いありません。Yが部屋に入れさせないせいで正確な修理見積もりが取れないことを考慮し、裁判所は独自の裁量で、「過去の分の損害は100万円、今後の分は工事が終わるまで月5万円が妥当」と金額を決めました。

【今後の対応】
 本件は専有部分内の争いですが、令和7年標準管理規約の改正では、令和8年施行の改正区分所有法にあわせて、共用部分の管理を行う場合は、23条(必要箇所への立ち入り等)で、管理組合が「自らこれに保存行為を実施することを請求できる」と定められました。漏水発生元の専有部分に立ち入れるとともに、漏水発生元の専有部分の区分所有者に代わって漏水箇所の補修を行うことができると想定されます。
 このような裁判例があることも踏まえ、今般の区分所有法改正に伴い、それぞれのマンションの管理規約の改正をお勧めします。

修繕積立金は<守り>から<攻め>の検討も 資産運用でも最も賢い選択肢とは?!

  住宅金融支援機構が発行する「マンションすまい・る債」の2026年度募集債券の利率が年2.000%(10年満期時年平均利率・税引前)と発表されました。
 昨年度の利率が0.525%。約4倍の引き上げとなっています。
 昨今、修繕材料費の高騰が著しく、長期修繕計画の見直しごとに修繕積立金の値上げを余儀なくされる事態にありますが、市場金利が上がっている中、新たに積立金運用を模索する流れが起きています。
 ここではマンション管理組合が検討できる主な金融商品を紹介します。管理組合の資産ですから、「元本割れ」は論外です。
 主な対象として、住宅金融支援機構が発行する「マンションすまい・る債」、法人でも購入可能な「新窓販国債」、そして今後管理組合も取得可能になる予定の「個人向け国債プラス」【2026年12月募集分より解禁】の3種類があげられます。
1.「マンションすまい・る債」
「マンションすまい・る債」は、住宅金融支援機構(以下、機構)が発行する、マンション管理組合の修繕積立金運用に特化した10年満期の利付債券です。
○融資金利の優遇/この債券を積み立てている管理組合が、将来「マンションすまい・る融資」を利用して共用部分の修繕工事を行う場合、融資金利が年0.2%引き下げられ、保証料も2割程度安くなるという大きなメリットがあります。
○高い利率(上乗せ金利)/2026年6月時点の例では通常タイプで2.000%(税引後1.6938%)の利率ですが、管理計画認定を受けている場合は**「認定すまい・る債」として2.100%**(税引後1.7784%)という、より高い利率が適用されます。
○確かな安全性/発行体である機構は政府が全額出資しており、その格付けは国債と同等水準の評価を得ています。また、債券自体は機構の財産から優先的に弁済される仕組みとなっています。
○手数料なしの中途換金/初回発行から1年以上経過すれば、手数料なしで1口単位(50万円)の中途換金が可能です。
2. 「新窓販国債」
「新窓販国債(新型窓口販売方式国債)」は、マンション管理組合が従来から制限なく購入・運用できる固定金利型の国債です。
○固定金利制/2年、5年、10年の満期設定があり、発行時の利率が満期まで適用される「固定金利」の商品です。利子は半年ごとに年2回支払われます。
○高い安全性/国が元本と利子の支払いについて責任を持って行うため、安全性が極めて高いのが特徴です。
○資産の保護/口座を開設している金融機関が破綻した場合でも、その権利は保護されるため、預金保険制度(ペイオフ)の1,000万円枠を気にせず運用できます。
3. 「個人向け国債プラス」
「個人向け国債」は、これまで個人に限定されていた販売対象が拡大されることに伴い、「個人向け国債プラス」へと名称が変更される予定の商品です。財務省の決定により、2026年12月募集分(2027年1月発行分)から、法人格の有無を問わずマンション管理組合も購入が可能になります。
○極めて高い安全性/国が発行し、元本と利子の支払いを責任を持って行うため、安全性が極めて高いのが特徴です。万が一、口座を開設している金融機関が破綻しても、元本や利子の受け取り権限は保護されます。
○元本割れなしの中途換金/発行から1年が経過すれば、いつでも国が元本近くで買い取ってくれます。市場価格で売却する一般の国債(新窓販国債など)と異なり、中途換金時でも元本割れしない点が大きな安心材料です(直近2回分の利子相当額の調整はあります)。
○少額からの運用/最低1万円から1万円単位で購入できるため、手元の資金状況に合わせて柔軟に積み立てることが可能です。
4.実務上のポイント
管理組合の資金運用で最も大切なのは「増やすこと」ではなく、「必要なタイミングで、1円も減らさずに引き出せること」です。
すべてを一つの商品に突っ込むのではなく、長期修繕計画をベースに「3年以内に使うお金は定期預金、10年先まで使わないお金はすまい・る債や個人向け国債プラス」といったように、時間軸に合わせた「期間分散」をかけるのが実務上もっとも賢い選択肢と言えるでしょう。

