月刊「大規模修繕工事新聞」は、一般社団法人 全国建物調査診断センターが発行するマンションの適正な管理に役立つ管理組合向けのフリーペーパーです。コロナ過を契機に発行形態を紙媒体から全面的に電子版に移行いたしました。それにともない、これまで首都圏、関西圏のみの発行でしたが、ネット配信の強みを生かし、全国規模に拡大しました。当HPでは、「大規模修繕工事新聞」創刊から現在に至るまで、全ての記事をアーカイブ収録していますから、マンションの大規模修繕工事に関する情報やマンション管理組合に関する情報を右の<記事検索>にキーワードを入れるだけで表示させて、必要な記事を読むことができます。今後とも、マンション管理組合さまのお悩みに寄り添い適切な情報をお届けしてまいります。

管理規約が平成14年の区分所有法改正以前の場合 大規模修繕工事の実施条件は特別決議のままですか?

①平成14年の区分所有法改正により、共用部分の「変 更」条項が改正された。
②法改正前の標準管理規約と同じ規約を使っている場 合でも、「その形状または効用の著しい変更を伴わ ない」大規模修繕工事はふつう決議で決定できると 考えられる。

<参考図書>
『マンション管理組合のトラブル相談Q&A』
著者/中村宏弁護士・濱田卓弁護士
発行/民事法研究会
A5判・301ページ
定価/ 3,100円(税別)
2019年2月発行
ISBN:978-4-8655-6271-

 これまでの区分所有法では「改良を目的とし、かつ著しく多額の費用を要しない」共用部分の変更は特別決議が必要で、「著しく多額の費用」などの表現があいまいな 部分がありました。
 平成14年の法改正によって、「その形状または効用の著しい変更を伴わないもの」はすべて普通決議において決めることができるように改正されました。このため、計画的に行われる通常の大規模修繕工事のほとんどは普通決議ですることが可能となっています。
 法律の規定自体が変わったため、共用部分の変更の定義も改まったと解釈されます。
 したがって仮に規約上「改良を目的とし、かつ著しく多額の費用を要しないもの」との規定が残っていても、 大規模修繕工事は変更行為にあたらないとするものとして解釈していくことが必要で、かつ妥当だと考えます。
 ただし、実務的には争いを避けるためにも、規約改正が可能な場合は大規模修繕工事に先立ち、新法どおりに 規約を改めておくべきでしょう。
 なお、もちろん「形状」「効用」に著しい変更がある工 事の場合(エレベーター新設、集会室の賃貸店舗への変 更、管理室の増築等)は「変更行為」として、特別決議 が必要となることはいうまでもありま せん。

(大規模修繕工事新聞 112号)


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