月刊「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。コロナ過を契機に発行形態を紙媒体から全面的に電子版に移行いたしました。それにともない、これまで首都圏、関西圏のみの発行でしたが、ネット配信の強みを生かし、全国規模に拡大しました。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」創刊から現在に至るまで、全ての記事をアーカイブ収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を右の<記事検索>にキーワードを入れるだけで表示させて、必要な記事を読むことができます。今後とも、マンション管理組合さまのお悩みに寄り添い適切な情報をお届けしてまいります。

File Data. 87 大阪・都島区/ローレルスクエア都島エル・フラッツ管理組合

76-03

施工業者選定にも工夫
厳しくも心強い修繕委員会

76-042003年竣工、1回目の大規模修繕工事だが、すでに発足している修繕委員会が中心となって数年前から計画を進めていた。その修繕委員会のメンバーである一人は大規模修繕工事計画の取りかかったころを振り返り、「長期修繕計画をもとに工事時期の確認を行い、着工の1年前にコンサルタントを決めた」と話す。
設計コンサルタントは修繕委員の情報収集により6社をリストアップ。書類選考や将来も長期的に会社が存続するのかという視点で3社に絞り、そこから見積もり、ヒアリングを行ったという。
「ヒアリングでは、技術的、専門的な話ではなく、素人がわかるよう品質管理をどうするのか説明してくれと聞いたんだけど、しっかりとした返答がなくてね。結局、一番誠意を感じた会社を選んだ」
その後、施工業者の選定では公募で26社集まったというが、会社規模や財務内容等で12社に絞り、見積もり依頼で6社、さらに再見積もりした3社にヒアリングを行った。
このヒアリングが管理組合の極めつけ。進行や質疑応答は設計コンサルタントではなく、修繕委員が中心に行った。理事会メンバーは傍聴席。3社のプレゼンの持ち時間は各15分のみ(一般的には30分~ 40分)。質問の返答ができるのは担当する現場代理人だけで、営業担当は口をはさめない。そして…投票権があるのは傍聴席の理事会メンバーだけで、修繕委員には、それがないのだった。
実は、これは施工者には知らせていなかった。進行係で質疑をする修繕委員ばかりに目を向けていた施工者を選ぶ人々は傍聴席に座っているという仕組みだったのだ。
これには選ばれた小野工建の営業マンも「知りませんでした」と脱帽。修繕委員会がリードしながらも、理事会の諮問機関であるという意識付けがしっかりしている組合運営といえよう。
工事開始してからもやはり品質管理に重点をおく。作業員からは危険予知(安全確保)のほか、QC(QualityControl=品質管理)のチェック表を作業前に配布し、作業後に提出させている。
とはいえ、修繕委員会の居住者対応も万全。駐車車両の移動や工事エリアと生活動線を完全に分けた。「工事中の生活が不便でも中途ハンパな配慮はいらない。作業効率を優先することを明確にすれば居住者のクレームも少ない」と修繕委員が話してくれた。施工業者にとっては
厳しくも心強い修繕委員会である。
(大規模修繕工事新聞 第76号)

76-0576-0676-0776-0876-0976-10


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA