防 犯 対 策 エ ト セ ト ラ
仕事帰り、見知らぬ男性と二人きり。
「何事もない」と自分に言い聞かせるけど、やっぱり…自 分 の 階 に 着 く ま で が 緊 張 す る 嫌 な 時 間エレベーターが怖いっ!」
近年、犯罪の多様化が進み、身の安全は自分で守らなければならない、という風潮がさらに強くなっています。とはいえ、何をどう守れば安心できるのかという問題に答えはないといっていいでしょう。ここでは、マンション内で密室となるエレベーター内での危険を回避する住民の対策、意見などをリストアップし、まとめてみました。
<みなさんの声>私はこうします!
●とにかく降りる
→エレベーター内で男性と2人きりになってしまったら、「お先にどうぞ」といって降りる。とにかく一緒には乗らない。途
中階から乗り込んできた場合は、途中階であろうとも、自分が降りて、次のエレベーターを待つ
●ボタンのそばで横向きになる
→男性が後ろにいるだけで怖いが、男性の後ろに回ると、非常ボタンから離れてしまう。なので、男性がまったく見えない正面向きより、横向きになり、操作ボタンの側から離れないようにする
●自分が降りる階数のボタンを、先に押さない
→私の降りる階を知り、そのあと、私の1階下で降りて、非常階段で追いかけてくる可能性があるから、先に押さないように気をつけている
●行き先のボタンは2個所以上押しておく
→1階から乗れば2階のボタンを押す。不安を感じたときにすぐに降りることができる。さらに、何階で降りたか特定しづらくさせるため、複数階のボタンを押しておく
●携帯電話で話しているふりをする
→電話していることで、外部とつながっていると思わせる。夜道を一人で歩いていて、後ろから人が近づいてきて怖いときや、変な人にナンパされるときも使う手
●管理組合で、夜は自動的に各階に止まるように設定している
→疲れて帰宅するお父さん方には、イライラするシステムだが、住民の安全を考えて、我慢してもらうことを理解してもらっている
●防犯スプレーを持ち歩く
→エレベーターに乗っていて、途中で止まって男の人が乗り込んでくることがある。人に言われて防犯スプレーを持ち歩いている
(注) 防犯スプレーは特殊なカラー液を発射し、衣服に付着させるもの。犯人の逃走を妨げ、目印にもなる。年配の方や女性でも命中率が高い。催眠スプレーは、スプレーした方が犯罪になる可能性があるので注意
●こちらからあいさつをする
→私は自宅マンションの理事会にかかわっているので、日ごろから住民のみなさんとコミュニケーションを図ろうと努めている。このため、同じ住民であれば、怖い思いをするはずもない。住民同士が見知らぬ関係であることが、不審者か同じ住民なのかわからない恐怖をもたらすのだと思う
●張り紙を出す
→管理組合に訴え、「エレベーター内の不審者に気をつけましょう」と張り紙を出してもらったところ、その後、不審者がいなくなった
●管理組合で、エレベーターの照明を明るくした
→防犯カメラがついていたとしても、中々高解像度で犯人を特定しにくいのが現実。暗いつまり照度が足りないと、絞り値が大きくなって被写界深度が浅くピントの合う範囲が浅く狭められてしまうため、照明を明るくした。一般的には、エレベーターホールも内部も、50ルクス以上が好ましいらしい
●管理組合で、エレベーター内に鏡を設置した
→鏡の設置で、いたずらの発生率が減少する傾向がある。人は鏡に映る自分の顔を見ると悪さをしにくいらしい。実際、鏡を設置するだけで落書きなどが減るという余談ですが…
一人暮らしの女性は、部屋に着いてもすぐに電気をつけないほうがよい、が通説です。例えば…一人暮らしの女がエレベーターに乗った、4階で降りた、マンションの外に出て確認、あっ、明かりがついた、405号だ。不審者はそうやって、見ているそうです。部屋番号がわかれば、名前もわかってしまいます。部屋に入って「すぐ電気」は、付け入るスキを与えるだけの行動のようです。
(大規模修繕工事新聞 2013-11.5 No.47)