大手損保会社は2019年10月、住宅全般の火災保険料の値上 げを予定しています。西日本豪雨や大型台風など風水災害が増加していることが原因で、マンション総合保険も大幅な値上げとなる予定です。
モデルマンションを例に、どれほど値上げとなるのか表にし ました。
これをみると、現契約の2倍近く、またはそれ以上になる可 能性があります。こうした保険料の値上げは管理組合にとっての財政圧迫が避けられません。
日新火災の保険料が安いのは、診断によりマンションの評価 を決め、その評価により保険料に差をつけているためです。今回は100点満点中64点のマンションを例としました。評価が高 ければ保険料が安く、評価が低ければ保険料は高くなります。
また、大幅な値上げへの対処として単に補償内容を落として安くすればよいというものではありません。
落としてもよい補償項目と落としてはいけない項目の見極め、また免責金額が少ないことなど、保険商品の内容を精査する必要があります。
そのためには満期に合わせて見直しを考えるのではなく、保 険会社の動向を予見し、専門家のアドバイスを受けながら、大幅値上げへの対処法の検討をおすすめします。
〈取材協力:㈱グッド保険サービス・伊藤昌弘専務取締役
(大規模修繕工事新聞 116号)