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大規模修繕工事ってなぜやるの?

27-22大規模修繕工事ってなぜやるの?

質問者: 東京・豊島区 管理組合での役職なし(区分所有者)2002年竣工・3棟・11階建て・約160戸
質問内容:理事長名で、建物の不具合に関する住民アンケートが回ってきました。2、3年のうちに大規模修繕工事を行うそうです。住民の私からみると、築10年くらいしか経過しておらず、また建物は修繕をしなければならないほど傷んでいるようにはみえず、むしろきれいなマンションだと思っています。
大規模修繕工事は長期計画によって以前から決まっていたようですが、その計画通りにする必要があるのです
か?そもそも大規模修繕工事ってなぜやるのでしょうか?
回答者:㈱英(はなぶさ)綜合企画設計代表 島村利彦氏
回 答:大規模修繕工事は経年劣化部の性能、機能回復工事です。
鉄筋コンクリート造の建物は、温度によるコンクリート自体の膨張と収縮の繰り返しをしています。そのため
ひび割れ等が発生し、コンクリートの強度や寿命に影響を与えます。
また、使用されている材料、例えば屋上防水材、防水止水材、塗装材等永久的な耐久性、耐候性があるのでは
なく、ある一定期間にまとめて工事をする必要があります。
各材料の性能限度はそれぞれ異なりますが、マンションでは居住しながらの工事となるわけですから、建物外
部に足場を架けた時に出来る工事をまとめて修繕することが居住者の生活上の負担も少なくなりますし、コスト
の削減も計ることが可能です。
もちろんご質問にあるように「以前から決まっていた計画通りにする必要がある」わけではありません。
建物の調査診断の結果や資金計画にもよって、実施年度の考慮も必要と思います。

(大規模修繕工事新聞 第27号)2012-03


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