マンション等の総合建設業・東海興業㈱(東京都中央区)が2013年4月、東京地裁へ民事再生法の適用を申請しました。マンション大規模修繕工事も手がけており、発注した管理組合は工事の停止、引き継ぎ会社の再選定・再契約などの影響を受けました。
世の中の経済事情が不透明な中、安心して任せられる工事会社かどうかのリスク回避を検討しておいたほうが賢明なのは確かです。
このため、全国建物調査診断センターでは、 管理組合が安心して大規模修繕工事を実施できるように、工事会社の倒産対策として「大規模修繕工事完成保証」を制度化し、工事後の瑕疵、倒産対策として、住宅あんしん保証の「大規模修繕工事瑕疵保険」をセットで提供しています。
これにより、工事会社倒産・瑕疵へのリスク回避により想定外の出費を防止することができ、工事業者選定等への理事会・修繕委員会の精神的負担を大幅に軽減することができます。
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「大規模修繕工事完成保証」は、工事会社が倒産等により工事の続行ができない場合、引き継ぐ工事会社の紹介、前払金・追加工事費用等を賄う保証です。
大規模修繕工事完成保証とは…
①工事会社倒産へのリスク回避
工事会社の倒産などで工事が中断されてしまったら、ただちに工事現場や工事会社の状況を確認、代替施工に向けて工事完成保証の手続きを行います。
②保証機関が制度をバックアップ
保証機関として第三者である、住宅金融支援機構提携金融機関「株式会社ジェイ・モーゲージバンク」がこの制度に対応しますので、安心の保証制度となります。
③金銭面での保証
工事着工金・中間金を支払っている場合で、出来高と支払額との差異が生じた場合に損害金について保証します。追加費用がなしで工事完成が可能になります。
④引き継ぎ業者の紹介
工事が中断されてしまった場合は発注者(管理組合)の要望により、残りの工事を引き継いでくれる適正な代替履行業者を紹介し、工事完了まで支援します。工事の出来高査定も公正に行われます。
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「大規模修繕工事瑕疵保険」は、工事後に施工瑕疵(欠陥)が見つかった場合にその瑕疵を補修するためにかかった費用を保険金で賄う保険です。
(大規模修繕工事新聞 No.58)