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ペット禁止マンションでの飼育 どのような対応ができますか?/山村弁護士法律相談(6)

Q ペット禁止マンションでの飼育どのような対応ができますか?

当マンションでは、管理規約でペットの飼育を禁止していますが、これに反して犬を飼っている住民がいます。管理組合として、どのような対応ができますか?

規約違反は共同利益背反行為 差止請求の提起も可能

 近年、ペットブームといわれて久しく、最近ではペットの飼育を認めるマンションも増えていますが、動物の鳴き声や臭い、排泄物の処理等の問題で、ペットの飼育を禁止するマンションもまだまだ多いのが実情です。
 本件のマンションは、ペットの飼育を禁止しているということですが、管理規約上、本当にペット飼育が禁止されているのか、確認することが大事です。
 管理規約の条項が、動物の飼育を一律全面的に禁止する規定になっている場合や、「小鳥・魚類以外の動物の飼育を禁止する」というような規定になっている場合は、犬の飼育は管理規約上
禁止されていることになります。
 他方、管理規約に「他の居住者に迷惑をかけるおそれのある動物の飼育を禁止する」という規定がある場合は、犬の飼育が禁止されるかどうか明確ではありません。小型の室内犬で、無駄吠えしないようにしつけられている犬であれば、他の住民に迷惑をかけるおそれがなく、飼育が認められる場合もあるでしょう。
 では、管理規約に違反している場合、管理組合としてはどのような対応ができるでしょうか。
 犬の飼育が管理規約上に違反している場合は、管理規約上の義務に違反する行為に対する差止請求という措置をとることができます。また、犬の飼育が建物の正常な管理や使用に障害となり、マンションの区分所有者の共同の利益に反する場合は区分所有法57条に基づく差止請求をすることができます。
 ところで、管理規約でペットの飼育が禁止されていても、直ちに差止請求などといった厳しい手段をとらず、時には、穏便にすませるということも必要でしょう。例えば、その住民が現在飼っているペット1代に限って飼育を認めるなどといった妥協の方法が考えられます。
◇参考判決例
・ 飼育自体が管理規約違反で、共同の利益に反する行為に当たると判断。規約改正についても区分所有法31条「特別の影響」に当てはまらないとされた事例(1994・8・4東京高裁判決)
・「 1代限り」に従わず2代目を購入した飼育者に対し、「ペット飼育可のマンションへの転居も可能」などとして、犬の飼育禁止を命ずる判断を下した事例(2016・3・18東京地裁判決)

(大規模修繕工事新聞 137号)

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