月刊「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。コロナ過を契機に発行形態を紙媒体から全面的に電子版に移行いたしました。それにともない、これまで首都圏、関西圏のみの発行でしたが、ネット配信の強みを生かし、全国規模に拡大しました。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」創刊から現在に至るまで、全ての記事をアーカイブ収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を右の<記事検索>にキーワードを入れるだけで表示させて、必要な記事を読むことができます。今後とも、マンション管理組合さまのお悩みに寄り添い適切な情報をお届けしてまいります。

Q23 窓ガラス等の改修費用はだれが負担するの?

69-31

基本は区分所有者負担
組合の取り決めで一括工事の例も

一部区分所有者の専有部分に接する窓サッシの戸車、玄関内のタイトゴム、トイレ、風呂及び脱衣所の窓のタイトゴヘトイレの窓ガラス、窓サッシのクレセントなどについて、管理組合
総会での承認のもと、管理組合費用で改修工事を行ったマンションがあります。
その後、理事会が代替わりし、これらの工事代金は各区分所有者が負担すべきものだとして工事代金相当分の返還を求めて管理組合が提訴しました。
裁判所の判断は、主に下記のとおり。
・ 共用部分の管理については、管理組合が責任と負担で行うが、バルコニー等の管理のうち「通常の使用に伴うもの」は、専用使用権者がその責任と負担で行わなければならない
・ 本件総会に際して配布された資料には具体的な内容は記載されておらず、工事代金を管理組合が負担する決議がなされたとみることはできない
結論として、本件改修工事は専用使用権がある共用部分の工事で「通常の使用に伴う管理」にあたり、総会決議も認められないため、工事費用は個々の区分所有者が負担すべきである、とされました。※判決は確定
現行のマンション標準管理規約第21条では、「パルコニー等の管理のうち、通常の使用に伴うものについては 専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければなら
ない」とあります。基本的に修繕積立金は共用部分の修繕を目的に徴収しているのです。
一方で近年、バルコニー等の専用使用部分や専有部分内の配管の改修について、工事方法や補助金等の関係から管理組合で一括して実施する例が増えています。
あらかじめ管理組合で費用負担などの取り扱いを確認し、決めておけば、後のトラブルを回避できるのではないでしょうか。
<参考文献>
大規模修繕工事新聞第46号・2013年10月5日発行
zenken-center.com/archives/630
【大星賞の判例検証】
不当利得金返還請求控訴事件 2009.12.24 仙台高裁

(大規模修繕工事新聞 第69号)


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