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第80回管理組合オンライン・セミナー採録(編集部編)

一般社団法人全国建物調査診断センターが4月26日に配信開始した第80回管理組合オンライン・セミナーを抜粋・採録します。今回は、『管理組合が管理会社と上手に付き合う新しい考え方』をテーマに、大規模修繕工事新聞編集部の講演の様子を紹介します。

 


1.マンション管理の厳しい現実
 マンション管理組合が管理会社と良好な関係を築くための新しい考え方を提示します。本来、マンションの管理運営は、管理組合が主体性を持ちつつ、管理会社を「パートナー」として尊重することが重要です。
従来のような「管理組合が会社を選ぶ」立場から、現在は「管理会社側が組合を選別し、辞退する」動きが加速しています。また、管理会社に運営を委ねる「管理業者管理者方式」には、資産を不透明に使われるリスクがあります。
それでは、まずは管理組合と管理会社が上手くっていない事例を紹介します。


2. 事例紹介


事例①:突然の管理辞退と新会社選定
 労働環境の悪化や担当者とのトラブルを背景に、管理会社から突然の辞退通告を受けた事例です。辞退の理由を特定の組合員のせいにする「演出」や、コスト削減のために導入した「部分委託」がかえって割高になるという、不透明な選定プロセスとコストの落とし穴を紹介します。

事例②:解約通告の裏にある理事会対応
 管理会社の高圧的な態度に不満を持つ理事会が、無理な契約変更を迫った結果、解約の危機に陥った事例です。実際には、理事会側の一方的な要求や理事長の過激な言動が原因であり、管理会社・理事会双方への不信感が住民間に広がる泥沼の状態となりました。

事例③:防水工事における不透明なコスト
 工事の見積もりに「管理会社活用方式」として多額の手数料が上乗せされ、管理会社と理事会が結託して強引に工事を進めようとした事例です。区分所有者は、感情的に攻めるのではなく、数値に基づいた客観的な質問状を出すことで、情報の開示とプロセスの透明化を求めるべきだというものです。

事例④:管理業者管理者方式の落とし穴
 役員不足を理由に理事会を廃止し、管理会社に管理権限を集中させた結果、会計がブラックボックス化した事例です。相見積もりの廃止や修繕積立金の不適切な流用が行われ、国のガイドラインを無視してチェック機能が完全に麻痺するリスクを紹介しました。


3. 実践的な対策と心構え
監事のチェックポイント
 管理業者管理者方式において資産を守るため、監事は「客観的な裏付け資料(領収書等)の確認」「相見積もりの有無」「管理費と積立金の区分」など、5つのポイントを徹底して監視する必要があります。
管理会社から選ばれる組合へ
 コスト増と人手不足により、管理会社は「収益性が低い」「役員がクレーマー化している(カスハラ)」といったリスクのある組合を解約するようになっています。
「一人の社員を失うくらいなら解約を選ぶ」という管理会社側の事情を理解する必要があります。


結論
資産価値を守るためには、管理会社が協力したくなるような「好まれる管理組合」を目指すことが現実的な戦略です。
管理会社をあくまで契約に基づいたパートナーとして活用し、仕様書通りの仕事がなされているかを冷静にチェックする姿勢が求められます。


一般社団法人マンション管理士総合研究所(略称:マンション総研)
東京都墨田区石原1-24-3-1404
TEL 050-3852-3770  Email  info@mantion-soken.pro
//mantion-soken.pro

大規模修繕工事新聞 2026年6月 198号


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