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管理組合修繕奮闘記 東京・文京区/マンション小石川台管理組合 その1

築38年目で2回目の大規模修繕工事
劣化少なく、十分に耐力あるマンション

築38年目にして2回目の大規模修繕工事。前回は15年以上前というが、全体的に大きな劣化は少なく、コンクリートへ雨水が入ることが原因で生じる「漏水はほとんどみられませんでした」(現場代理人)。
 貼り替えのため、新しく焼くタイルの発注は約3万枚で、全体の1.2%。施工後15年を超えてタイルの浮きや剥離が外壁全体の3~5%が経年劣化の範囲とされることからも十分に耐力のあるマンションだということがわかる。
 では、今回の工事で困ったことは?と現場代理人に尋ねたところ、「マンション前の道路で埋設ガス管工事が毎週末にあり、足場材の搬入・組み立てに苦労しました」。
道路に工事車両が停められないために作業がストップし、各工程スケジュールに影響が出たという。ガス管工事は交通の少ない土日に行うため、1年以上(大規模修繕工事期間中ずっと)行われている。
 さらに共通仮設ではマンション敷地内に現場事務所・作業員詰所を設けるスペースを確保することができなかった。
 このためマンションから徒歩2分のビル内に空き部屋を借りたが、現場代理人としては工事中に作業員から連絡があっても、指示するためにすぐに現場の確認をできない場合があった。現場の写真をプリントして指示を書き込むなど工夫しながら、対応にあたったとしている。
 また、専有部分は約20㎡~ 120㎡とさまざまな部屋タイプがあるため、ベランダの広さも形もケースバイケース。塩ビシートのカットもそれぞれ違い、作業性や効率につながったようだ。
 ただし、マンションの形状から賃貸率も高いものの、
大規模修繕委員会による周知で住民の協力はスムーズで、大きな支障もなく工事は進捗しているという。
 3月に入ると、各戸の玄関扉更新がはじまる。この工程では在宅など、さらに住民の協力が必要となる。また、
「開口部の断熱改修」として補助制度に申請したため、玄関扉更新については、次号で詳細を掲載する予定。

大規模修繕工事新聞 23-03 159号

 ■設計・監理者
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■施工者:
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