<全建センター・大規模修繕工事新聞論説委員会2026-8-02>

 

『「マンションAI®」活用術⑬ 「マンションAI®」に相談してみよう!

「マンションAI®」に相談してみよう!

現在、全建センターの「マンションAI®」は数多くのマンションの理事、あるいは組合員からご質問が寄せられ、それに対してマンションAIが回答している、という実例があります。
このコーナーでは、実際にこの数カ月の間に管理組合の皆さんが「マンションAI®」を活用されている実例を紹介します。
【監修】全建センター筆頭理事・佐藤成幸

Q   

301号室から階下住戸に漏水 が発生したので、301号室の保険適用によって水漏れ調査を行ったところ、浴槽の土台部分のサビが原因だったことがわかりました。土台の交換修理費用は管理組合に請求できるでしょうか?浴槽の土台について、管理規約では共用部分の範囲に記載がありません。


A    

 結論からお伝えすると、「浴槽の土台」の交換修理費用について、管理組合対してに請求するのは、法的な観点(標準管理規約や民法)から見て非常に難しい(原則として自己負担になる)可能性が高いといえます。
請求が難しい3つの理由
1. 浴槽の土台は「専有部分」とみなされるのが一般的
管理規約の共用部分の範囲に記載がないとのことですが、標準的なマンションの区分所有法や管理規約では、「専有部分(個人の持ち物)」と「共用部分(みんなの持ち物)」を以下のように区別します。
・共用部分: 建物の骨組み(スラブと呼ばれるコンクリートの床)、縦に貫通している共有の配管(竪管)など。
・専有部分: 住戸の内側にある内装、設備、および専有部分のために設置された枝管(横引き管)や器具
浴槽およびその土台(架台)は、301号室の居住者が専用で使用している「ユニットバス」という設備の一部(一体不可分の器具)です。
そのため、規約に明記されていなくても、通常は専有部分として扱われます。

2. 原因が「器具の経年劣化(サビ)」であること
今回の水漏れ調査で「浴槽の土台部分のサビ」が原因と判明しています。
もし、管理組合が管理すべき「共用部分(床のスラブや共有配管など)」の不具合が原因で土台が錆びてしまったのであれば、管理組合に賠償や修理費を請求できます。
しかし、土台自体の経年劣化や結露、日常の使用によるサビであれば、その維持管理責任は301号室の所有者にあります。

3. 保険の性質(調査費用と修理費用の違い)
301号室の保険(個人賠償責任保険や建物保険など)で水漏れ調査費用が出たとのことですが、保険の適用範囲にも原則があります。
・調査費用や階下への損害賠償: 保険が下りることが多いです。
・原因となった個所自体の修理費用: 劣化が原因の場合、保険の対象外(免責)になるか、あるいは特約がない限り「自分の持ち物の修理代」は自己負担になります。
同様に、自分の持ち物の修理代を管理組合に肩代わりしてもらう法的な根拠もありません。

4. 今後のステップ・確認すべきこと
①管理規約の「専有部分の範囲」の確認
「共用部分」の欄に記載がなくても、「専有部分」の欄に「ユニットバス一式」や「専有部分に属する設備」といった表記がないか確認してください。そこにユニットバスが含まれていれば、土台も確実に専有部分です。
②スラブ(床コンクリート)や共用配管への影響がないか
今回のサビが「上から(浴槽側から)の漏水」によるものではなく、「床下(共用部)から湿気や水が吹き上がってきたこと」が原因であるといった特殊な事情がないかを、調査報告書でもう一度確認してください。100%専有部分内の結露や水漏れが原因であれば、管理組合への請求はできません。

【まとめ】
今回の土台交換は「個人宅の設備(エアコンや給湯器などと同様)の修理」にあたる可能性が極めて高いため、301号室の区分所有者が費用を負担するのが原則となります。

