「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。首都圏、関西圏の約30,000の管理組合に直接、無料で発送しています。また、同じ内容のメルマガ版は登録いただいた方に無料配信しています。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」の過去から現在に至るまで、全ての記事を収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を左下の検索窓からキーワードを入れるだけで必要な情報を得ることができます。

マンションと成年後見制度/拡大する認知症問題と滞納問題

 成年後見制度は認知症、知的・精神障がいなど判断能力が不 十分な人を支援する制度です。
 認知症と思われるマンション住民に対して、本人に親族がい る場合は、まず親族に連絡して、対処を依頼する方法が最初の 対応として多く取られていますが、単身で親族がいない、もし くは親族の連絡先がわからないことも多く、手詰まりとなる ケースがあります。
 また、親族に連絡がついたとしても対処に非協力であること も多いようです。
 拡大する孤立した認知症高齢者が今後のマンション問題とし て捉えらています。
認知症高齢者の対応はだれがするか
 管理費等の滞納のほか、区分所有法による共同の利益に反す るような行動(暴言を吐きながら徘徊したり、ゴミ屋敷化など) がある場合は、当事者である管理組合が解決しなければならな い問題となります。
 管理会社に頼ったところで、「認知症高齢者への対応にフロ ントマンや管理員等の現場職員がかかりきりになると、現場の 業務にかなり支障が出てくる」という回答が返ってくると想定 されます。
 さらに後見人は親族に限られ、自治会や管理組合が後見人と して申し立てをすることはできません。とはいえ、独居の認知症高齢者が増える中、親族が見当たらないというケースも増え ています。
【事例】
 5年の管理費等の滞納により、管理組合が訴訟を提起。59 条競売による強制執行で居室、家財を差し押さえられた人の ケースです。
 後にこの人は認知症だったことがわかり、裁判後に施設に入 ることになりました。この人は別にもマンションを所有してい ましたが、管理費等の支払いをせずに寄付や物品の購入契約な どを繰り返していたようです。
 そもそも成年後見制度を利用していたら、管理費等の滞納も、 そして管理組合として強制執行の裁判を起こす必要もなかった かもしれません。
◇  
 マンションにおいてはどのような対策が今後必要になるの か、将来的な課題といえそうです。
 まずは情報の収集からはじめることが肝心だと考えられま す。自治会が対応するのか、管理組合がやるのかではなく、住 民同士の共通の課題として捉えていく必要があるでしょう。  ●相談先:一般社団法人コスモス成年後見サポートセンター       
〒105−0001東京都港区虎ノ門4−1−28             
虎ノ門タワーズオフィス10F       
//www.cosmos-sc.or.jp

(大規模修繕工事新聞 101号)


ツールバーへスキップ