建物の永続性を目的に修繕計画を立案、実施
築35年。住民の高齢化を配慮し、3回目の大規模修繕工事は各棟のエントランスを手で押したり引いたりするスイングドアから、自動ドアに変えた。
もっとも、管理組合の最重点事項はコンクリート等、躯体の保全・下地処理、長期修繕計画は平成元年、管理組合の自前で作成した。建築関係の仕事に従事している住民に参加してもらい、管理組合の中に技術者集団を構成している。
管理組合の方向性は「建て替えを視野に入れず、建物の永続性を目的に修繕計画を立て、実施すること」と石河雅司理事長は話す。
今後は共用廊下の照明のLED化を計画。電気代60%カットを目指すという。
業者選定にあたっては、競争入札通じて、12年前に施工業者に選んだ大規模修繕工事の実績から、再度㈱アール・エヌ・ゴトーを選択した。
石河理事長は「塗装工の養成を自前で行っているなど、流れの職人を使わないところが信頼できる。施工レベルが高く、施工中の住民への挨拶ができる職人層の評判は高い」と話している。
工事以外の管理組合の取り組みとしては、住民の高齢化から、24時間セキュリティーサービスの導入を検討。独居老人の見守りを念頭に、専有部分の火災保険の充実、水まわりや建具の不具合への対応など、専有部分のトラブルにどう対応していくかを今後の課題にあげている。
(大規模修繕工事新聞 第04号)