春から初夏に向け、毛虫が発生しやすい時期を迎えます。今回は毛虫対策にスポットをあて、被害を小さくする方法や管理上の留意点について『マンションのみどりQ&A』から引用します
毛虫の被害を最小限にするためには…
◆毛虫の被害を小さくする管理方法
毛虫が発生しやすい樹種を知って、早めの対策をすることが被害を小さくすることにつながります。毛虫の被害を最小限にするためには、次の4つの方法があります。
①枝や葉ごと取除く毛虫を見つけ次第、毛虫のついている枝や葉ごと取除き、焼却や土中に埋めるなどして、処分するのが最も確実な方法です。
発生の初期は、1個所に群がっている場合も多いため、薬剤を使わなくとも容易に除去することが可能です。
②消毒を行う
毛虫が目につくほどの大きさに成長する前の早期発見と、発生時期に合わせた早めの消毒が効果的です。特に注意したい樹種と毛虫の発生時期については、下表を参考にして下さい。
③適切な剪定管理を行う
被害を最小限にするためには、早期発見が重要なポイントです。適切な剪定管理を行うことによって、毛虫が発見しやすい環境を整えましょう。また、適切な剪定で風通しを良好に保つことにより、毛虫の発生を抑制する効果も期待できます。
◆管理にあたっての留意点
①農薬の使用について
農薬には様々な種類のものがあります。発生している(していると思われる)毛虫に効果のある農薬を正しく選択して下さい。また、人体や植物への影響を及ぼさないようにするため、使用方法を厳守し農薬の飛散対策を行ないましょう。隣接して、生産農地がある場合にも飛散対策が必要です。
②毛虫の人体への影響について
毛虫の中には、かぶれや腫れを引き起こすものがあります。特に注意が必要なものとして、ツバキ・サザンカに発生するチャドクガ、他にイラガやアメリカシロヒトリなどがあります。
毛虫へのアレルギー反応は個人差があり、毒性の低い毛虫に対しても反応する方もいるので、毛虫駆除にあたっては、長袖・ゴム手袋などを着用し完全防備で行なって下さい。(大規模修繕工事新聞 第65号)
<参考>
『マンションのみどりQ&A』
公益財団法人 都市緑化機構
urbangreen.or.jp