昔話「古屋のもり」に学ぶ、情報過多時代の知恵

  昔話の「古屋のもり」は、正体のない恐れがいかに人を振り回すかを、じつに軽やかに描いた話だ。雨漏りのする古屋で、ばあさまが「この世でいちばんこわいのは古屋のもりだ」とつぶやく。ところがそれを盗人や獣が聞きつけ、「古屋のもり」を得体の知れぬ怪物と思い込み、勝手におびえ、勝手に逃げ出してしまう。怖かったのは怪物そのものではなく、名前だけが先にひとり歩きした想像力だったのである。
 この構図は、いまの社会でも驚くほどそのまま通用する。たとえばSNSでは、短い言葉や切り取られた映像が、まだ輪郭も定まらないうちから「危険」「炎上」「終わりの始まり」といった大きな名前を与えられる。すると人は、その中身を確かめる前に反応し、拡散し、身構える。実体以上にふくらんだ不安は、いつしかひとりでに走り出し、誰かの評判や、場の空気や、判断そのものをさらっていく。
 現代の寓話として言えば、私たちはしばしば「通知の音」に追われる村人だ。ポケットの中で鳴る小さな震えに、何か重大なことが起きた気がして落ち着かなくなる。しかし開いてみれば、急ぎでも何でもない知らせだった、ということは珍しくない。にもかかわらず、私たちは“まだ見ぬ何か”に、実物以上の力を与えてしまう。名前のつかない不安より、名前がついた不安のほうが、人を動かしやすいからだ。
 だからこそ「古屋のもり」の笑いは、ただの昔話の笑いではない。おびえたときこそ、いったん立ち止まり、「それは本当に雨漏りなのか、それとも怪物なのか」と見直す知恵がいる。世の中を騒がせるものの半分くらいは、案外、屋根から落ちるしずくの音なのかもしれない。恐れをゼロにはできない。けれど、恐れに勝手な名札をつけて育てないことはできる。その慎みが、情報の多い時代を生きるための、ささやかで確かな教養なのだ。 

 (ジャーナリスト 井上勝彦/絵:吉田たつちか)

 <おもしろコラム提供>//omosiro-column.com/

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このセミナーで学べること

 

第82回オンラインセミナーでは、一般社団法人全国建物調査診断センターが、このほど、開始した新らしいサービスについて詳しくご説明します。今話題のAIロボットを活用しマンション管理士監修と新しい建物診断書により長期修繕計画を見直すことで、談合問題もクリアするという画期的なシステムとして自信をもってスタートさせたものです。いち早く、ご理解をされて、お早めに、チャレンジされることをおススメいたします。

 

//zenken-center.com/82sm/

全建文庫、65冊突破/全建文庫電子Book版を無料公開しました。

 全国建物調査診断センターでは創立から17年以上にわたり毎月「大規模修繕工事新聞」をマンション管理組合に発信し続けて交流を促進してまいりました。また、隔月で開催している管理組合セミナーは80回となりました。さらに、これら蓄積した「経験情報」を各テーマ別にまとめ、全建文庫として販売しておりますが、その数が62冊になりました。 今後もマンション管理組合セミナーや大規模修繕工事新聞の取材、管理組合セミナー、そして、全建センターで取り扱った各種相談などから情報を収集・編集し、発信してまいります。 なお、全建センターでは、全建文庫65冊突破を機に、管理組合、マンション居住者に同文庫の電子ブック版を無料公開しました。 無料公開の全建文庫一覧は下記の専用HPで公表、こちらから、読みたい書籍の画像をクリックすると、当該書籍閲覧するための暗証番号が求められるので、専用HPに公開されている暗証番号を入力すると、当該書籍電子ブック版が表示されます。
//z-center.net/zenkenbunko

発行元の全建センター・吉野代表理事は「貴重な情報源として多くの管理組合役員から高く評価されていることから、一般社団法人設立の趣旨から、これを広く無料公開することで、大規模修繕業界に降りかかっている様々な問題解決の一助になれば」と公開に至った心情をかたり、「100冊発刊のゴールを目指して、今後も、全建文庫の発行を続けていきたい」と決意を述べている。

全建文庫は下記サイトから閲覧または購入(紙書籍版)ができます。

1.全建Library登録で、全建文庫の全巻が電子ブックでも閲覧できます。
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2.全建出版販売
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3.Amazon

4.TEBRA書店

5.全建文庫65冊突破チラシ

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